本気でエルフと向き合ったマンガ

久しぶりに好きなマンガの紹介をします。今回紹介する作品はこちら。『葬送のフリーレン』です。

僕はここ数年、いわゆる異世界系ファンタジー小説やらマンガやらを読みまくっているのですが、この作品はそんな異世界ファンタジーの定番種族「エルフ」を主人公にしたマンガです。

多少ファンタジーをかじっている人なら「エルフ」と聞いて「耳が尖っている」「魔法に長けている」「非常に長命である(数百年生きる)」といった特徴が思い浮かぶと思います。『葬送のフリーレン』は、それらの中でも長命であるという特徴について、特に焦点を当てたマンガです。

そもそも、たいていの小説やマンガでエルフは物語の主人公ではなく、その仲間として登場します。そういったとき、エルフと人間の寿命の違いから来る時間感覚のズレについては、そこまで深く掘り下げられることはありません。物語の中でちょっと言及されれば良い方、といったところです。

『葬送のフリーレン』では勇者のパーティの一員である主人公のフリーレンが、勇者たちとともに魔王を倒した直後から物語が始まります。物語は常にエルフであるフリーレンの時間感覚で進行し、ページをめくると平気で数年〜数十年経っていたりします(後半はそこまででもないですが、それでもコマからコマの間に平気で数ヶ月くらい経ったりします)。

長命なエルフが短命な人間と交わるとはどういうことなのか。そこにはどんなドラマが生まれるのか。割と適当に流されがちなこのテーマに本気で向き合った、本作はとても珍しい作品です。そして、そのタイトルには「葬送」という二文字が入っているわけですが……

とにかく、読んでみることをおすすめします。では、また。

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