「バラの輝き」⑯ #今日の短歌
短歌の会「バラの輝き」⑯です。
この夏は暑すぎて、また、夏休みは皆が行事が多すぎて、集まっての近くの旅はお休みにしました。それで、各人がそれぞれの所で、短歌を詠んで、送ってもらうことにしました。
皆さんの短歌を載せたいと思います。
① 孫たちと遊びたわむる山と川 忘るるなかれ故郷の味
② 孫7人襲いかかるは猛暑かなお世話の日々もそろそろ終わる
③ この暑さ半端じゃないよこんな日にゴルフするとは嘆く妻の声
天祐
① ずんだ豆いくら食べてもまだ食べる次から次へと手が止まらない
② カエル取り田んぼの畔に目を凝らす猛暑の熱もなんのその
サンマリン
① 盆踊りかき氷売る店の前長き列なし子供らは待つ
② 四年ぶり花火大会映し出すテレビに見入るお茶のみながら
③ 花壇の前のベンチに老夫婦花を見ながら笑みて語らう
④ ギラギラと太陽輝き蝉の声盛夏只中暑さ満喫
⑤ 若きらの浴衣姿は清々し日本の文化蘇りくる
原由希子
① 朝もやにつぎつぎと咲く朝顔の色さまざまに朝日に照りぬ
② 白い月蛍ほのかに飛び交いて亡き人のごと我を訪ねし
③ ふるさとの山緑濃くそこにある世は変われども山は変わらず
④ 野イチゴを口に頬張り甘酸っぱさに空を見上げて青さ驚く
⑤ 大あらし虹を見上げて消えぬまま心にかかる全てを祈る
冨美子(在米)
① 亡き父の好きなピンクのバラ庭に植え道行く人にようこそと
② 陽のささぬ木立に迷い出会いたる凛と咲き薫る山百合の花
③ 純白の山百合発見人知れず暗い木立に咲き誇り薫る
④ コンテ画の昭和の風情わびさびの捨てるに捨てれぬ包装紙かな
⑤ 生活の瞬間を切り一コマを三十一文字捻る楽しさ
⑥ 夫の留守に創作の心羽ばたかせ描き綴るは絵画と短歌
⑦ 凍らしたペットボトル2本必需品猛暑にゴルフ猛烈夫
⑧ 朝日浴び猛暑の気配水打ちの乾かぬ道を今日も出動
⑨ 静穏な黄昏時に子どもらに思いを馳せる幸せになれと
⑩ 創造の翼広げて地中海の絵描き綴る三十一文字
⑪ 灰色の日本の瓦渋けれどスパニッシュフルーツのオレンジ瓦好き
初江(在米)
① 芳しい匂い誘われふと見ればヤマユリの花咲き乱れたり
② 酷暑日は朝からクーラーゴロゴロとアイス食べてはまたゴロゴロと
③ 世界中異常気象で大騒ぎ人の愚かさ肌で感じる
④ 老いたるは老いてこそ知る道ありき神示すまま年を重ねる
澪
① 不忍の池に咲きたる蓮の花青春の日々目に浮かびたり
② お出かけは燃える闘魂奮い立て炎の中に飛び込むように
③ 不忍の池の広さや蓮咲きぬ上野界隈懐かしすぎて
④ 改装の黒い覆いにすっぽりと幕屋生活今解き放たれて
⑤ 改装の黒い覆いの取れた日に南の空に白い月あり
⑥ 幕取れば青い空あり月も出る我が人生もひと頑張りの
⑦ 夏祭り二の足を踏む暑さかな花火待とうか深慮と言いつつ
章予