40代が突然ボイトレを始めたら、なぜか心まで健康になった話
なぜ、ボイトレに夢中になったのか
私は歌手ではありません。
歌が上手くなっても「人生に何の得もない」と思っていました。
1年前までは。
そんな私が、自粛期間中にボイトレを始めてみたら歌が上手くなるだけでなく、心も満たされるように。
ステイホームで心がシワシワに
2021年5月。40代子なしの私は、外出自粛でひきこもり状態に。
会社は在宅勤務になり、たまの外出は病院・マッサージなどのシワシワな予定ばかりでした。
体は健康でしたが、心が満たされない。
そんな時、夢中になったのは若者がアーティストになろうと自らを鍛錬していく、オーディション番組。
彼らが成長する姿に自分が夢を追っていた時期を重ねながら、今まさに夢に向かいまっすぐに生きられる彼らになぜか嫉妬している自分がいました。
私の日々は、ほぼ毎日同じことの繰り返し。彼らは毎日成長している。
私はこれでいいのだろうか。悶々とする日々。
せめて、何か夢中になれるものでもあれば。
当時の私は無趣味で、仕事以外に特に情熱を注ぐものを持っていませんでした。
突然、ヒトカラに行き出す
出合いは偶然でした。仲の良い先輩と、電話で近況報告をしていると、先輩の旦那さんが最近ヒトカラ(一人カラオケ)に行っていると。
先輩ご夫婦はコロナに気をつけている方々で、その時期は特に外出しておらず、旦那さんはたまにヒトカラで発散されているとのことでした。
ヒトカラのイメージはよっぽど歌が好きか、自己陶酔タイプの人が行くものだと思い込んでいました。しかし、旦那さんはそういうタイプではなく、歌が好きと聞いたこともありません。
在宅勤務で声を出す機会が激減していた日々のストレスを発散できて、しかも感染対策もOK。
早速予約をとり、近所のカラオケにひとりカラオケデビューしに行きました。
最新採点システムに褒められてホクホク
学生時代にはカラオケによく行ってましたが、大人になってからはさほど行っていなかった私。
まず、ここ20年で変わったカラオケシステムの進化に驚愕。
歌の最中には音程バーが出で高低がすぐに分かるので、高音が当たると快感。
終了後には点数だけでなく的確なアドバイスも。
ゲーム感覚でもっと上達したいと思わせる仕掛けでした。
人に褒められることが少なくなる40代。
たとえ機械でも褒められると続けたくなるのが性。その後、月1~2回は通うようになりました。
りょんりょん先生の影響を受ける
また、当時テレビで放送していたSKY-HIさんが企画したオーディション「THE FIRST」。そこにボイストレーニング(ボイトレ)の先生として登場した佐藤涼子先生(りょんりょん先生)。
ミスチルやLiSAなど大物アーティストのトレーニングも手掛ける、ボイトレ界の重鎮。彼女が運命を変えました。
それまで、ボイトレについてよく知らなかった私。番組中、先生が数分教えただけで、素人の耳にも分かるほど歌声が劇的に変化するレッスンを見て、もしかしたら私の歌声もトレーニングで生まれ変わるのでは?と思ってしまいました。
もちろん、りょんりょん先生ほどの実力者になるとレッスン代も高額。私はそこまでのレベルにもないので、近所のボーカルスクールの門を叩きました。
ボイトレ歴9カ月で歌はどうなった?
2021年8月から通い始めて、毎月2回欠かさずレッスン。
その結果、次の変化がありました。
・改善されたこと
①声の大きさ
以下の3つに気をつけることで、初めはカラオケの音量を下げるほど小さかった私の声が、今では先生と同じくらい大きく出せるように。
・口の開け方(母音「あいえ」のときは口角をあげて口内を広く保つ)
・声を当てる位置は軟口蓋(あくびをしながら話すときに当たる位置)
・胸を張り、息の通り道を広く(猫背になると息が通りにくい)
②地声・裏声の使い分け
そもそも、自分の地声と裏声の違いすら分かっていませんでした。
なぜか裏声中心で歌っていたので、息を使いすぎて弱々しい声に。
自分の地声を知り、地声で歌える音の高さをだんだんと上げていくことで、
使い分けもできるようになりました。
・まだ発展途上のこと
腹式呼吸
丹田に力を入れてする呼吸。歌う時は肩で息をする胸式呼吸を使わず、腹式呼吸。
腹式だと息の量がコントロールでき、歌に合わせた息遣いができるようになるそうです。
元々、筋肉が足りていなかったのでやり方はつかんだものの、歌の中ではまだまだできず。
慣れるにはまだ6カ月ぐらいかかるそうなので、地道に続けます。
歌以外の相乗効果
実は歌が上手くなりたくて通ったボイトレ。予期せぬ効果がありました。
それは「心の健康」。
まず、声を出すことでストレス発散。
また未経験から始めると、レッスンごとに成長している実感を得られます。
さらに、私が受けている教室では先生がよく褒めてくれます。
さっきまで届かなかった高音が、出るようになっただけでもオーバー気味に何度も何度も。
先生のアドバイスありきの成長なので、実力とも言えずややおこがましい気持ちにもなります。
でも、やっぱり褒められると気分は上がって、帰る時は笑顔に。
より上手くなりたいと歌の目標もできると、毎日がイキイキし出しました。
成長は何歳になっても止まらない
シワシワの予定しかなかった私が、気づけば憧れの若者のように成長できることを、ボイトレを通して学べました。
夢の大きさは違えど、何歳になっても昨日の自分より成長できること身をもって知る経験に。
今日が一番若い日。始めるのに遅いなんてない。
この気持ちで挑戦を続けます。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。
あなたが、今日から何か始めるきっかけになれば幸いです。
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