相澤健康センター「みんなの健康プロジェクト」

「元気で長生き」をテーマに、FM長野OASIS79.7の月1コーナー「未来の自分に健康投資!ドクターに聞く健診の話」や、偉人たちの生涯を題材としたラジオCM、トークイベントなどを展開しています。http://w3.ai-hosp.or.jp/health/

相澤健康センター「みんなの健康プロジェクト」

「元気で長生き」をテーマに、FM長野OASIS79.7の月1コーナー「未来の自分に健康投資!ドクターに聞く健診の話」や、偉人たちの生涯を題材としたラジオCM、トークイベントなどを展開しています。http://w3.ai-hosp.or.jp/health/

最近の記事

速く静かに進行する、膵がんの怖さ。

膵がんに早く気づくことが、命を救う。膵臓は、食べ物の消化を助ける膵液を作ったり、 血糖値などをコントロールしたりする機能があり、 とても重要な役割を担っています。 膵臓は胃の裏側という、 お腹からも背中からも遠い体の深いところにあり、 「沈黙の臓器」と呼ばれます。 膵臓にがんが発生しても、早期は症状が出にくく、 先ほど言ったように、胃の後ろに隠れているため、 お腹の超音波検査では、異常が見つからないことが珍しくありません。 症状がわかりづらく、見つけづらいということは、

    • 遺伝子から、自分を知る。

      遺伝について「正しく」理解するために。「遺伝カウンセラー」という資格・職業をご存知ですか? 遺伝カウンセラーは、 遺伝性の病気をもつ可能性のある人や、そのご家族の相談に乗り、 お一人お一人が必要としている情報を、 正しく、分かりやすくお伝えする専門職です。 正式には、 「日本遺伝カウンセリング学会・日本人類遺伝学会認定遺伝カウンセラー」 といいます。 2024年9月時点で、日本には388名の遺伝カウンセラーがいます。 何かを決めるためには、それについての正しい情報が必要で

      • 大腸がんは、検査するまでわからない。

        大腸がんにかかる人は増えている。大腸がんは、増加傾向にあります。 2019年のデータでは、 大腸がんにかかる人の数が、 すべてのがんのなかで最も多いのです。 そして、亡くなる方の数は、 肺がんに次いで2番目に多くなっています。 どんながんでも、リスクを避ける予防に加え、早期発見が大切。 今回は、大腸がん検診の方法について 詳しくお話ししたいと思います。 大腸がんに気づく、3つの方法。覚えておいてほしい大腸がんの検査は3つあります。 まずは、便を採取して検査する「便潜血検

        • 「元気で長生き」は、確認から始まる。

          「元気で長生き」のヒント、健康診断。健康のために、 ジムに通ったり、サイクリングをしたり、 運動をする人が増えています。 夏の信州では、多くの人が登山を楽しんでいますね。 長く趣味を楽しみ、 いきいきとした毎日を送るためには、 健康でいることがとても重要です。 日本は平均寿命が世界一の長寿社会を迎え、 もはや、人生は100年時代。 ところが、日常生活に支障を来たしていない健康寿命は、 平均寿命より10歳ほど短いのが現実です。 健康寿命と平均寿命の差を いかに埋めていくかが

          「早く見つけていたら・・・」を、がん検診で防ぐ。

          がんは予防しきれないから、早期発見しかない。振り返ってみると、 がんをテーマとした話を多くしてきました。 それは、がんが日本人の死因第一位になっており、 今や2人に1人ががんにかかる時代だからです。 医療の進歩によって、 早期に発見すれば根治も期待できるようになってきたからこそ、 がんを早く見つける一助になればと思い、 これからも、がんの話をしていきます。 そもそも、がんは防げるのでしょうか? 残念ながら、100%防ぐことはできません。 しかし、がんのリスクを減らすこと

          「早く見つけていたら・・・」を、がん検診で防ぐ。

          胃がんで見つめ直した「元気で長生き」の大切さ。

          この1年間、人間ドックや健康診断など、 定期的なカラダのチェックの大切さについて、 お話ししてきました。 医師として、1人でも多くの方に 自分の身体の状態を把握してもらい、 病気の早期発見や、早期治療、 そして予防につなげてほしい。 それから、元気で長生きをしてほしい という思いがあるからです。 そこには、 胃がんという病にかかった、 私個人としての思いもあります。 リスクがないと思っていても、胃がんになる。胃がんには、どんな人がかかりやすいのでしょうか。 まず、シニ

