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文系海外駐在員が語る、ビジネス戦闘力を上げるために学びなおすべき5つの学問。

ビジネスの現場で成果を上げるためには、常に知識のアップデートが必要というのは誰しも頭では理解しているでしょう。

また、学ぶという行為は"タイミング"も重要だと思います。何事もそうですが、心から必要と思った時にとるアクションほど効果が最大化されるものです。

特に、ビジネスで活用するという場面においては、何のために、どうアップデートするのかという目的と手段を考え、そのために視野を広げて多角的にアプローチする姿勢がないと思った効果は得られません。気になったら即ポチ!即行動せよ!という主張も理解はできますが、ゴールを正しく見据えていないアクションは賢い選択とは言えませんよね。(若い時にこうした"授業料"を払うことはお金の大事さを知る上でいい経験になると思いますが。笑)

少し私自身の話をすると、一度は海外で働くという新卒就活時から思い描いていた「人生でやってみたいこと」を叶えるために、英語力の向上を目指して、それこそたくさんの授業料を払ってきました。GABAのマンツーマンレッスン、DMM英会話のオンラインレッスン、3か月の英語コーチング、note有料記事、おびただしい量のTOEIC対策本、などなど。英語関係だけでトータル100万円以上を課金してきましたが、英語力の伸びを最も実感したのは、社内選考で英語面接の日程が案内されてから独学で取り組んだ数週間でした。あの時は業務前後の朝夜、土日も全て本当に頭から湯気が出るほど毎日本気で勉強しました。(この時のエピソードは追って記事にしたいと思います。)

さて今回は、文系大学を卒業した現役駐在サラリーマンの私が考える「ビジネス戦闘力を上げるために学びなおすべき5つの学問」というテーマでお届けします。※初めに申し添えておきますが全て個人の見解となります。
新人、若手と言われた頃にこういう思いで勉強していたらキャリアや人生は大きく変わっていたかもしれないというエッセンスを詰め込んでいます。

思い描く成長に対して伸び悩みを感じている方、学習意欲旺盛な学生さんを抱える教育関係者の方、そして将来海外で働きたいという思いのある方には特に読んでいただきたいコンテンツとなっています。

私自身は大学で経済学を学んできましたので、それ以外から「経営学」「統計学」「地政学」「認知科学」「宗教学」をピックアップし、ビジネスシーンで役立つ観点やその理由と、私の自己投資体験談およびその効果(通ったスクールや講座、読んでよかった本紹介など)を織り交ぜてお伝えしていきます。

なお、本稿執筆にあたり、これまで自己投資に掛けてきた金額を改めて合計したら妻に軽く引かれてしまいましたので、本稿は有料コンテンツとして発信させていただきます。

ただその分、あなたが何かを学び始める、あるいはあなたが何かを学びなおすきっかけに繋がることを願って、文字通り渾身の想いを込めて書いています。"授業料"としては比較的安価だと思いますので、”学んでみる”ということに少しでもモチベーションがあれば是非、本稿を即ポチしてください。

手前味噌ですが、本当は全ての読者さんに見ていただきたいくらいの内容になっています。最後のメッセージだけでも何かしらの気づきを受け取ってもらえるものと信じています。(最後の部分は将来、息子が大きくなった時にそのまま送ろうと思っているメッセージです。)

以下、目次です。それではいきましょう。


1.経営学:視座を高める上で必要な知識

経営学は、リーダーシップや組織論、戦略といったビジネスに不可欠な知識を凝縮した学問と言われています。今の自分のポジションが組織上トップでない人は常日頃「1つ上、2つ上のポジションの視座で物事を考えるように」と言われていることと思いますが、その上で必要な知識が経営学には詰まっています。
経営学で学ぶことを一言でいうと、「ヒト・モノ・カネ」のマネジメント法です。例えば、リーダーとしてどのようにメンバーを導くか、組織文化をどう構築し根ざされたものへ昇華していくか。あるいは自社プロダクトをどのように市場で光らせていくか。持ちうる資産を何にどの配分で使うのか。などです。

経営学を学ぶことでこうした視点が深まっていきます。
多くの科目は論理と実践の二段構成になっていて、実際のユースケースを通してフレームワークを学び、ケーススタディ使ってそれをアウトプットしていくように学ぶのが一般的な学習法と言われています。
経営学の学びを通して、物事を高い視座、広い視野で捉えられるようになるため、ビジネスの現場でもより精度の高い、筋の良い、意思決定が可能になります。

- (1) なぜ今の時代に経営学が必要なのか

現代は変化が激しく、企業も個人も瞬時に変化へ対応するアジリティ(俊敏性)が求められています。デジタル化の進展やAIの普及、グローバル経済の変化、さらには環境問題や社会的責任への対応など、経営者が考慮すべき事項は増え続けています。これに伴い、経営判断も複雑化し、単なる「利益を追求する」戦略ではなく、社会との共存や持続可能な成長、存在意義の明確化を前提とした経営姿勢が求められています。従来の経営戦略に加え、企業の価値や使命、ビジョンを明確にし、それに基づいた事業運営を行うために、経営学の知識は必要不可欠と言えます。

