「川柳スパイラル」20号発行
私がうけもつ連載記事「小遊星」のゲストは五行歌の水源純(みなもとじゅん)さんです。私は以前から、五行歌の方とお話がしたかったのですよ。これまで知り合いの作家さんたちにも「知り合いはいませんか」と声をかけてきたものです。今この記事を読まれているなかにも「そういえば飯島から五行歌の知り合いはいないか尋ねられたっけ」なんて方もいることでしょう。
今回は川柳スパイラル会員の小沢史さんから水源さんをご紹介いただいた次第です。小沢さん、ありがとうございました。
五行歌というのは文字通り五行に分けて詠む詩歌のジャンルです。川柳では松本芳味や松本仁など、少数の書き手が多行書きを試みただけです。俳句や短歌の世界でも多行書きは少数派ですね。なので、馴染みがない方も多いと思います。でも、水源さんのお話を聞いたあと、その奥の深さに気づかされたのですよ。自分が多行を試行するか否かはともかく、その構造やレトリックはすごく新鮮に思えました。
で、こりゃ本格的に考察してみたいなと思ったのです。そんなわけで、次号の「What’s」誌(広瀬ちえみ編集)に、多行書きについての文章を寄稿しちゃいました。石川啄木は無論のこと、高柳重信や松本芳味、今橋愛などの作品にも言及し分析しています。「川柳スパイラル」20号の小遊星が第1部だとしたら、次号の「What’s」の文章は第2部ですね。みなさん、ぜひとも両方読んでください!