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推しが届けてくれた忘れ物

皆さんは推しのことを考えるとどんな気持ちになりますか?

ドキドキする、ワクワクする、幸せいっぱいになる…

恐らくポジティブな気持ちを連想する方が多いと思います

私もそうです

ただ一人を除けば

ある一人の推しを思うときだけどうしても胸が苦しくなり、心のアンテナがビリビリとなってしまうんです






その推しの名前は佐々木朗希

ベルーナで撮った朗希、私のド正面に降臨

実は朗希、私の中では少し外れ値にあたる存在です

アイドルファンの頃から私は一番人気の子は絶対に推さなかった自分

Hey! Say! JUMPも山田涼介よりも圧倒的に薮くん推し、デビュー当初のキンプリは平野くんではなく高橋海人くん推し

という感じで王道から逸れた人間でした(笑)

だから私はロッテファンになったときは「まぁ朗希は推さないやろうな、良い選手なのは分かるけどユニ買うほど応援しないだろう」と、謎の自信を持っていました

と思いましたが、あっという間に沼落ち

まず、背番号が17だったのが大きかった

17は本当に大好きな番号で、チームをチェックするためには17番の選手は思わず見てしまう人です

それに、朗希って知れば知るほど面白い(噛めば噛むほど味が出るみたいに言うな)

まだ中日ファンだった時の私は朗希の印象はよろしくなかったです

プレーは申し分ない、でも素行があまり良くないという噂があったのでそれを鵜呑みにしていました

だけどロッテファンになったときは変わりました

生意気だけど憎めない面白い子

そして、繊細

ロッテファンの人の声やヒーローインタビューで話す朗希の姿を見て印象がガラリと変わりました

ますます私は朗希の沼にハマってしまい、ついにはユニフォームにまで手を出してしまいました

一度だけ、朗希を現地で見れたのは本当にラッキーだった

目の前で見たブルペン投球の様子を撮ったビデオは絶対に消せません(笑)

周りの人にこれを見せてマウント取りまくってます←

これで終われば良いんですが、朗希のことについて考えると不思議と繊細なアンテナがビリビリとしてしまいます

アンテナをビリビリさせてくれる推しは何人かいます(このうちの一人が和田くん、三好くんです)

和田くんの記事はこちらなのでもし良ければ読んでみて下さい(宣伝やめい)

朗希って不思議な子

遠いような近いような、触れられそうで触れられない

まるで水面を触れた時に揺れる波紋のような   

見えないベールで包まれているような

そんな不思議な存在が、私にとっての佐々木朗希

因みに朗希推しだと自覚したのはイギリスから帰国してからです

やはり海を渡って色々と学んで朗希の見方が少し変わったように思います

特に、捉え方が変わったのは朗希のこの言葉

僕はお金持ちになりたいんです
お金が欲しいわけではないけれど
自分が誰かのために行動を起こすにはどうしてもお金が必要だと思うんです

この言葉を見た私は最初、「朗希は親切だなぁ」とぼんやり

まだアンテナがピンピンしていない頃です

でも今は「彼は何か考えていることがあるのではないか?」と思ってしまいます

本当の夢は最強の投手になることではないかもしれない

お金を使って何か大きなことをしようとしているかもしれません

私はエスパーではないのでそれは何か分かりません

もしかしたら地元に貢献することかもしれないし、世界を変えてしまうことなのかもしれない

朗希が何を考えているのか、そして朗希にとっての理想の世界ってどんなものなのか、私には分かりませんが彼の頭には理想の世界があるんだろうと思っています

そう考えていると朗希を考えているうちにアンテナが動き出すようになりました

朗希が登板する日、朗希の言葉を聞いた時、ことある事にアンテナが動き出し、時には私の生活を困らせることも

前々からアンテナには困らされていましたが、朗希のせいで激しくなりました

ただ、三好くんのことをきっかけに少しずつコントロールする方法を学習しているところです

でも、朗希のメジャー行きが決まってからかなり激しいですね(笑)

