アルセーヌ・ルパン『オルヌカン城の謎』-父を殺したのは妻の母なのか?敵軍のスパイと変装をかいくぐり、辿り着いた真相とは?-
(Spoiler Alert!ネタバレ注意!)
みなさん、こんにちは!
このnoteで書いている記事は、数年前に私がアメブロで書いた記事から移行しつつ、加筆・修正していることは、noteの一番最初の記事でお伝えしました。
そして、今回の記事は、2020年にアメブロに書いていた記事なのですが、この時の記事を久しぶりに見て、そうそう!と思い出しました。
映画「1917」を観たら、無性にこの『オルヌカン城の謎』が読みたくなったんですよね。
しかも、30年以上ぶりに読みたくなったという・・・。
小学生の頃読んだ時は、戦争中という暗い時代背景もあり、「怖い」という印象が強かったのですが、ようやくこの歳になって、戦争映画を観ることが出来るようになってきたので、もう一度、読み直してみると、(戦争の悲惨さはもちろん描かれているので、胸をえぐられる気持ちにはなりますが)ミステリーとしては、やはり面白いと改めて思いました。
そして、「オルヌカン城の謎」は、アルセーヌ・ルパンが実質出てこない物語なので、ポールという青年が主人公となりストーリーが進みます。
ポールは、これから第一次世界大戦に参戦するという身で、しかも20歳の妻と結婚したばかり。
ポールが、妻が幼い頃住んでいた、ドイツとの国境付近にある”オルヌカン城”にやってきた時、妻の母の肖像画を見て驚愕します。
なんと、妻の母が、ポールの父を殺した女性とそっくりだったのです!
それでは早速続きをみていきたいと思いますが、アルセーヌ・ルパンやフランスの旅、謎解きや推理・探偵小説がお好きな方は、拙著とYoutubeもあわせてご覧いただけると嬉しいです。
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ポールの父は、ポールが幼い頃、ドイツ国境付近を旅行中に、ある礼拝堂から出てきた女性に殺されていた。
そして、その女性と一緒にいた男性が、なんとドイツ皇帝ウィルヘルム2世。
ウィルヘルム2世は、プロイセン国王であり、ホーエンツォレルン家の一員であり、そして、イギリスのヴィクトリア女王の孫でもある人。
ヴィルヘルム2世 (ドイツ皇帝) - Wikipedia
妻の母は、妻が幼い頃に亡くなっており、妻には母の記憶がほとんどなかった。
夫婦の間にわだかまりがあるまま、ポールは前線へ旅立つ。
そして、オルヌカン城に残った妻の元にドイツ軍が侵攻してきて・・・。
・父を殺した本当の犯人は誰なのか?
・父はなぜ殺されたのか?
・オルヌカン城に残してきた妻は助かるのか?
という謎と不安を抱きながら物語は進みます。
手掛かりは、ドイツ軍にいるスパイで、この物語でも変装が大活躍し、実際の戦地でも、このような変装は本当にあったのだろうなと思います。
映画「1917」のように、主人公のポールは塹壕でドイツ軍と戦ったり、変装して敵の陣地を突破したり・・・。
映画とあわせて、『オルヌカン城の謎』を読んでみるのも面白いかもしれません。
最後に、オルヌカン城という城は、恐らく作者ルブラン氏の創作だと思いますが、だいたいの位置はつかめるかな?と思って、地図で探しましたが、それらしき地域は見つけられませんでした。
原作には、リズロン渓谷を抜けて、コルビニー駅で降りたとあるので、コルビニーとう街を探したのですが、見つからず・・・。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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