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秋曈 鋳蔦
2021年3月13日 23:26
君が見る陽の目が、蕾の先が私では無いと、それを知ってどれ程恨んだことでしょう。その射し込む輝光が、花弁の一枚が、いつからこんな酷い思い違いをするようになってしまったのか。到底私の口からは、君の仕業とは言いませんが…白鷺が水音を残さぬように、私も清く、飛び立ちたい。そろそろ春になります。冬に渡れず、季節を越した私には、幼子たちの開咲の声を聞くことはできるでしょうか。君の心も、柔らかな温も