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シャルコー・マリー・トゥース病の男の子が学校に通学するために、JR西日本が粋な計らい。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

皆さんは通学(通勤)する時は電車ですか?自転車ですか?車ですか?

人によって様々な交通手段を使われると思います。

この記事で紹介したいのは、「シャルコー・マリー・トゥース病」という難病があっても、「学校に自分で電車で乗って通学したい!」と思っている男の子に、JR西日本が粋な計らいをしたという、心温まるエピソードです。

今回はこの優しいエピソードをご紹介させて頂きます。

「シャルコー・マリー・トゥース病」の男の子が、学校に自分で通学するために行われた、様々な温かいエピソード

進行性の難病のある兵庫県豊岡市の男の子はどうしても、その学校に通学したかったー。ただ、自宅からの距離はおよそ40km。自身の病の特性から寄宿舎に入れません。列車で通学しようにも、その学校のスクールバスが発着する駅にはエレベーターがありませんでした。そこで、男の子のためにJR西日本が一計を図りました。

4人きょうだいの3番目に生まれた男の子は、小学3年生で「シャルコー・マリー・トゥース病」と診断を受けました。末梢神経の損傷で、主に手足の機能の一部が不自由になる国の指定難病です。

生まれた時から身体が極度に柔らかく、すぐに転倒してしまいます。小学校に入学した後、自分の速さで歩ける様になりましたが、次第に自力歩行が困難になり、外出をする時は車椅子が欠かせなくなりました。症状は重く、男の子と同様な病状の人は日本では5人しかいないとされます。

きょうだいと同じ学校に通学したいと、小学校・中学校は地元の公立校に通学しました。中学校は特別支援学級に在籍しながら、副教科や給食は通常学級で過ごしていました。

2022年秋、「シャルコー・マリー・トゥース病」が進行する中で自立して就労の力を身に付けたいと、特別支援学校への進学を心に決めました。オープンキャンパスと1日体験で各校を回った中で、惹かれたのが兵庫県朝来市和田山町竹田にある県立和田山特別支援学校高等部でした。男の子の住む豊岡から遠いことから他校の進学の提案も受けましたが、男の子の強い意志は揺るぎませんでした。ほとんど願望を見せてこなかった男の子の強い想いに、お母さんたち家族も「生きていることを楽しんで欲しい」と励ましました。

同県立和田山特別支援学校高等部では肢体不自由で、通学が困難な児童生徒は寄宿舎で生活します。男の子は就寝の時に呼吸器を付けますが、自身で着脱できないことから、看護師が夜間に常駐しない寄宿舎には入れませんでした。

男の子が同県立和田山特別支援学校高等部に入学するには通学しか方法はありません。ですが、男の子ら家族を前に厳しい現実を突きつけられました。JR和田山駅にはエレベーターがなく、改札口とホームを結ぶ跨線橋を渡るために車椅子を担いで階段の上り下りを補助してくれる駅員も足りませんでした。「皆と同じように通学したいだけ」「但馬では車椅子で通学するハードルはこんなにも高いのか」。駅の事情も理解しようとしましたが、男の子とお母さんは悔しさで涙を堪え切れませんでした。

神戸や姫路の特別支援学校の入学も視野に入れましたが、既に願書の提出期限が過ぎていました。「息子が身体を動かせる間に様々なことを経験させたい」。本人の気持ちを第一に優先。お母さんは仕事を辞めるか、仕事を短時間勤務にし、片道40分かけて、同県立和田山特別支援学校高等部まで1日2往復する送迎を覚悟しました。

その中でも、お母さんは男の子が同県立和田山特別支援学校高等部に通学可能な様に、学校を介してJR西日本と協議を遂行していました。吉報が届いたのは2023年2月のことでした。3月のJR西日本のダイヤ改正で、男の子が乗車する列車の停車位置が駅の南西側にあるバス乗り場寄りに変更される運びになりました。

下車後は跨線橋を使用せず、ホーム南端のスロープから車椅子で線路に降り、社員用踏切を渡って柵の扉からバス乗り場まで出る方法がJR西日本から男の子に提案されました。JR西日本は男の子の通学に合わせて駅員の勤務態勢を組み直しをし、踏切の安全確認と車椅子補助を担当することで、エレベーターがなくても男の子は同県立和田山特別支援学校高等部まで列車通学ができる様になりました。

参考:「車いすは僕の足」難病生徒の熱意に鉄道員が温かな計らい 駅にエレベーターがなくても通学を 神戸新聞NEXT(2023年)

JR西日本によりますと、但馬地域で車椅子利用者が列車通学するケースは、男の子が初めてでした。今まで乗降駅にエレベーターがない時は、別の駅からの派遣駅員を含む4人で車椅子を担いで階段を上り下りするか、乗り降りしやすい近隣の駅を利用するなどをして貰っていました。

男の子の同県立和田山特別支援学校高等部までの列車通学の対応を調整してきたJR豊岡駅の企画助役の男性は「エレベーターを設置するのが1番ですが、エレベーターがない場所でどう安全に駅を利用して頂くかを考えてきました」と述べました。

凄い!!

できませんと言われていることは、どんなにそうなって欲しいと願っても、叶わないことが多いです。自分は無力だからとか、そういう訳ではなくても、様々な事情が入り乱れていると、一人ではなく、何人かで動いても、変わらない現実もあります。

今回のことは、どんな苦難があろうとも決して揺るがなかった男の子の強い意志、その男の子が通学できる様に裏で動いていたサポートするお母さん、男の子らの強い想いに、どうにか男の子に応えたいと協議していく中で、男の子の列車通学を叶えてあげたJR西日本。

どれか1つでも想いや願いがなければ、実現しなかったことだと思います。なかなか1人のために、これだけ手厚い対応はできないと思いますが、最終的にはみんなが笑顔でハッピーになれたことは凄く良かったです。

男の子が学校に入って、半年以上が経ちましたが、これからも素敵な学校生活に送って欲しいですね。


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