特に先日のクローズアップで少し朗希の理想の世界が分かりそうになりましたが、考えると吐き気が来たので考えるのを辞めました

最近は朗希ニュースをネットやテレビで毎日のように目にするせいか、過食が結構激しくなっているのが本当に怖い、変な前兆じゃなかったらいいけど…

夜中、どうしても落ち着かない時はいつも朗希のぬいちゃんを抱きしめて寝ております(笑)(買って良かった、ありがとうロッテちゃん)

そして、朗希は自分の進まなきゃいけない道のヒントをくれたような気がします

それを感じ取ったのはロッテのドキュメンタリー映画(⚠️ネタバレご注意)









ずっと野球しか考えていない彼が犠牲にしているものは「人生」

この言葉があまりにも重い

聞いた瞬間、心に鈍い痛みが刺さりました

お腹を鉄のパイプで殴られたような痛み(オエッとなる感じ(伝われ))

カッコよくて身長が高くてきっと頭の回転も速い朗希

もし野球がなくても、彼は充実した人生になっていたでしょう

23歳だったら就職してる頃かな

きっと大手企業でバリバリ働いて、隣には大学時代から付き合っている可愛い彼女がいるんだろうなぁ(笑)

いや、もしかしたら手堅く地元で公務員かも?(笑)(妄想やめい)

そんな典型的な幸せな人生もあったはずなのに野球を選んだ朗希

幼い頃は楽しくやれていたのに今は彼を苦しめることもあるんだと思います

結果が出ない、上手く投げられない

プレーの側面で苦しむこともあるかもしれない

クローズアップで初めて公にありましたが、一年目の怪我の治りが悪かった朗希

「いつ投げれなくなるか分からない」という怖さと隣り合わせ

でも、やはりメンタル的に大きなダメージを負ったのは週刊誌の報道や心無いバッシングだったと思います

見ず知らずの人に罵詈雑言を浴びせられる

それもきっとメンタルがまだ未熟な高校生の頃からでしょう

「スマホは見ない」と言う朗希でも多少は目に入ると思います

インスタのDMで嫌な言葉が届いたのかもしれません

自殺未遂というセンシティブな話題
ほとんどの客層は叩くべきか擁護すべきか悩んでいるサイレントマジョリティー
つまり答えを求めているユーザーが多い
そこに共感性の高い意見を提供すれば
多くの人がそれを正義と思い込むマーケットになっている

アニメ・推しの子より

これは推しの子のMEMちょの言葉ですが、このネットの構造に朗希は苦しめられたのかと

週刊誌とかのデマ記事が朗希アンチの言葉に刺さり、共感する

そしてアンチがそれを広め、朗希のことをあまり知らない野球ファンにも広まり、野球を知らない人にも広まる

ますます朗希の印象が悪くなり、彼を攻撃する

負のループの渦中に巻き込まれてしまった朗希はいつの間にか悪役のように仕立てあげられました

グラウンド内外問わず生活は息苦しかったんじゃないのかな

私も最初はサイレントマジョリティーでしたが、今はちゃんと「朗希はえらんちゅ(素晴らしきいい子という意味)」と言ってます(笑)

中日ファンの人や身の回りの人に「朗希ってわがままでしょ?」と言ってもちゃんと否定してます!←

「わがままで孤立してるならヒーローインタビューで角中にイジられないし、安田に畜生発言しないし、河村に無茶ぶり強要しないでしょ!?」と(笑)

このマーケットから抜け出すのは大変だし、むしろマーケットの中にいることに気づかないかもしれない

チームメイトや家族、信頼できる人はいるけど孤独感はそれなりに感じていたかもしれない朗希

でも、知らないフリをして笑顔でいるのは相当なメンタルがないとやっていけません

本当に強いなぁと思います

そして、狭い日本にいるなら海を渡って思い切り野球をしたい、という気持ち、分かります

私も(コロナで無くなりましたが)高校1年の夏に1年間アメリカに留学へ行く予定でした

中学3年、少し学校でのモヤモヤに気づき始めた時期

担任から1年留学に行ってみないか?と話を出されました

その留学はボランティア団体?が主催しているもので、県内から数名募集していることでした

私の学校では2年に1人推薦しており、推薦した人を選考試験を受けていたそうです

海外への憧れもありましたが、1クラス1~2クラスしかない狭い教室でモヤモヤしたまま3年間を過ごすなら教室を飛び出したいという衝動で私は留学へ行くための選考を受けることにしました(私が通っていた中学は中高一貫でした)

