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【コラム】腹黒い11人の女Spin-outコラム

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わたしの二作目の長編小説『腹黒い11人の女』のスピンアウトコラムです。以前、連載していたWebマガジンがなくなったので、noteに再掲載しました。主人公・ちえりの独り言、ちえりの…
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#元夜職

【Vol.1】腹黒い11人の女に勤めるひとりの女:ちえり

 渋谷駅、井の頭線口から出て、向かう方向は公園通りでもセンター街でもなく、無料風俗案内所…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.6】どうしてもDV男が好きな女:絵梨

 DV=ドメスティックヴァイオレンスという言葉が生まれて随分経つ。その被害者は増える一方だ…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.7】「職業はデート」と言い、5股をかけている女:莉奈

 二股をかけたことがある人間は30%以上という統計が出ているそうだ。携帯を駆使し、時にはパ…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.9】美容に月10万円以上かけるスイーツな女:萌

 スイーツという言葉が生まれてずいぶん経つが、そう呼ばれている女はその意味をほとんど理解…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.10】ぐだぐだの同棲生活を続けている女:由佳

 同棲をするきっかけは、一体どういうものなのか。その昔は、結婚を前提としたものが主流だっ…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.11】既婚者とばかり付き合う女:美帆

 夫婦間の浮気率は、一説によると三割近くに及ぶという。不倫はいまや当たり前で、独身の女に…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.12】ちえりの独り言:拘束衣、ボンテージは着ぐるみ

 うちの店の衣装は、基本的に赤と黒のボンテージだ。ボンテージとは革やエナメル、ラテックスやPVCなどの光沢のある素材の露出度が高い体にフィットした衣装のことで、元は拘束衣という意味である。  店のオーナーはいわゆる水商売というようなイメージを嫌っていて、内装も牢屋を模した鉄格子や派手な色合いのソファを使っている。それに合わせて、女達の衣装もロングドレスやスーツなどではなく、ボンテージを着させているそうだ。  ランジェリーパブまでいかないが、露出度の高い衣装を普通の女の子が

【Vol.13】俺は10億稼いでいるんだという男:沢崎

  金を稼いでいる人間と、金を稼いでいない人間はどちらが惨めだろうか。そう問えば、誰もが…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.14】「俺には金しかないんだよ」と言う男:梶谷

 現在、婚活中の女が、男性に求める理想的な収入は年収600万円以上だという。しかし、現実に2…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.15】オスライオンのような繁殖系の男:渋井

 草食系・肉食系という言葉が生まれて随分経つが、その言葉の意味を理解している人間は少ない…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.16】誠実でまっとうな眩し過ぎる男:今野

 モテる女の定義はWeb上でも雑誌でも溢れかえっているが、モテる男の定義を見かけることは実…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.17】「俺はこれだけしてあげたのに」と言う男:中山

  女が男に言われて一番嫌な台詞は一体なんだろうか。  「ブス」「デブ」「ババア」などの…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.18】「女はいいよな」という男:北村

 女は得だ、女はいいよな。そんな風に言う男は昔からいる。結局、男の方が得なのか、女の方が…

三谷 晶子
2年前
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【Vol.19】キャバクラで息子とかち合った男:庄司

 常連が多い店だと客同士が顔見知りになったり、同じ会社の人間や友人同士が店でかち合ったりということがよくある。だが、親子がかち合うことはめったにない。  ちえりは、今、店で息子とかち合ってしまった庄司をどうしたらいいものか思案している。 One night's story:庄司   庄司は50代後半の店にとっては長い客だ。誰も指名することなく、女にドリンクの一杯も頼ませず、いつも延長もせずに帰る店にとっては金にならない困った男である。 「俺は社長をやっていて、有名人と