また、リーダーとしての資質も従来とは異なり、サーバントリーダーシップやコーチングスキル、ダイバーシティを理解しながらチーム運営、ひいては経営していくことが重視されています。これらは単なるノウハウだけではなく、人間的な理解や組織論の知識を必要とし、従業員が自発的に貢献できる環境を整えることが求められます。こうした流れの中で、現代の経営者やリーダーには、深い経営学の理解と実践が不可欠なのです。

- (2) ビジネスの現場における経営学の活用

ビジネスの現場で経営学を活用する場面や目的としては、以下のようなシチュエーションが考えられます。

  • 戦略立案と意思決定
    例えば、新規事業の立ち上げや新たな市場進出の際には、企業のリソースや競争環境を分析し、企業が最も効果的に利益を上げられるポジションを見出す必要があります。経営学で学ぶ「SWOT分析」や「ファイブフォース分析」などの戦略フレームワークを用いることで、事業戦略を体系的に構築し、リスクと機会を評価しながら意思決定を行うことができます。(30代のサラリーマンであれば基本的なフレームワークを押さえ、目的や状況に応じて活用できるスキルは必須だと思っています。)

  • リーダーシップと組織運営
    経営者やマネージャーに求められるリーダーシップも、経営学で習得することができます。経営学を学ぶと、組織内でのリーダーシップの在り方や、メンバーのモチベーションを引き出す方法についても知識が深まります。たとえば、「目標管理(MBO)」を用いて目標達成の道筋を明確化し、リーダーシップの役割を効果的に発揮できます。

  • リーダーの要件やリーダーシップの取り方は人さまざまと言われていますが、大まかな「型」は存在します。また昨今、人材の多様性が広がりを見せる中ではこうしたリーダーシップの「型」を1つではなく複数のものを使い分けられることがリーダーに求められたりもします。

  • 企業文化の構築とブランド価値の向上
    経営学の中には「企業文化」や「ブランド価値」を築き上げるための理論も含まれます。マーケティングやブランディングといった科目です。企業の長期的な成長を目指すためには、単に業績を上げるだけでなく、顧客や従業員に愛される「企業文化」を育てることが重要です。例えば、ビジョンやミッションを組織全体に浸透させることで、社員一人ひとりが組織の理念を共有し、より積極的に貢献できる環境を作ることができます。

- (3) どうやって身に付けるのが良いか?※体験談あり

ここまで、読んでいただき、経営学に対して何を感じましたか?
中には「めちゃめちゃ学ぶことが多そう。」「ヒト・モノ・カネって3つもあるのか。」「結局何から手を付ければいいのよ。」みたいな感想もあることと思います。

まずは、一般論としてどう身に付けるのがいいのかを解説します。

  • MBAスクールやオンライン講座での体系的学習
    経営学を基礎から学ぶには、MBAコースやビジネススクールのプログラムを活用する方法があります。現在では多くのオンライン講座が提供されており、フルタイムで働きながらでも柔軟に学習を進めることが可能です。

  • ビジネス書による学習
    学びを深めるためには、定評のあるビジネス書を読み続けることでも十分経営学の理解に繋がります。定番の経営書やリーダーシップ論を扱った書籍を読むことで、ケーススタディを通じた実践的な視点が得られます。また、最新の経営理論やリーダーシップのトレンドを押さえるためにも、読書による学習は十分有効です。

  • 実務での適用とフィードバック
    経営学の神髄はアウトプットにあり、学んだ経営学の理論を実務に応用し、フィードバックを得ながら理解を深めることで完成します。例えば、営業戦略の見直しやチームのマネジメント方法の改善に取り組むなど、現場で学びを活用し、その結果を振り返り改善することで実践力が養われます。さらに、経験を重ねることで、理論と現実のギャップを埋めながら成長、キャリアアップが実現されるものと思います。

ただし、私個人の経験で申し上げると、興味のある分野か自分の強みを活かせる分野のものから学び、必ずしも全て(最終的なMBA取得)を網羅する必要はないと思っています。
例えば、将来は副業として、あるいはリタイア後も手に職をつけるために「キャリアコンサル」や「コーチング」の分野に手を広げようとするなら組織行動や人材マネジメントといった科目を学び取ればいいですし、どこの会社に行っても必要とされる「財務」や「会計」のスキルを高めたいのであれば、企業財務・財務戦略・合併&買収などの科目を選択するのもよしです。

本来、経営学は理論と実践の融合が必要であるため、段階的かつ実践的に学ぶことで学んだ別の教科のことが数を重ねるごとに繋がりを生み、効果を倍増させていくことに面白みがあるものですが、最終的なゴールをMBA取得とも美味しいところどりするだけでも私は構わないと思うわけです。

そして私自身はというと、1年間グロービス経営大学院オンラインMBAを受講していた経験があります。以下がその受講クラス一覧です。海外赴任中に自分を追い込むために時差を逆手にとり、土曜の早朝から3時間のワークを含む講義を受け続けました。※講師の名前と成績は消しています。

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