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R5BY自社米酒一本目 生酛【3期目】

立春も過ぎて昼間は暖かくなって、酒造りの作業では汗ばむことも増えてきました。この暖かさのを感じると、ようやく寒い冬が終わりに近づいてきて嬉しい反面、また今年も花粉の猛攻を受ける時期が来てしまうのか、と悲しい気持ちにもなったりします。
今年はどうか快適に過ごせますように。

さてさて、

4/27

昨年の4月下旬に籾を撒いて、

5/23

田んぼに植えて、

7/7

雑草と戦いつつ、

9/25

無事収穫することできたお米を、

2/8

ようやく一本お酒にすることができました。籾を撒いてから288日経ったらしい。よくぞここまで育ってくれました。
まず一本は昨年と同様生酛造りのお酒です。


お米の出来

穀粒判別器による成績表

今年は倒伏に苦しみましたが、昨年よりも粒が大きく、タンパク質も少ないお米で、より美味しいお酒が造れそうな予感がします。

今年のお酒の目標

昨年のお酒造りの様子は以下の記事な詳しく書いてあります。

昨年のお酒はなかなかキレイに仕上がったのですが、ちょっと上品すぎる気もしました。また昨年と違って今年は全量自社米で挑めるということで、よりお米を溶かして呑みごたえをつけてこの土地をより味わってもらうという方針で造りました。仕込み設計は昨年と同じく変則的となっています。

精米歩合:基本50%、
            一部80%(添・仲仕込みの掛米で使用)
麹   :酛のみ2日製麹、残りは3日製麹
酛   :生酛
酵母  :7号
醪   :低温長期発酵

お酒造りの様子

昨年生酛で使用した2種類の麹の酵素力価

今回はより力価の強い右側の品温経過を採用
製麹中‥(58時間経過)

完成する頃にはもう少しくすんだ色になる
酛すり(酛たてて2日目)

極力水分を減らして雑菌の繁殖を抑止する
完成した生酛(33日目)

麹の力で最初の頃よりも液体らしくなる
仕込み作業

蒸米放冷中

搾ったお酒の味

立香は控えめですが、口に含むとバナナ系の香りをしっかり感じます。またしっかりとした呑みごたえで余韻も長く続くのですが、大変意外なことにとてもクリアな印象を受けます。この二つの感触は相反しそうなものですが、同時に感じることができる、非常にユニークなお酒になったのではないでしょうか。弊社の超軟水の仕込み水とこの土地で育てたお米で、この環境らしさを表現できるようになってきた気がします。
搾ったお酒は瓶詰めされた後に冷蔵庫でしばらく熟成してからの販売になるかと思われます。この期間にどのように味が変化していくか楽しみです。

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