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ポケモントレーナーが今すぐ投資を始めるべき4つの理由

はじめに

幼少期からポケモンバトルに熱中し、今では社会人として資産形成に取り組む。そんな私が、ふと気づいたことがあります。それは、ポケモンと投資には意外と共通点が多いということです。

ポケモン対戦は、子供向けのゲームでありながら奥が深く戦略性があります。私もルビー・サファイアの頃から育成に没頭し、ネット対戦で腕を磨いてきました。過去にはレート2000にも到達した経験を持っています。

そんな私は社会人になってから将来を見据えて投資を始めました。そして、実際に投資を経験する中で、ポケモンバトルで培った知識や経験が、投資にも活かせるのではないかと考えるようになったのです。

今回は、ポケモントレーナーが投資を始めるべき理由を、4つの視点から解説します。


1.「ポケモン脳」の記憶力

2019年の研究論文によると、幼少期にポケモンをプレイしていた人の脳には、ポケモンのキャラクター識別に特化した領域が形成されるそうです。
・出典 : Extensive childhood experience with Pokémon suggests eccentricity drives organization of visual cortex, Nature Human Behaviour

ポケモントレーナーであれば、数百種類のポケモンの種族値、特性、技構成などを自然に記憶しているはずです。これは、企業の財務データや事業内容を覚えるプロセスと共通しています。

  • ポケモン: 「ガブリアス=ドラゴン/地面タイプ、素早さ種族値102、主流な技は剣舞・逆鱗・地震」

  • 企業: 「A社=半導体製造装置メーカー、ウエハー洗浄技術に強み、売上○○億円、直近3年は増収増益」

このように比較すると投資銘柄はほとんどポケモンと言っていいですね。投資を始めると四季報がポケモン図鑑に見えてくるはずです。
 ただし、ポケモンはタイプや種族値などで分類が比較的容易ですが、企業分析では業績や事業内容が時間が経つと変化するため、定期的な情報更新が必要です。それでも「ポケモン脳」を活かせば、銘柄分析のスピードと精度を向上させることができるでしょう。

2.メタゲーム的思考

ポケモン対戦でも投資でも、その時々の流行やルールの変更を敏感に察知し、適切に対策を練ることが重要です。

・ポケモン対戦
 ポケモンの対戦環境は常に変化しています。強力なポケモンや戦術が流行すると、それを対策する新たな戦術が登場し、次第にその対策が広まります。例えば、あるシーズンで「ハバタクカミ」が流行すれば、それを対策する「ハッサム」や「スカーフアタッカー」が増え、最終的に別のポケモンが台頭するという流れです。また、ポケモンのレギュレーションや技の調整も定期的に行われ、新シーズンごとに環境が変化します。例えば、「テラスタル」の登場や「伝説ポケ」の解禁が戦術に大きな影響を与えました。
 このような対戦環境の変化に迅速に対応しなければ勝率が落ちてしまいます。

・投資 
 
株式市場も同様に、特定の投資テーマや銘柄が流行すると、資金が集まり、そのトレンドに乗る投資家が増えます。しかし、バブルが過熱すると調整が入り、新しいトレンドに移行することがよくあります。例えば、2020年の日本ではSaaS銘柄が人気で株価が上昇しましたが、その後は資金が高配当株やバリュー株に移行しました。さらに、株式市場は政策変更や規制の影響を受けるため、金融緩和が行われると株価が上昇し、金利上昇局面ではグロース株が下落しやすいことがあります。新たな法規制が導入されると、特定の業界の企業に大きな影響を与えることもあります。
 
そのため、世界状勢や各国の政策、新しい技術などの変化を素早く察知し、ポートフォリオを調整することが求められます。

ポケモン対戦と株式市場には共通して、環境の変化に素早く適応することが成功のカギであるという点があります。ポケモンの流行り廃りや、仕様変更などを敏感に察知して対応していたポケモントレーナーは、投資では市場のトレンドや外部要因に応じてポートフォリオを柔軟に調整することで、投資パフォーマンスを高めることができるでしょう。

3.アセットアロケーションはパーティ構築

ポケモンのパーティを組む際は、攻撃、防御、サポートなど、バランスの取れた構成が重要です。

  • 攻撃偏重のパーティ: 「パオジアン」「オオニューラ」「イーユイ」のような紙耐久高火力アタッカーばかりでは、脆いパーティ構成になります。

  • バランス型パーティ: アタッカーに加えて物理受け、特殊受け、クッション役などを組み込み、安定性を高めます。

これは、投資における「リスク分散」の考え方とよく似ています。株式、債券、不動産など、異なるアセットクラスを組み合わせることで、リスクを分散し、安定したリターンを追求できます。

