子ども×多様性 イベントづくり❶ "友情"アート
これは、ある自治体で地域おこし協力隊として活動していた際に行ったイベントです。
小学生・中学生・高校生・大学生・地域の方々、約20名が集まり
3つのグループに分かれ、
『Culture & Express 〜Art×対話 project〜』と題し、
「友情」をテーマに作品制作をしました。
< 流れ >
⓪アイスブレイク
1 円になって、いろいろ(全体)
2 4つの窓(グループ)
①「私にとって"友情"とは?」
自分の心の中を覗いてみる
⇨見えたものを言葉や絵にして外に出してみる(白紙に書く)
⇨他者へ伝える
様々な価値観に触れる
感じたことを相手に伝える
②「"友情とは何か?」
みんなで考えてみる
③「私たちが思う"友情"」
制作
⇨発表
④振り返り
< ちょっと詳しく >
⓪アイスブレイク
①「私にとって"友情"とは?」
まず、個人ワークから始まり。
心や頭の中にあるイメージ、目には見えない抽象的なものを、
言葉や絵にするのに、皆さん頭を捻りました。
そして、一人ずつ、描いたものを共有。
小中学生の紙には絵が多く、大人は言葉やエピソードも。
他者が考える"友情"を聞いて、
「うんうん」「へぇえ」などの声が聞こえてきました。
世代を超えて、国籍を超えて、共感できる思いがあったり
自分とは違う経験や考え方、感じ方に触れたりと、新しい気づきがたくさん。
②「"友情"とは何か?」
みんなの意見を聞いた上で、じゃあ友情ってなんなんだろう、の話。
それぞれの共通点を探したり
もう少し互いのイメージを言語化したり、絵にしたりして、引き出したり。
③「私たちが思う"友情"」
制作。各々が一つの作品を作るのではなく、
みんなで一つのものを作るというのは一筋縄ではいきません。
年齢は関係なく、自由に意見を出し合い、各グループの方向性が決まりました。
そこからは、心の赴くままに制作。
紙粘土や紙、絵の具、毛糸、段ボール、ビーズ、、
外へ出ていって石や木の枝を拾ってくるグループもいました。
人を作ったり、動物を作ったり、ハートを作ったり、手と手がつながるモチーフを作ったり、木の枝をピンク色にしたり。
そして、いよいよお披露目。
発表するグループの周りに集まって、
作品の意図や工夫した点などの話をしみじみ聞き入りました。
友達と手を繋いでいる人形を作った小学生
柔らかなワタの中にチクチクするものを入れたり、風船で「距離感」や「多様性」を表現した高校生
金髪の人形を作って外国人も加える大学生
いろんな生き物を作って、人間同士に限らない友情を表現した大人
赤い糸で「つながり」「輪」を表現したグループなど、様々。
「つながっている。それが友情かなって。」
「これはイギリスで友情の印。」
「これは82角形の友情です。」
一人一人の「友情」が混ざり合い、一つの作品になりました。
そのテーマは、「愛」であったり、「つながり」であったり、「でこぼこ」であったり。
人が持つ感受性や想像力、それらが掛け合わされていく様子は、
完成の想像がつかないと言うドキドキと、
正解のないものを共に考え、形作っていくわくわくに満ちていました。
< みんなの声 >
「友情とか考えたことなかったけど、いざ考えてみると難しいと感じた。(小学生)」
「いろんな考え方があるって知った。(小学生)」
「外国の人やいろんな人の気持ちを考えながら作るのは難しかったけど、まさに十人十色だなぁと感じた。(小学生)」
「I liked talking with everyone and seeing how they think. It was nice to work with everyone.(大人)」
「1から作ることの大変さを知った。(小学生)」
「赤ちゃん連れの方も来ていて、周りの人たちが子守していたりと、和気あいあいとできていたのがよかった。(大人)」
「子供との接点が普段ないので、どう接すれば良いのだろう?と思いながら参加したけど、想像していたよりも馴染みやすく感じた。中間の世代(高校生・大学生)の存在が大きかったように思います。(大人)」
「友達になったお姉さん(高校生)が優しくしてくれた。私も高学年になったら優しくしたい。(小学生)」
(2021年3月13日開催記録)