学級経営で心理的安全性を確保する意味
心理的安全性を教師も学ぼう!
(※今回の「参考書籍」)
このようなあなたにオススメです!
✅ 心理的安全性を学びたい
✅ 教育に心理的安全性を取り入れたい
✅ 教師一人の力に依存しない学級経営を行いたい
教師一人で学級経営をしようとしていませんか?
「教師の力で,学級をよりよくする。」
教師なら誰もがそう思っていると思います。
学級経営が成功するかも,失敗するかも,全て教師一人の力にかかっていると思ってしまうのです。
確かに,これは,教師の姿勢としては,大変すばらしいものです。
責任感もありますし,熱意も感じられます。
しかしながら,学級をつくるには,その構成員である「子供」の力も大切になります。
構成員が「よりよい学級をつくろう」と思っていて,
そのために行動していないといけないのです。
およそ,どんな「集団」であっても,リーダー一人の力では,どうしても「よりよい集団」をつくろうと思ったら,限界が発生するのです。
子供が,よりよい学級をつくろうと思って行動できる環境を
そこで,子供自身が,「よりよい学級をつくろう」と思って,行動してくれるように導かなくてはなりません。
「せっかく1年間同じメンバーで過ごすのだから,よい学級にしたいな」
「みんなの力で,よい学級をつくろうと思わないと,よい学級はできないのだな」
そういう思いをもたせていくわけです。
最初は,とても仲が悪く,雰囲気が悪く,険悪なムードの学級でも,
いじめや差別のある学級であっても,
子供一人一人の意識が変わって,一人一人が自分にできることを行動してくれるようになると,本当に,学級はガラッと変化します。
「こんなにまとまった集団になるとは,4月にはまったく思っていませんでした。」
「みんなで力を合わせて学習や,行事を行えるようになって,すごく充実した1年間でした。」
「最高の学級になったと思います。またこんな集団をつくっていきたいと思います。」
子供の言葉です。
4月には,まったく想像もできなかった,すばらしい学級・まとまった集団ができあがるわけです。
教師は,1月,2月ぐらいになると,とても幸せな気持ちで,学級の様子を見守ることができるようになります。
子供達の「幸福度」も,アンケート調査をしてみると,大変高くなります。
教師も,子供も,充実感や幸福感をもてるというわけです。
心理的安全性が確保できていないと,子供は動けない。
子供一人一人が,思い思いに進んで動けるようになるには,条件があります。
それこそが,「心理的安全性の確保」なのです。
これは,職場や,自分が所属しているコミュニティを考えてみるとよくわかります。
「よりよい職場をつくろう」
「よりよいチームをつくろう」
このように思っているとして,では自分なりに行動しようとしてみたとします。
このとき,
「この集団で意見を言ったり,行動を起こしたりすると,誰かに非難されるかもしれない」
などと思っていると,人は,行動よりも,非難を避けて「何もしない」ということを選ぶことがわかったのです。
しかも,優秀な人,熱意のある人ほど,「非難を避けて何もしない」ことを選択するのです。
この事実が明らかになり,まずは,医療とビジネスの世界で「心理的安全性の確保」が重要だと認識されるようになりました。
授業でも実は同じ
この現象は,授業中にも見られます。
授業力のある教師が,よい授業案をつくりました。
さらに,学習しやすい環境を用意しました。
ICTも充実させ,グループで相談できるようにし,資料も多く用意し,教師がいつでも助言・支援できる環境をつくりました。
ここまでお膳立てしたのに,子供の学習が充実しないことがあるのです。
ここまで読んだ方はその理由がわかると思います。
そうです。第3の要因「心理的安全性の確保」ができていなかったためです。
心理的安全性を確保する意味
心理的安全性を確保は,現代の学級経営では,必須のものだと認知されるようになったのも,1年後の子供の成長が著しく違ってくるからです。
授業や学級経営にも,心理的安全性の概念を学び,そして確保することが必要だと認知されるようになったのです。
では,心理的安全性の確保は難しいのでしょうか?
本書では,「簡単である」とされています。
なぜなら,心理的安全性の確保の仕方は,方法を理解すれば誰でもできることだからです。
しかも,
読めば納得なのですが,「ほんの少し」教師の意識と行動を変えたらよいのだけなのです。
「ほんの少し」の教師の言動を変えることで,心理的安全性は簡単に確保できます。
大切なのは,「心理的安全性の概念」と,「確保の方法」の二つを知ることです。
知ればよいのです。
そして,「確保の方法」を知ることで,ほんのちょっとのことなのですが,明日から教師の行動が変わります。
ほんのちょっと変わるだけなのですが,子供達の変化,集団のもつ雰囲気の変化は,本当に劇的に変わります。
信じられないほどに,劇的に変わるのです。
教師をしている人も,これから教師になる人も,全員が学ぶべき情報だと思います。