そこから英語もめっちゃ勉強したし、毎日のように新聞を読みまくった

謎の圧迫面接?も乗り切り、合格しました

留学前のオリエンテーションでは同じ時期に渡航予定の子と日本にいる留学生と交流する機会がありましたが、私は留学生とつるんでました(笑)

日本人より海外の子とお喋りする方が楽、と当時は思っていました

相手も楽しそうに話してくれるので(笑)

だけど、コロナで留学がなくなりました

仲良くしていた留学生の子も帰国、LINEで「(母国に)帰ることになった」と報告を受けた時はショックでした

当時、コロナがこんなに大きなことになるとは思っていなかったのか事務局は「来年渡航するかしないか」ということを聞いてきました

そのときは既に学校での立場がなくなり、半不登校になりかけた状態

自分の命綱がプツンと切れたような感覚がし、ヤケクソになっていました

「もう良い! 行かん!」と親に言い放ったのを今でも覚えています

それから精神は荒んでいき、転校

というルートを歩んでいました

それでも海外への憧れは捨てきれず、高校生の頃は英語の勉強はずっとしていました(受験の影響もあったけど)

苦手教科は数学だったのに受験生の頃は英語の勉強時間が圧倒的に長かった

今でも何かしらの形で英語の勉強はしており、たまに朗希ぬい相手に英語で話しかけるという奇行もしております(笑)

大学を選ぶ時は留学制度についても結構聞いていました

留学の種類、どんなところに行けるか、学部の勉強の両立、4年で卒業できるか

どこかで見たか忘れましたが、朗希は高校生の頃は英語の授業でALTの先生にあれこれと質問攻めにしていたとか……

メジャーに行くと英語が公用語

高校生の頃からメジャーを意識していたのが伝わります(もっと早い時期から意識していた話もあるとかないとか……)

高校生の頃の朗希を見るとどこか自分の高校時代と少し重なって見えてしまうんです

もしかしたらここが朗希に近さを感じる要因かもしれません(笑)

もしコロナが無かったら私が行く予定だった州はテキサス

朗希はドジャースに移籍しましたが、もしかしたらテキサスにも旅行とか何かしらの形で足を踏み入れるかもしれません

朗希、私が行く予定だった場所はどんなとこ?

どんな人がいた? ご飯は何が美味しい? 景色は? 朗希と同じくらいの背の人が沢山いるの?お店のカウンターは小さい私でも届くかな?

もし彼がテキサスに行ったら私は思わず聞いてしまうかもしれません

慎ちゃん、レンジャーズ行って(´・ω・`)

イギリスに留学しましたが、私もアメリカへの憧れがあるのかなぁ(笑)

未だに留学への未練が残ってるのかも(行ったくせに贅沢な)

でも、留学に行ってたら三好くんと出会えてなかったのでコロナが無かったら私は野球好きになっていないかもなぁ(笑)

そして、朗希のこの重い言葉の捉え方はもう1つ

「私、逃げてるんじゃないのかな?」ってこと

大学生になって、幼い頃からの夢を追いかけようとしたものの現実を少しずつ知り、行きたい環境は過酷であることを知りました

別の業界で就職しようかと重い、夢とは違った業界のインターンを受けるものの面接で落ちる

ある面接で「(大学生活で取り組んでいることの)一貫性がない」と指摘された時はショックでした

「働けたら別にいいじゃん」「何で人柄ばかり聞き出そうとするの? 会社に貢献出来たら何でもよくない?」

浅はかですが、そう思っていました(てか今も思ってる)

仕事なんて簡単に辞められないけど、ある程度の年数は続ける、辞める前に引き継ぎをする、きちんとした形で転職活動をすれば天職を見つけるために転職するのは良いと思ってます(ブラック企業なら話は別、退職代行使え)

会社に長く居てもらうことを前提に雇う日本社会にどうしても違和感を感じてしまう私です

こだわりたいものが特にない人とかはしばらくは自分にとっての天職を探すために仕事を色々と経験してみるのはアリだと思います

でも、私にとっての天職ってもう見つかってるんじゃないのかな?

