映画「アラビアのロレンス」
今まで見た映画で一番印象に残った、自分に影響を与えた作品を選ぶとしたら、表題のこちらになります。デヴィッド・リーン監督/1962年公開。
高校一年生の時、友人からアラビアのロレンスこと、トマス・エドワード・ロレンス(T・E・ロレンス)の生涯を描いた漫画を借りて、ハマりました。神坂智子作。全7巻。
オックスフォード大を首席で卒業した優れた考古学者だったロレンス。時は第一次大戦。中東を熟知しアラビア語を操る彼に目をつけた英国軍は、アラブの英国への協力工作を彼に任命する。ロレンスはアラブ軍を指揮し、英国の勝利に貢献するも、自国とアラブの板挟みとなり精神を病んでゆく……。
作者の神坂智子さんはこの映画に感銘を受け、八回も見、何度も中東を訪れたそうです。英国とアラブのはざまで苦悩するロレンスの心情が、とても分かりやすく描かれています。ロレンスは同性愛者でもあったので、男性同士の〇ッ〇〇場面もバッチリ載ってます👍
神坂ロレンスのビジュアルは実物のロレンスではなく、映画のピーター・オトゥールでもなく、たぶんデヴィッド・ボウイをモデルにしていると思う。
私と友人で、クラス内でこの漫画を流行らせようと計画しました。この漫画が連載されていたのは、高河ゆん「アーシアン」「源氏」も載っていたウィングスという雑誌。一応少女漫画に入るのかな? てか、こういうジャンル分けはもはや意味がないのかも。
第一次大戦時の複雑な時代背景が分かりやすく描かれているので、興味を持って読んでくれた男子も何人かいた。けど、〇ッ〇〇場面については「俺はちょっとこういうのは分からんわ~・・・」と言われてしまった。
(´・ω・`) ショボーン
友人の家で映画を見せてもらいました。前半、アカバに向けシナイ砂漠を進軍するロレンス隊。途中で迷子になった部下を探しにロレンスは隊列を離れます。砂漠で単独行動をすることは死を意味する。行くな死ぬぞと言って止めるアリ、しかしロレンスは行ってしまいます。
部下を連れ、戻ってきたロレンス。画面いっぱいの青空、底に白い砂漠の地平線が広がり、豆粒のようなロレンスのラクダと、彼に向って走るベドウィンの少年のラクダ。勢いづいてロレンスを行き過ぎて、引き返します。ここであの、モーリス・ジャールの音楽がジャーン!!って流れるんですね。
この場面が好きで好きで、自分でもビデオ借りて繰り返し見ました。そして後半、爆破した列車の上でベドウィンに崇められ「神」となったロレンスが列車を歩くシーン。列車の上を足だけが移動し、下には彼を称えるベドウィンたち。ここも好きで、何度も見た。う~、私の筆力ではこの名場面がお伝えしきれない・・・(笑)。映画自体、五回は見たと思います。もちろんモーリス・ジャールのサントラも買いました。
ちなみに友人は藤子不二雄Ⓐの「少年時代」も好きで、これの映画も強制的に見させられた。こちらは当時の私には良さがちょっと分かんなくて、戦時の田舎にこんな綺麗なお母さん(岩下志麻)いるか~? と思ったり(東京の人で、子供を疎開先に送り届けるんですね。にしても綺麗すぎた)。井上陽水の歌しか印象に残っていない。
そんなロレンスを当時、鉛筆で描いたイラストが出てきたので、記念に貼っておきます。上の本人写真の模写です。この写真をプリントゴッコで年賀状に刷って、新年、級友に送りつけた思い出。干支イラスト・文字nothingの年賀状。青春の日々。
似てないね(笑)。今って、描いた絵の用紙の歪みなどを修正してくれるアプリがあるらしいですね。でも面倒なのでこのまま載せます~。