
親子でプレバト!!季語【春着】
母が創作。息子が添削。
親子で俳句教室の今回のお題は…
俳句ポスト第305回、2024年12月の兼題【春着】。
ワタクシ、致命的なミスを犯しまして…(^◇^;)
季語【春着】は、正月の季語。
[新年のために新調した晴着]という意味は勿論、理解した上で詠んだのですが、傍題に〈春衣〉とあったので【春衣=はるごろも】として使ってしまったのです。
◆まずは、この季語の本意を整理しておきましょう。
「春着(はるぎ)」は新年の季語。正月のために新調した晴着、または正月用の衣服を意味します。
私が子供の頃は、家族みなが新しい下着を着て、お正月を迎えておりました。そんな風習は、すっかり廃れてきたように思います。(少なくとも我が子育ての時代に、正月の枕元に子供たちの新しい下着を用意してやる、なんてことはほとんどありませんでした。皆さんのご家庭では、いかがでしょうか?)
◆ほとんどの歳時記によると、季語「春着」は「多くは子女のそれを指す」とされてきましたが、多様性が語られる現代ともなれば、季語の本意も今後少しずつ変化していくのかもしれません。
◆傍題にある「春衣」は、「はるぎ」と読めば新年の季語ですが、「はるごろも」と読むと、春の季語になっているようです。音数合わせで、「はるごろも」と読ませるのだろうと思われる投句もありました。歳時記を確認せず、イメージで季語を使っているケースが非常に目だった今回の兼題でした。
一番下の講評は、まさにワタクシ(泣)。
傍題にある【春衣】は[はるぎ]と読めば新年の季語ということです。
音数合わせで[はるごろも]と詠んだわけでなく、純粋に間違えておりました(^◇^;)
春のイメージで季語を使ったわけではなく、今年の正月、懐かしい福島の旧友に会った時の様子を詠んだ句なのです。ちゃんと〈正月の春着〉として。
その句がこちら。
1.大切な友と再会春衣
2.四半世紀ぶりの再会春衣
息子「【春着】は正月の季語。これは違うんじゃないかな。」
私『ううん、大丈夫。傍題にちゃんと載ってたから。』
いやいや、違うよー!
って、その時は気付いていないので、
息子(不思議そうに)「そうなんだ」。
息子「1の“大切な友”は論外。2は、四半世紀ぶりと言ってるのに“再会”と付けちゃったり。そういうところが表現として詰め切れていない。」
私『再会といっても何年ぶりの再会かわからないから、四半世紀ぶりと言ったんだけど。』
息子「そういうことが書きたいなら、【四半世紀ぶりのママ友】と書けばいい。誰に会ったのかわからないし、お正月に久しぶりに会ったんだね、で終わってしまう。【ママ友】と書けば、子どもが幼稚園の頃から大きくなってそして再会したのかな、という背景も見えるし、ママ友と会ってこれからどんどん会話も弾んでいくんだろう…等、想像もできる。」
「誰に会うか、どこで会うか等を再会と言わずに地名や人名で書く。そこの省略をわかってもらえるのが俳句。」
四半世紀ぶりのママ友春衣
私『なるほど〜。再会だけだったら、あまりにもボカしすぎて、誰に会ってるんだか、何も伝わって来ないわね。』
息子「そこで【春衣】と来れば、普段着みたいなイメージじゃなくて、久しぶりな大事な再会だったんだな、とそこで季語を活かすことができる。」
私『新調して綺麗な服で行った。』
息子「わざわざそのために選んだと言わなくていい。【四半世紀ぶりのママ友春衣】とすれば全てわかる。」
私『そうだね。全てわかる。』
息子「たったその一単語違うだけで、情景の見え方が全然違う。」
私『私の言いたいことも全て言えてるんだ。』
息子「そう。」
私『◯ちゃんのお母さんに会えた嬉しさを自分としては詠んでいるんだけど、“再会”だけだと見えないわね。全くわからない。新調した気持ちも。』
息子「お世話になった先生かもしれない…」
私『大事な人というのはわかると思うけど』
息子「その特別な人が誰かがわからない。それで春衣もボヤけてしまう。」
私『そうね』
息子「だから、具体性を持たせるところはしっかり情景が浮かぶ単語を選択することが必要かな。」
今回も勉強になりました!
とはいえ、季語が違ってはどうしようもありません。勿論、落選。
いやはやどうも…(-.-;)y-~~~
正月の季語【春着】
傍題【春衣】も[はるぎ]と読めば◯
【春衣】を[はるごろも]と読んでしまうと、【春服】や【春装】などと同様、“春の服”という意味で、〈春の季語〉となってしまう。
まだまだでございます。
引き続き、精進いたしますᕦ(ò_óˇ)ᕤ
私は再会に“白”を選んだのですが、お相手のママ友も“白”で丸被り(笑)。でも、明るい綺麗な色を着て行きたかったのです。
“おんなじ”もまた嬉し♡
この記事を見て、息子くんがアドバイスをくれました♪
「春着が3音なら【白春着】にすれば5音にできるし、【四半世紀ぶりのママ友春着は白】とすれば、ママ友がお互い白い春着を着て、話に花咲かせている様子なんかもわかるかなと。」
四半世紀ぶりのママ友白春着
四半世紀ぶりのママ友春着は白
(【春衣=はるぎ】として使っている人がほぼいなかったこと、歳時記にも見当たらないので一般的ではないと思い、王道の【春着】を用いました。)
実は自身でもう一句[再会に選んだ白い春衣]という俳句を作っていたので、より心情に近く嬉しい気持ちがしました♡
今回も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!
ありがとうございます🙏
