だんだんできるようになるということ
この記事はMIMIGURI Advent Calendar 2022の4日目(12月4日)の記事です。
これまでの記事はこちらのページのカレンダー下にリンクがまとまっていますのでぜひ!
株式会社MIMIGURIのメンバーが、こちらのテーマから日替わりで記事をお送りしております!
この記事では、「衝動」と「学習」について書いてみようと思います。
かんたんに自己紹介
はじめまして、株式会社MIMIGURIのアケマと申します。
普段はサービスデザイナー・プロジェクトマネージャーとして、関わる人が自分らしさを発揮できる創造的なプロジェクトの体験づくりを目指して日々仕事をがんばっています。
株式会社MIMIGURIがどんな会社なのかについては、代表取締役 Co-CEOのミナベさんのこちらのnoteをぜひ読んでください(ぜひ読んで、ぜひ戻ってきてくださいね)
前置きはこれぐらいにして、今回のお話をはじめます。趣味の話です。気軽に読んでください。
人生は「できるようになる」ことでできている
私には4歳になる子供がいます。
毎日家に帰ってくると保育園で覚えた歌や、新しく描いた絵なんかをみせてくれて、つい昨日までは満足に丸も描けなかったのに、ニコニコした親子の絵を描いていたりして驚きます。
大人に比べて子供はできない事が多いですが、その分ありとあらゆる事が新しい学びであり、毎日が「できるようになる」体験で満たされていると感じます。
考えてみれば私たちは小さい頃から保育園に通い、学校に行き、習い事に通ったり、成長に合わせて新しい「できるようになる」事を続けています。
この記事を読んでくれているあなたも様々な「できるようになる」経験の積み重ねで今があるのではないでしょうか。
はじめて箸でご飯を食べられたとか、逆上がりができたとか、人前で話せたとか、包丁でりんごの皮が向けたとか、告白できたとか、人前で泣くことができたとか、、
意識しているにせよ無意識にせよ、人生は無数の「できるようになる」で満たされていて、私はそれがとても尊いことだと思います。
大人になればなるほど世の中に「やったことがあること」が増えていき、新たに自分が「できるようになる」ことがどんどん少なくなっていくと感じてしまうように思います。
あなたが最近「できるようになった」ことは何ですか?
ずっと楽器を弾きたかった
私はこれまでの人生30年余り、仕事では自分なりにチャレンジしてきたつもりです
デザインという仕事は正解が無く常に試行錯誤が必要ですし、世の中も変化が早く、未知の課題に向き合うためには新しい経験をしていく必要があります。MIMIGURIでの毎日は学び直しの連続です。
とはいえ、仕事を離れて考えてみると、最近これといって「できるようになった」と言える事がないような気がしていました。
仕事は刺激に溢れ、学びの連続ですが、なんかもっと人として豊かになるための学びがしたいという気持ちが膨らみ、一年前に転職したタイミングで今までずっと「できるように」なってみたかったギターにチャレンジしてみる事にしました。
「できるようになる」方法を工夫する
実は、ギターの練習は大学生ぐらいから何度もチャレンジしては挫折をくりかえしてきています、今回こそは続けたいと思いました。もういい大人なんだから、、
今まではギターの教本を買い、真面目に基礎練習や課題曲をなぞるようなやり方をしてきたのですが、もしかしてこのやり方が自分に合ってないのでは?と思ました。
今回は自分に合ったやり方を試行錯誤してみたいと思い、とりあえず思い浮かぶ方法を試してみる事にしました
一つ一つ試して、最後まで続いた方法が「弾いてみたい曲をきめる」でした。その中で実践した事と、気づいた事をまとめてみます。
「できるようになる」ために「できるようになりたい感度」を育てる
まずは、普段の生活の中で、なんとなくこの曲弾けたら楽しいだろうな、というアンテナを立てておきます。
この「弾けるようになりたいアンテナ」が反応した曲の楽譜を探し「弾けるようになりたいファイル」にためていきます。
ギターの腕は初心者なので、「弾けるようになりたい曲」の難易度が高いと全く手に負えません。
しかし、たまに「ちょっと頑張れば弾ける」もので、かつ「自分が弾きたいと思える」という、「自分にぴったりの難しさのアガる練習曲」が見つかる事があります。
これが見つかったらもう勝ったも同然です
基礎トレーニングと組み合わせながら、ひたすら練習していきます。ちょっと難しいけど、自分で選んだ曲なので弾けるようになるのが楽しいです。
もし、飽きてきてしまった時も、「弾けるようになりたいファイル」には日々曲が溜まり続けているので、他の弾きたい曲に変えることも可能です。これなら飽きっぽい私でも大丈夫。
しかも、なんだかんだで少しづつ腕が上がっているので、「自分にぴったりの難しさのアガる練習曲」の範囲が広がっていたりします。
この「弾いてみたい曲」ドリヴンなやり方の良さは、日常の中で聴く曲に対する意識が変わるところに真髄があると思いました。
自分がギターで弾いたら気持ちいいだろうなぁというセンサーを持って生活すると日常がとても楽しくなります。
ギターが楽しくなるために工夫していたら、音楽の聴き方が変わったのは嬉しい副産物でした。
もしかして「できるようになる」事の良さは、できるようになる過程で好奇心が生まれ世の中の見方が変わる事にあるのかもしれません。
「やったことがある」「知っている」事だらけの世界はとても安心ですが、「これからできるようになる」「これからわかることができる」世界には豊かさや楽しさが溢れています。
「みつけかた」と「みにつけかた」の往復
私なりの「できるようになりかた」を見つけたことで、ほとんど毎日休むことなく楽しくギターの練習を続ける事ができています。
特定の何かができるようになることと同じぐらい、いや、もしかしたらそれ以上に、自分に合った「できるようになりかた」を創り出す事が楽しんで学び続けるために大切なのかもしれません。
今回私が経験した「だんだんできるようになる」ことは2つの要素でできていました。
できるようになりたいことを「みつける」ことと、実践の積み重ねで「みにつけること」を繰り返していくと、「いまやりたいこと」が立ち上がってきて、その連続が楽しく続けるちからになっていたように思います。
ともすると人は、嫌なことを我慢して覚えるための「みにつけかた」だけを教え込まれたり、自分のできそうなことの「みつけかた」だけを自然と行っていたりします。
自分自身で「みつけかた」と「みにつけかた」を試行錯誤して生み出した、自分だけの「だんだんできるようになる」経験は、どんな知識やスキルよりも自分らしい人生の土台になってくれるような気がします。
そして、私はこういう体験をデザインという営みを通してみんなで生み出したいんだよなぁと改めて思います。
もし作ったものが評価されなかったとしても、自分なりのやり方で、自分で作ったものって愛着湧きますよね。それには何ものにも変え難い価値があると思っています。
ぜひあなたらしい「できるようになりかた」を探してみてください!
楽しめますように!!
次回はMIMIGURIにジョインしたばかりの二宮みさきさん!
ポジティブで自然体なお人柄と、パワフルなデザイナーとしてのご経験をもつ二宮さんの記事、私も楽しみです!!
次回のMIMIGURI Advent Calendar 2022も絶対見てくれよな!
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