チョメチョメは未遂続き!ジジイとアマのセレナーデ
GW前半初日。
長男のiPhoneをApple Storeに持ち込み修理相談の予約。
未成年だから私が行かねばならないらしい。
長男と行くはずが一向に奴は起きず、私のストーカー2名(夫と末娘)と3人で行くことになった。
自転車で向かう途中、夫の自転車を先頭にして、某坂の車道左端自転車ゾーンを下る時に事件は起こった。
夫が白いベンツに若干煽られるような動きをされた際に、窓の中をチラリ覗き込んでしまったが運の尽きだった。
信号待ちに差し掛かったところで、LDH関係者風・ウエッティな黒髪パーマヘアの色黒サングラス男がベンツから躍り出てきた。
「オイオイオイオイ!!何覗き込んでんだよコラ、自転車危ねぇんだよ謝れよ!!」
しれっと逃げようとした夫、信号待ちで逃げ場なくとっ捕まる。
夫の顔面1センチ位の至近距離で、詰り寄ってめちゃくちゃ怒っている。両方臭そう。
「てめぇガンくれてきたよな?!謝れよ!!」
いつも私や子供達に謝れ謝れ言ってくる夫にバチが当たっている。
とにかく人に謝らせたい男の心理、ちいせぇ野郎達だ。
「おいジジイ聞いてんのか?くそジジイが!!」
!?!?
ここで私の気持ちに変化があった。
私は夫のことをジジイと言っても良い権利があるし(よく先にババアと言われるから)、実際に言っているが、私達よりも少しだけ若そうな色黒ウェッティが言うのはおかしい。
一瞬で肝が据わったことを自覚した。
私
「すいません、後ろに乗ってる子供が聞いてるんですけど?」
色黒ウェッティ
「あ゛?!ぁんだとゴラ、お前ガンたれてんじゃねえぞ?!」
私
「私はガンたれてませんし、煽ってもいないです。私は何もしてません。」
「んあ゛ぁ?!ジジイに謝らせろよ!!」
(車が気になって去ろうとする)
私
「確かにこの人はジジイで、私はババアですがあなたももうジジイですよ。」
聞きづてならんと再来の色黒ウェッティ
「ぁんだとゴラァ?!煽ってくんじゃねぇ謝ればいいんだよ!!」
(車が気になって去ろうとする)
私
「いつまでも自分だけジジイじゃないと思わない方がいい。」
クルリと再来色黒ウェッティ
「気持ちわりぃんだよこのアマ!!口わりぃんだよアマが!!」
私
「アマ...。アマっていうなよ!いつの時代だよ!!」
ベンツが心配過ぎてもう耐えられない色黒ウェッティは、もう戻って来ずにそのまま車へ走って行った。
“ガンくれ”
“ガンたれ”
極め付けの
“アマ”・・・・・・・
見た目だけ今風で、懐かし過ぎる古臭いセリフ...。
間違いなくそんな世代じゃない彼は、相当治安の悪い地方出身か、彼の親が幼少期から放ってきたワードなのかもしれない。
最後にアンサーを放ったのが後攻の私だったことで、まるでラップバトルに勝ったかのようにスッキリしたのと、日常的に夫に酷いことを言われ過ぎて、色黒ウェッティが私のことを「ババア」ではなく「アマ」と言ってくれたことが、だんだん嬉しくなってきた。
(多分間違えてる)
喧嘩っ早さ、ガラの悪さは、不憫な成育歴のせいかもしれない。
近くに子供がいる手前、母親のことはババアと言わなかった配慮もあるかもしれない。
一見、口答えしなそうな雰囲気の私に意表を突かれて、少し怯んだのかもしれない。
いちいち車が気になって去ろうとするのに、言い返すとクルッと振り返って戻ってくるコント味にも愛嬌があった。
総合的に(想像だけど)色黒ウェッティLDHは極悪人ではないと判断、よく、嫌なことがあった後からジワジワと腹立つストレスは、自分の中で回避された。
家では王様なのに、いざ外で他人に絡まれると透明人間のように薄くなって、小声で謝ってた夫のことはさておき、ここ、世田谷だよね?
ハードな幕開けを喫したGW2024アマの思い出。