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クレカ使いすぎ常習犯が、米国で完全キャッシュレス生活をした結果

「わ、今月こんなに引き落とされてる……
 お小遣い足りないから親に言って振り込んでもらわなきゃ」

大学生時代の私は毎月こんな感じでした。

大してバイトをしていないのに、
クレジットカードを魔法のカードと勘違いして大きな買い物をする。
翌月の引き落としでバイト代は一気に消えて、
足りない分を親から貰う……

こんなことを繰り返していた私が、夫の駐在に帯同して、キャッシュレス大国アメリカに移り住み4年半を過ごしました。

その結果、どうなったか。

なぜか無駄遣いが減ったのです。

今回はこの不思議な体験を考えたいと思います。


大学生のときの私

大学時代の私が日々のお金の流れをどう理解していたか。
当時の頭の中をご紹介。

なぜかいつもお金はない。
でも欲しいものはある。
1万円の服と2万円のかばん。
今月結構バイト入ってる。
クレジットカードもあるし、買ってもいいか。

給料日、バイト代の振り込みは4万円。
クレジットカードの引き落としは3万円。
おかしい、1万円しか残らなかった。

足りないなぁ、これじゃサークルの飲み会にも行けない。
親に言って振り込んでもらうしかない。

年がら年中こんな感じ。
別に家が裕福だったわけではなく、
奨学金の口座にあるお金をお小遣いにすることもありました。

アメリカ駐在生活時代

そんな私が結婚して、妊娠出産。
あれよあれよと夫の駐在に帯同してアメリカに移り住みました。

家計管理は一切せず、夫に任せきり。
引っ越して早々、
夫が作ってくれた家族カードを持たされました。

アメリカはキャッシュレス社会。
ほとんど全てカード決済で買い物をします。
アメリカの硬貨はどれがどれか覚えずに帰国したくらい。

レジで小銭をじゃらじゃらと出していると
少しギョッとされるくらいの空気感でした。

全てをカード決済すると、
毎月の生活費が丸ごと翌月の給与振り込み後くらいのタイミングで引き落とされます。

日本では5~6万円の引き落としだったのが、
20万円30万円は当たり前に。

するとどうなったか。

現金とクレジットカードの境目がなくなり、
ただ必要なものを必要なだけ買っていくという感覚になっていきました。

もちろん余計なものを買うこともあったとは思います。

けれどもすべてをカード決済にすることで
クレカが魔法のカードだ、という感覚がなくなった。

私は、クレジットカードが手元の現金よりも
プラスアルファを生み出す便利な仕組みだと思っていました。
それが、ただ単にタイミングがずれて引き落とされるだけだ
ということが分かったのかもしれません。

この世に魔法のカードは存在しません。
現金とクレジットカードを組み合わせているときになぜかそう見える
だけなのです。

「クレジットカードを使うのは悪だ」
日本ではそんな風潮も根強い。

本当の問題はクレジットカードそのものではなく、
クレジットカードを魔法のカードである考えて身の丈を超えて使うことが問題なのではないでしょうか。

私自身の経験としては、米国に移り住んで強制的に完全キャッシュレス生活に切り替えたときに、クレジットカードが魔法のカードではないということに気づけたことが大きかったと感じています。

「クレカを使いすぎてしまう」という人がまずすべきこと

過去の私のように、
「クレジットカードをついつい使いすぎてしまう」
という人におすすめしたいこと。

アメリカでの経験を踏まえ、
FPとしてお金の相談を受けていくなかでも思うのは、
まず自分がいくら使っているかをとにかく洗い出すことだと感じています。

現金の支出に加えて
クレジットカードを3枚4枚使い分け、
さらにキャッシュレス決済も
という人も多いのではないでしょうか。

「使った日」をベースに支出をまとめる。
そして、収入と比べて支出が身の丈とあっているのかを突き合わせる。
まずはそこからかもしれません。

「私浪費家なんです」
という人も、
支出を洗い出してみると意外と使いすぎていなかったということもあります。
ただ何にいくら使っているかが分かっていないだけ、かもしれません。

下半期もスタートしたばかり。
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