マガジンのカバー画像

連載中詩

5
運営しているクリエイター

記事一覧

いのちなんてない かってにえらんできたくせに ぺっとにゃふくをきせるのに
おれがしたいことはなにもない
はやく ころせばよかったのに
なんどもなんどもいきかえらせて
のろうよ たのむから おねがいだから
ひどくなぶってころしてくれ

かみさま たのむから ころしてくれ

人の心のまにまに 従って
背中に黒い手垢が染みている
設計者のミスだってのに
返品は受け付けてないし
押し殺して投げつけ沈んでリセールするかな

知らぬ間に鬼が増えていた
ぼぅっとして、チラつく火元を見ていると
影からどんどん どんどん 増えていく
狸寝入りしていたつもりが 叫んでいた
知らない人に連れてかれて
でも ずっとこの狭い部屋にいる

繁殖命令

隠されてるのに いないふりをされてるのに
増やしなさいって 振り回されてる
大きな手が天井から見ていて みんな指先の首輪に繋がれている
駅前の待ち合わせにあるシンボルみたいにはしちゃダメ
目立たないで でも
増やしなさいって また言ってる
どうせダンボールに捨てて ご自由にどうぞって言われるのに