*投資アセットと役割

  • 株式(エースアタッカー): 企業成長によって価値が上昇するが、リスクオン局面では最も下落しやすい。黒バドレックスとかハバタクカミみたいなやつ。

  • 高配当株(回復持ちアタッカー): 配当を受け取りながら、株価の成長も狙える。暴落に対してグロース株よりかは体制ある。オボンハッサムみたいなやつ。

  • 貴金属(数値受けポケ): インフレに強く、市場の混乱時には逃避先としての役割を果たす。ハピナス、カバルドン、キョジオーンあたり。

  • 債券(回復持ち耐久ポケ): リスク回避のための安全資産。分配金(利息収入)がある。ポイヒグライ、モロバレルみたいなやつ。

  • 不動産(積みアタッカー):銀行からの借り入れによってレバレッジを効かせた投資ができる。カバ展開の積みアタッカーとか。

 各アセットによって特徴が違っていて、各アセットの資産配分(アセットアロケーション)を決める作業はまさにパーティ構築を組んでいる感じと同じです。ポケモンでもエース2体にして対応範囲広げるか、エース1体にしてサポート役増やすかとか悩みますよね。あの感じです。
 ごくまれに株式100%とか不動産投資のみの人がいますが、ポケモン対戦でいう役割集中型パーティなのだと私は理解しています。
 ポケモンに役割を持たせたパーティ構築ができるトレーナーは合理的にアセットアロケーションも組めるはずです。

4.技外し込みのリスク管理能力

 ポケモン対戦では、急所や技の外れといったランダムな要素が多数存在します。ポケモントレーナーは誰しも技外しや相手の一撃必殺技にキレ散らかした経験があるはずです。
 投資をしていると市況や決算などで予測不可能な事態がよく発生します。投資していた会社が資金捻出のためにワラントで株式希薄化とか、期待の新規事業が上手くいかず特損計上とかも稀によくあります。
 そのような予測不能な事態におちいっても狼狽えないためにリスク管理は必須です。

偉い人は言いました。「急所は試合を左右しない。」
これはまさに投資のリスク管理へも通じる考え方だと思います。

  • ポケモン: 急所や外しのリスクを考慮し、運負けしにくい構築を意識する。

  • 投資: 分散投資やヘッジを行い、不確実なリスクへの耐性を高める。

加えて、期待値についての考え方もポケモントレーナーは備わっていると思います。
 ポケモンには絶対零度という技があります。相手ポケモンを一撃必殺できる技ですがその命中率は30%しかありません。
 そのため、ポケモン対戦中に絶対零度を当てたければ3回くらいは試行回数を稼げるように場作りする必要があると、トレーナーなら何となく理解しているはずです。
 試行回数を稼ぐことによって期待値に収束していくと対戦経験から分かるのです。

投資で言うと、例えばある投資をすれば50%の確率で2万円儲かるが、残り50%の確率で1万円損するとします。あなたは1回のみ投資可能です。
投資すべきでしょうか?

期待値を計算すると5,000円プラスですが、試行回数を稼げなければ、期待値から上振れも下振れもします。
この投資を50回、100回繰り返し投資できるのであれば借金してでもやるべきですが、1回だけではただのギャンブルです。

長年ポケモン対戦に熱中したトレーナーは期待値の意味を理解し、リスク管理の感覚が体に染みついているはずです。

おわりに

ポケモントレーナーの能力で投資に活かせる点は以下の通りです。

  • ポケモン脳で記憶力アップ
    ポケモンのキャラクター識別力が、企業分析や財務データを覚える力に活かせる。

  • メタゲーム思考で柔軟に対応
    ポケモン対戦と株式市場では、環境の変化に素早く適応することが成功のポイント。

  • アセットアロケーション=パーティ構築
    ポケモンのバランス型パーティのように、投資でもリスク分散を考えた資産配分が重要。

  • リスク管理能力が強み
    ポケモンの技外しや急所を考慮するように、投資でも不確実なリスクへの備えが成功を左右する。

 以上のポケモン対戦で培ったノウハウが、今現在の私の投資活動に実際に役立っていると感じます。
 ポケモントレーナーの中でまだ投資に目覚めていない人は試しに証券口座を開設してみるといいです。
 投資は最終的に自己責任です。どんな有名投資家や投資系インフルエンサーの話を聞こうが、最終的には自分の判断がダイレクトに投資パフォーマンスに効いてきます。
 ポケモン対戦と同じですよね。

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