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おすそわけ日記 289「自力ホンガーン!他力ホンガーン!」

今日は頑張った。本当に頑張った。

物や人を見つけるのが最高に苦手な私にとって、スーパーでの買い物は苦行。物が見つからずにイライラしていると、母がフラフラと別の棚に行き、今度は母を探すハメになる。

帰宅して、美味しいベーグルで心を慰めようとモグモグしながら、面倒でずっと放置していたことが、次々と頭に浮かぶ。涼しくなったし、少しでいいから手をつけよう。

まずは、母の銀行関連の手続きをすべく窓口の予約を入れ、母のクレジットカードの解約と住所変更に電話をかけ、母のタンスの地震転倒防止用の突っ張り棒を注文する。

「全部、母かよ!」

高齢ですからと言ってしまえば、それでオワリなんだけど、私の怒りは別のところにある。


アニメ『サザエさん』で、カツオがマスオさんに夏休みの宿題を手伝ってもらうシーン。目にする度に「これは、都市伝説だな」と思っていた。親に宿題やってもらう発想なんてなかったし、なんなら夏休みの宿題ドリルは七月中に終わってたよね。

だがしかし。身近な友人の「勉強でわからない所はお父さんに聞いていた」発言に、うっそ、家族が助けてくれるなんてアリ!?と驚愕。

私が小学一年生の時の宿題、母がチェックしてマルつけた所、先生がバツして返ってきましたけど?

更に、子供の頃に私の面倒を見てくれていた曾祖父は、私の本やおままごとの箱に妖怪の絵や理想の家の間取りを描いて、どうだ、凄いだろうと自慢してくるようなフリーダムな人間で。

私の「大人は当てにならない」自力本願は、こうして培われていった。


長じて、結婚した友人たちが「パソコン周りは、ダンナがやってくれるんで」と言うのを耳にする度、「親の次は旦那かよ」妬ましさとガックリでどうにかなりそう。

十代からパソコンのセッティングは自分でやってマス…私が仕事に行ってる間に母が思いつきでサイドボードを動かしたために疲れた頭でWi-Fi 設定し直して回線間違え、七万円取られマシタ…。

「頼む、いつか、私を手伝ってくれる家族を私にくれ」

そして、結婚したはいいが、家の手続き関連全部を私がすることになった。Mac使いなのに、当時の夫のWinの面倒までみて。役所の手続き、支払い関連、ダニ退治まで一人でこなし、実家に帰ると同じ問題が勃発してて。

結局、結婚は、私の手間を二倍に増やしただけだった。


ここで今日の話に戻る。

自力本願が発動した時の私は、ガンガン怒りながら物事を進めていて、この怒りは、目の前の母が象徴になっている「生涯、私は、家族に頼らず、一人で頑張らなければならないのか」と云う積年の疑問から繰り出されるパンチなのだ。

でも、私は働かない、働けないゴクツブシの上に、家事を毎日続けるのがストレスで母まかせ。

「めっちゃ、他力本願じゃん!」

そうでした。今、思い出しました。

家族でちゃんと分担しているのに、自分がカーッとなっている時って、忘れるんだよね。これ書いてて、思い出したの、よかった〜。


これからも他力本願で親の脛をかじりながら、自力本願のエンジンかけていこう。末永く。




【今日の一枚】水彩色鉛筆で描いた葉書の写真の上に、Pro createで書いた文字を載せました。デジタルとアナログの両刀が好きです。

【#つづく日々に】のタグをつけて、日常で心ときめいたことを投稿中。日常のよろこびをみんなでシェアしあって、笑顔が増えたら嬉しいです。

【#好きなことを練習している人と繋がりたい】タグも作って「うまくて面白い作品」を作る練習をしています。同じく練習中の方と繋がって、作品作りを楽しみたいです。

今日もおつきあい頂いて、ありがとうございます。

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大橋 あかね
毎日、書く歓びを感じていたい、書き続ける自分を信じていたいと願っています。

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