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「政治のキホンが2時間で全部頭に入る」を読んで

 選挙の数日前、本屋をうろついていた時、買いたい本もないな、と帰りかけた時目についた本が、馬屋原吉博著「政治のキホンが2時間で全部頭に入る」(発行所:㈱すばる舎)。

 著者のプロフィールを見ると、中学受験の専門講師だそうで、だから本書は小学生でもわかる政治のキホンということかも知れない。 
「大人向けじゃないのか」とも思ったけど、忘れてしまっていたことを思い出すには、そんな本でも役に立つ。

 私の場合、政治には ほとんど関心がない。地元選出議員すら名前が出てこない。 もちろん、政治の基本的な事柄は知っているけど、細かなことは忘れてるし、抜け落ちていることもある。
だから、選挙の時くらい、この手の本に目を通すのは、頭の整理になっていい。 
これからも、選挙の都度に、これらの本を手に取るのはイイな、と思った。

日本国憲法は読んだ方がいい

 公民だったか、社会科だったか忘れたけど、日本国憲法の事は勉強したはず。
大人になってからも、憲法9条改正問題等々と、憲法が時事ネタになることもあるので、部分体には知っているつもり。日本国憲法って・・・わからん。ひょっとしたら、日本国憲法全文に目を通した事はなかったかも知れない。少なくとも記憶にない。 

 本書に目を通しながら、Webで日本国憲法を斜め読み。

憲法と言えば、天皇制の話や戦争放棄の話ばかりが強調されがち。 だけど、国のあり方について、国会や内閣、地方自治、財政や司法など、広範にあれこれ決め事が示されている。確かに国の最上位規範の気概をもってまとめられている(内容の是非は別として)。

 現在の日本国憲法は、1946年(昭和21年)11月3日に、吉田茂内閣時代に公布され、翌年5月3日に施行された。80年近く前にまとめられたものとは思えないほど、わずか103条で、今でも大切なことの、本質的な事柄が示されている。

しなやかに生きていく

 地球は狭い。どこかの国が変わっていけば、他国や地域にも、多少なりとも影響がある。人間社会がつくりあげたものだけでなく、地球という狭い空間の生存環境そのものの変化だってある。少なくとも、100年、200年という単位で見れば、何処かわ変わっていく。

 地球の一員である日本だって、それは同じこと。

 そう考えると、日本国憲法がどんなに優れた規範だったとしても、いつの日か、文化・社会経済情勢等々の変化に合わせた、部分的な改正や新設条文なども不可欠。 少なくとも、G20の多くの国々では、日本国憲法に相当する最上位規範の改正がつど都度行われてきた歴史がある。むしろ、80年近くも一度の改正もない日本の方が珍しいらしい。

 あと何年かすれば、選挙の仕組みも、電子的な投票に切り替わり、スマホでポチポチ投票したり電話で投票でき、一人ひとりが投票するつど、得票数の集計結果がリアルタイムに見れるようになっているかも。 

そんな時代になれば、国民投票だって、いつでも簡単に出来そう。 ただし、手段が整うと、軽々な憲法改正が始まりそうで、それはそれで問題だ。

どんな時代になろうとも、時代の変化に流されずに、堅持すべきこともある。だからと言って平安時代の規範だけを堅持して生きていくのは難しい。
 家訓だって、法令だって、何であれ、地球や人間社会の変化に抗ってまで大昔のままでいいはずがない。「朝令暮改を旨とせよ」とか、「大黒柱に車をつけよ」なんて言ってた先人たちももいた。
 現代を生きる私たちは、今をきちんと理解し、子供たちや未来に思いを馳せ、行動すべき。
社会行動規範だって、先人たちに敬意を払いつつ、堅持すべきは頑なに守りつつも、あるべき未来に向けて、しなやかに、逞しく改変することだってある。 大事なことは、一つひとつを真摯に考え抜いて、行動すること。

                         (敬称略)

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