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お鍋の準備はいいですか?



チチチチチ...

ボッ

今年も同じ

ヒーターの音と灯油のほのかなにおいと共にはじまる冬

そうそう、この音にこのにおい

冬は今年もこうしてはじまる


引っ張り出して、ふわりと掛けたこたつ布団
こたつの中で甘えあう脚は去年よりもやや重たい

お鍋の準備はいいですか?



春先に『またね』と言い、別れたセーターにおかえりを呟く
腕を通して、しばし懐かしみ
雪が降る頃にはきっと今年も腕を通す事は当たり前になってしまう

少しづつあちらこちらから街が賑やかになりはじめる
年々、受け取り方が変わって行くクリスマスは今年もどうやら色を変えた

イブの忍足も今年までか...?と
ほくそ笑む我が子の小賢しさに片一方の口角をあげる

大晦日に雪が降れば、きっと静まり返った世界を今年も観れるだろうか?
ダウンを頭まですっぽりかぶり、神社に向かう夜更けの道

火の粉舞う、境内で今年もきっと願うことは同じ


年々、冬が似合う人になりたいと思う
今年はどれだけ近づけただろう

お鍋の準備はいいですか?


鍋の前に並んだ、箸二つ
それが変わらぬ幸せです





皆さんの冬の色は、昨年とどれだけ変わったでしょうか?

そんな事を数えながら読んで欲しいと思い書いた詩です

年々、意味も状況も変えながらやってくる冬

お鍋に好きな具材を入れるように、今年もスキいくつ数えよう?





akaiki×shiroimi

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