【読書】ジェームズ・ロリンズ/ウィルスの暗躍/Kingdom of Bones
セドナの幻日のすぐ後に読み始めたのが本書、久しぶりのシグマシリーズ最新刊、ウィルスの暗躍という何とも忌まわしいタイトルです。
コロナ禍においてやはりロリンズ氏も本作を出すのは躊躇われたようですが、これはウィルスと共に生きていく我々にはとても重要なことを教えてくれる良い小説です。あとがきにも書いてありましたし、色々なところで言われていることですが、ウィルスが我々の生態系の上で非常に重要な役目を果たしているようです。ロリンズ氏らしく、事実をうまく取り込んで書いているのでその辺りはぜひ読んでほしいポイントの一つです。
もちろんシグマシリーズということで、奇想天外、歴史、冒険、SF、科学、ミステリー、アクションなんでも来いデス。007、インディ・ジョーンズシリーズを小説ならではのスケールで超えてきます。モンクの義手はもちろん活躍しますし、わけわからない恐ろしい動物がいっぱい出てきて人々を襲います。
最近ロリンズ氏の初期の作品、アマゾニアを読んでいるのですが、本作はその辺は近い雰囲気があり、アマゾニアの発展系のような感じがありました。
まあ歴史上の建物や都市、謎がまだまだありそうな人跡未踏の地を舞台に選んでいくと、南極やジャングルなど被るのも致し方なし、というよりも自分の過去の作品へのオマージュもあるのではないでしょうか。
さて、セドナの幻日に続いて今回はタッカー+ケインが活躍します。そしてもちろん我らがグレイ+コワルスキー。相変わらずいいコンビです。でも今回はタッカー+ケインはグレイ+コワルスキを食ってしまってますね、完璧主役でした。
さて、我々同様シグマの面々もパンデミックを乗り越えたようです。次がまたまた楽しみになってきました。
最後はこの言葉で締めましょう。
「お前の友達は誰だ?」
おすすめ度:★★★★(コワルスキにもっと活躍してほしかった!)
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