新年迎えたけど「真的2024年にみたエンタメまとめ」をする
年末といえばこちらです。
テレビプロデューサーの佐久間宣行そんとお笑い芸人・東野幸治さんによるエンタメ報告会。年間えげつない本数をみてるお二人が厳選した「これは良かった…!」と思う作品を語り尽くすんですよ。
今回は「響けユーフォニアム3」を激語りしていて今年も良い年末でした。
なので、個人的に2024年にみたエンタメまとめはせんといけんなの気持ちにもなるんですよね。幸い毎月「エンタメ月報」として見た作品をまとめていますが、その中でも「これはまた観たい」と思わせてくれる作品は多々あるわけです。
元旦になっちゃいましたが振り返りをさせてください。
●オーディション番組がアツい2024年
・timelesz project-AUDITION-
デビュー12年も経つグループへの新加入メンバーを3人の既存メンバーが各審査して決定する、そして所属事務所はあのSTARTO ENTERTAINMENT。異例づくしのオーディションは「タイプロ」だけじゃないでしょうか??
水面下でオーディションして新加入メンバーお披露目もできたであろうに、Netflixという場で、各審査現場を見せてくれる誠実さが異例のタイプロにある気がします。
可能性を持つ候補生それぞれの個性が各審査ごとに見えてくるのは、オーディション番組の醍醐味でありますが、個人的にはtimelesz既存メンバー3人のアイドルとしてのプライド、この事務所の伝統を守りつつも新たな挑戦をしてく姿が回を追うごとに見れたのが良かったです。
・PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS
通称日プ女子は、国民プロデューサーと呼ばれる視聴者投票で世界で活躍するアイドルグループのデビューメンバーが決定されるサバイバルオーディション。
もともとダンスも歌もスキルを持ってる/全くの未経験とバラバラだったところでも時間がある限りひたすらデビューを目指して研鑽してく姿に胸打たれました。最終審査で披露した二曲、そして最終投票結果は涙無しでは見られません。
●家族の形はなんぼあってもいい
・春になったら/フジテレビドラマ
父と娘で二人三脚でやってきたところで、がんが発覚して余命3ヶ月と宣告された父と売れないお笑い芸人と3ヶ月後に結婚すると報告する娘のやりとりから一話がはじまります。
似た者同士だこらぶつかるしゆずれないものはあるけれど、父が死ぬ前にやりたいことをやってくことで明かされてく思いに触れてく度に涙腺ゆるゆるでした。1話時点で余命宣告されて段々と前兆が見えてくのが親の老いを見てるようで大変苦しかったです。
・海のはじまり/フジテレビ月9
「夏くんのパパはいつ始めるの?」との問いかけた一話から始まる月9。こちらも昔付き合ってた彼女かわ亡くなってから、実は娘がいた事実が発覚するわけですよ。
血が繋がってるとは言え、娘が知らずに過ごしてきた空白の時間を思い、今後どう接していくか、環境変えて一緒に過ごし育てていくのか、「血が繋がってるから家族」とは簡単には言えない難しい部分を切り込んで考えさせられた作品でした。
・西園寺さんは家事をしない/TBSドラマ
「海のはじまり」で考えさせられる月曜からカラッと「西園寺さんがいればなんとかなる!」と思わせてくれる火曜夜です。
西園寺さんが購入した敷地内マンションに同僚の楠見くんと娘のルカちゃんが転がり込んできた!そして他人に面倒かけるのはちょっと…という楠見くんに提案した「偽家族」制度によって協力し合って三人が深く繋がってくし、考えさせられるハートフルストーリーでした。
なんといっても娘のルカちゃんを置いてきぼりにしない、大人ファーストな結論には行き着かないところが良かったですし、それぞれ好きが故にもだもだしちゃう部分がありましたが変に拗れずにストーリーが進む感じが良かったですよね。
労働しながら子供に寂しい思いはさせないっていまの社会じゃなかなか難易度が高いと思っちゃうんですけど「迷ったらワクワクする方で!」でトライアンドエラーする西園寺さんはめちゃ魅力的でした。
・0.5の男/Amazonプライムオリジナルドラマ
二世帯住宅にしたところに0.5の存在、しかも引きこもりのおじさんがいるという事実。さらに引きこもりおじさんがあの松田龍平というまたまたとんでもなき事実に「見えんの!?」と驚いちゃいました。
でもさすが松田龍平。めちゃくちゃ事情を抱えた引きこもりの叔父さんやってました。妹家族との二世帯住宅計画が立ち上がって、最初は煙たがられるんですよ。それでも共働きでバタバタしてる妹夫婦の助けになったり、甥と姪に懐かれたりと二世帯で住むための良い塩梅にしてくれる存在になっててニコニコしました。
家族するのに程よい距離感の存在がいると心強いです。
