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透明な螺旋 | 東野圭吾

家族の形も愛の形も人それぞれでみんな違う。
その人にとってなにが大切かなんて、外からは想像もつかない。

今作は人間「湯川学」に触れさせていただいた。
湯川先生の貴重なプライベートを知ってしまった罪悪感で自然と手をあわせる。ありがとうございます。
ちゃんと年をとる作品ゆえの現実を見せていただきました。

読了後、題名と向き合う。
「透明な螺旋」
螺旋は素直にDNAとして、二つの透明な螺旋を思い浮かべる。
二つが重なっているのか重なっていないのか、透明ゆえによくわからない。わからないから螺旋のどこかで重なっているはずだと信じたい。

真っ白い布に白い刺繍をしたものが好きで。
白に白だから目立たない。でも白いイニシャルに一度でも気づいたら、そこからは容易に見分けられる自分の印。
ぼんやりそんなことを考えた。

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