中学生の頃のボランティアで孤児院を訪れた時に小さい子にめっちゃ近寄られ、バイトで子供と関わる時は距離感が近い子はかなり多いです

そして、学生時代はロクな学校生活を送れなかった
 
あと、教えるのが好きなところ、何かを作るのは好き

そして、自分がやりたいこともある、自分が「こんな世界になったら良いんだろうな」とぼんやりとだけ理想の世界もある

誰もが何かしらの使命を持って生まれてきます

それに気づけるかは自分次第

気づける人もいる、気づかない人もいる、そして気がつかない振りをしている人もいる

朗希はきっと幼い頃から気づいていて、その使命があまりにも重いことを飲んで使命を全うしようとしている過程だと思います

私も気づけてた、きっと高校生の頃から

でも、大学生の自分はその一面から逃げていました

大学に入ったら色んな誘惑があります

大学に入って少し時間にルーズになったのは直したいところです……

気が付かないうちに新しい仕事や趣味に明け暮れながら逃げていたように思えます

しかし、朗希の言葉に気づきました

夢を叶えるには犠牲にしなければいけないものがある

それは家族かもしれない、友達かもしれない、趣味かもしれない

朗希は人生でした

誰よりも大きな犠牲だと思います

そこまでしてでも選んだプロへの道、メジャーへの道

誰よりも大きな覚悟を持って海を渡るならちゃんと後押ししなきゃいけないと思ってます

私はなんだろう、推しかな(めちゃくちゃ弱い)

完全に捨てることはないとは思いますが、現地に行くこと、写真を撮ることは捨てることになるかもしれません  

就職したら全然現地行けなくなっちゃうのかなぁ(笑)

個人的には嫌ですが、腹を括るために自分の夢に必要なコストを具体的に計算しなければいけません

流石にまだ推しから完全に卒業出来ないかな……(おい)

まだまだフワフワとしたモラトリアムな日々を過ごすかもしれません(親氏、申し訳ない)

こう思うと朗希が忘れ物を届けてくれたような気がします

後ろから不意に 傘を差し出す 誰かがいて振り向いたけれど
名前も知らぬ女性だった

日向坂46・シーラカンスより

感覚としては、名前も知らぬ女性が朗希のよう

ただ、渡してくれたのは傘じゃなくて羅針盤かもしれません

もし三好くんがランプなら朗希は羅針盤

やっとピッタリなたとえが見つかったような気がします

うーん、推しからは離れなきゃいけないけどなかなか離れられない……(笑)

推しとの距離感を何とかしたら上手く付き合えるかもしれませんね

あ、朗希推しの皆さん

良ければ髭男のLaughterという曲を聞いてみてください

少し前に久しぶりに聞いた時、「これ、朗希のために書き下ろされた!?」と思うくらい鳥肌が立ちました(本当はコンフィデンスマンJPの主題歌よん)

狭くて窮屈な日本というケージを壊した朗希

大好きな仲間や地元が恋しいと思いながらも選んだ道だと思います

でも、アメリカに行っても大変です

時には迷ってしまっうこともあるかもしれない
 
上手くいかないことだってあるかもしれない(気軽に美味しいお寿司もすぐに食べられないだろうし)

だけど、「自分はこういう人間!こんなプレーができるピッチャー!完全試合したことあるんだよ!」と、誇りを持ってメジャーで投げて欲しいです

海外は自己主張しすぎなくらいが丁度いい!(笑)

膝を抱えた昨日までの自分を 乗り越えたラフター 今日も歌い続けた
自分自身に勝利を告げるための歌

Laughterより

いつか「あ、これだ…これが俺のやりたかったことだ…」という感覚がマウンドの中で見つかりますように

そして朗希に会った時、「お前すげぇな(笑)」と、意地悪な目で笑ってくれるくらい誇れるものを持てますように

しばらくは彼が渡してくれたものに従いながら進んでいこうと思います

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