●フィクションだからで終わらせない、覚えておきたいこと
・海に眠るダイヤモンド/TBS日曜劇場
炭鉱最盛期だったあの頃の端島と現代が交差する大きな愛の物語でしたね。あの頃の端島から現代までずっと出てくる人物がいないことに寂しさを覚えてましたが、最終回を観て姿は見えどもそれぞれの愛の形があるからこそ現代があったんだなと思うと余韻がびったびたです。
今でこそ「軍艦島」と呼ばれる端島ですが、ドラマを観なければ黒字で閉山したことを知らず負債を負って泣く泣く閉じざるを得なかった印象は拭えてませんでした。
それと我らの百合子さまが被爆していた事実を知って、戦争が終わっても先の見えない将来に自分の身体に何が起きるか分からない「戦争は終わってない」気持ちを背負わなくてはいけないこともひしひしと伝わってきたんですよね。当時のことを知る人が少なくなってる令和となったいま、風化させないために観ておくべき作品でした。
・しょせん他人事ですから/テレ東ドラマ
これこそフィクションだからでは済まされないと思います。ネットやSNSを使う人たちにはぜひ一度観てほしいドラマです。
誹謗中傷を専門に扱う弁護士に舞い込むあらゆるネットトラブルを被害者側、有名人側、さらには加害者側の側面まで描かれた中々ない作品です。
何気なく呟いた内容が相手を攻撃するものだとして、それを訴えられたらどういうルートを辿るのか…解決するまでの時間や費用を考え出したらとんでもなく手間がかかることを改めて感じて背筋が凍った次第です。Amazonプライムで観られるのでネットやる人は是非見てください。
・夜明けのすべて/映画
2024年に出会えて良かった映画ナンバーワンです。
パニック障害を持つ山添くんとPMSを抱える藤沢さんが会社の同僚として出会って、お互い助け合う関係を築いてくストーリーなんですが、山添くん役の松村北斗くんと藤沢さん役の上白石萌音ちゃんの演技力ご凄まじくて「同じ世界線のどこかで生きてるんじゃないか」と思わせてくれる作品でした。
お互いの事情って意外と分からないものですし、抱える症状に上も下もないんですよ。何かを抱えてて生きづらさを持ってるという大きな括りとしての共通点を持ってるだけで助け合える世界線があったら良いなとつくづく思って出会えて良かったです。
それと山添くんと藤沢さんが安易に恋愛関係にならなず、あくまでも同僚の中でちょっとした時に気を使える助け合える関係性が築かれてるところが観ていて心地よかったですね。
松村北斗さんはこの作品で天下とってくださいと思わずには居られませんでした。
・ラストマイル/映画
激ハマりしたドラマ「アンナチュラル」と「MIU・04」と同じ世界線で展開されたある巨大ECサイトの物流センターが舞台となるストーリーです。
品物を注文した一般消費者の手に渡るまでには、物流センターに限らず、物流会社も下請け運送業者もいろんな人が関わってるんですよ。社会に出て知ったこの世の中の流れは変えることは早々に難しいし、どの立場に立って見るかで全然異なるんですよね。
見ないようにしていた部分をドンと真ん中に据えて見せていくこの制作チームの手腕は大好きです。
・あの子は貴族/映画
大学を機に上京して初めて体験したことって多々ありましたが、幼い頃から東京にいた人にとってそれは当たり前にあったものだったかもしれないんですよね。
なんとなく知っていた地方と都会との機会の差はそもそも分断されていたことに気付かされた作品でした。
原作は前から読んでましたが、ようやく2024年になってAmazonプライムで観たんです。映像で観ると突きつけられる格差に驚きつつもいま知っていて良かったなと思わざるを得ません。ホテルのロビーラウンジでうっかり落としてしまったフォークを拾う/拾わないでわかるちょっとした時に出る所作や知見が逆にインパクトが大きかったです。
わたしへ「あの子は貴族」と言う側ではありますが、そもそも地元を出てなかったらピンと来なかった部分だったので定期的に見返そうと思える作品でしたね。
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2024年もできる限りエンタメを触れられていたようです。観た作品はどれも良かったんですが、1年まるっと振り返って特に印象に残る作品をピックアップするのは中々至難の技でした。
振り返ると2024年はテレビドラマを観る割合が多い年でしたね。アニメの本数が多い、バラエティの本数が多いと年によって特徴が異なることが多かったんですが、面白そうな展開や人伝いの評判を聞いて観たい!と思える作品が多かったのがテレビドラマだったように思えます。
全部が全部詰め込めないのが心苦しいですが、2024年といえば??と言われたらこの作品を挙げさせてください。