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念願かなってフグ雑炊

お鍋が美味しい季節です。あなたがお鍋をする理由って何ですか?
・調理が簡単だから
・あったかいから
・おいしいから
・大人数でも楽しめるから

いろいろな理由があると思いますが、私がお鍋をする理由・目的は、スバリ「〆の雑炊が楽しみだから」
です。

我が家ではラーメンで〆ることも、うどんで〆ることもありますが、やはり家族全員から愛されているのは雑炊。具材の旨みをたっぷりと含んだお出汁と、ほどよく出汁を吸ったお米、それらをまとめるふんわりとした溶き卵と小口切りした青ネギーーもうたまらなく最高の組み合わせでしょう。

義実家は中国地方の海沿いにあり、元旦の夜はいつも「フグ刺し」と「フグ鍋」と決まっている。
これはとてもありがたいことで、子どもたちはもちろん、家族全員がとても楽しみにしているのだが、結婚してから15回くらいご馳走になったであろうか、このかた一度も雑炊をしていないのであった。

フグの身や具材を食べ終わったら、そのまま台所へ下げられる土鍋。
「フグ雑炊、、、うう、食べてみたいなあ、絶対に美味しいよなあ」と土鍋を目で追うが、嫁の分際で「雑炊が食べたい」などと言えるはずもなく、「そうか、ご家族が翌日に雑炊にするのだな」ということにして、15年の間、黙って見守っていた。

しかし、2025年の元旦、ついに風穴が開けられた。
小2の息子・ともまるが、「どうして雑炊にしないの?」と口火を切ったのだ。その上、小学生の特権と言わんばかりに「無邪気さ」をふりかざして「雑炊食べたーい!」コールを繰り返した。(本人にそんな意識はない)

「ともまる、もうお腹いっぱいでしょう。作るのだって大変なんだから」と母の立場である私は言い、息子をたしなめる素振りを見せたが、心の中では「いいぞ、ともまる、押せ押せ!」と息子を応援した。
すると夫も便乗してくるではないか。
「いいねえ、雑炊、いいねえ」

我が家4人は全員が雑炊をこよなく愛し、雑炊のためにお鍋をしている輩である。食卓は一気に「雑炊モード」になり、ついに義理の家族が「いいよ、雑炊にしようか」と腰を上げてくれたのだった。こうしてフグ雑炊をいただくことが決定した。

義実家ではあまり雑炊にする習慣がなかったようだ。なので、私が「雑炊隊長」となって仕切らせていただいた。
うまい、とってもうまい。フグ雑炊って最高だ。みんなが大満足。やっぱりお鍋っていい。

「フグ雑炊を食べる」という念願が叶い、幸先の良いスタートを切りました。2025年、きっと「福(ふく)」が舞い降りてくることでしょう。

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