          胃がんで見つめ直した「元気で長生き」の大切さ。

          「みんなの健康ツアー」を開催しました。

          元気で長生きをテーマにした参加型イベント 「みんなの健康ツアー」を3/23(土)に開催。 今回はたくさんのご応募の中から、 23名の方々にご参加いただきました。 今回のイベントはツアー形式で、 相澤病院の内視鏡室やPETセンター、 相澤健康センターの診察室や客室を見学。 相澤健康スポーツ医科学センター(JAMS)では 体力ドック®の体験などを行い、 最後に、ヒカリヤでのトークショーとティータイムを楽しみました。 多くの皆さまにお申し込み、ご来場いただき、ありがとう

          「みんなの健康ツアー」を開催しました。

          健康とは、カラダの中も外も元気なこと。

          内臓が元気=健康なのだろうか。これまで、 健康診断や人間ドックで早期発見が可能な がんや生活習慣病といった、 主に内臓や血管の疾患について お話ししてきました。 つまり、体の内部、内側についてです。 しかし、 「今日も内臓が元気だぞ!」と言って、 ハツラツとしている方は少ないと思います。 どちらかと言えば、 足腰が丈夫で、心身ともに状態のいいほうが、 健康というイメージにぴったりだと思いませんか。 要するに、体の内側だけでなく、 足腰といった動作にかかわる外側の部分もあっ

          健康とは、カラダの中も外も元気なこと。

          動脈硬化が呼ぶ、致命”病”。

          まだ”病”になっていない「だけ」。前回、生活習慣は、糖尿病や高血圧など、 さまざまな病気の引き金になると書きました。 そして、皆さんがよく耳にする 「動脈硬化」も、生活習慣が原因なのです。 動脈硬化というのは、 病気の名称ではなく、血管の状態を表しています。 動脈硬化=血管の老化です。 血管が老化した状態というのは、 お肌などが老化しているのとは違い、 目には見えにくいものの、 命に関わる危険があります。 老化といいますが、 動脈硬化は実は若い頃から始まっていて、 生活習

          サイレントキラー、生活習慣病。

          すぐそこにある生活習慣病。生活習慣病は、皆さんもご存知の通り、 日々の生活習慣が原因で起こる疾患の総称です。 加齢に伴う成人病という考え方ではありません。 具体的には、糖尿病、高血圧、脂質異常症、 狭心症や心筋梗塞などの心臓病、 脳血管障害や脳卒中、高尿酸血症などが挙げられます。 実は、喫煙や食生活などに起因することが多いため、 「がん」も生活習慣病と言える部分があります。 生活習慣病は、 日本人の生活水準の向上に比例するように増えてきました。 豊かな食生活、肉を中心とす

          全身のがんをスクリーニングする。

          がんには向き合い方がある。がんを早く見つけることは大切です。 がんを予防できれば、もっと安心ですよね。 みなさんは、「がんを防ぐための新12か条」をご存知でしょうか。 これは、日本人を対象とした疫学調査や、 現時点で妥当な研究方法で明らかとされている証拠を元に、 国立がん研究センターがん予防・検診研究センターがまとめたものです。 例えば、禁煙や受動喫煙の防止、 節酒、適度な運動など、 日常生活に関するヒントがあります。 ぜひ一度ご覧になってみてください。 「がんを防ぐた

          「みんなの健康ワークショップ」を開催しました。

          元気で長生きをテーマにした参加型イベント 「みんなの健康ワークショップ」を11/25(土)に開催。 健康トークショーや、 自分にあった健診を学ぶセミナー、自分のカラダを知る健康チェック、 健康診断について考えるワークショップなどを行いました。 多くの皆さまにお申し込み、ご来場いただき、ありがとうございました。 相澤健康センターでは、 今後もFM長野oasis79.7の月1コーナー 「未来の自分に健康投資!ドクターに聞く健診の話」や、 偉人たちの生涯を題材としたラジオ

          「みんなの健康ワークショップ」を開催しました。

          なぜ、がんを語らなければならないのか。

          2人に1人。ご存知の通り、がんは日本人の2人に1人がかかる確率です。 また、3人に1人ががんで命を落としています。 つまり、日本人が特に注意すべき 「がん」をピックアップしたということです。 その中でも、 胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、それから子宮頸がんは、 「5大がん」と呼ばれています。 死亡率減少を目的に、 公的な予防対策として検診が行われているがんです。 以前にご紹介した膵がんは、 公的な検診の対象ではありません。 しかし、 私が消化器内科医として診てきた中で

          なぜ、がんを語らなければならないのか。

          女性に最も多い、乳がん。

          乳がんのピークは、人生に二度ある。乳がんは、 2019年のデータでは、女性のがん罹患率で最も多く、 年間約9万7千人もの方が罹患しています。 また、生涯で乳がんを患う女性は、 9人に1人と推定されています。 30代から急激に罹患率が上がり始め、 一度目のピークは40代から50代。 それ以降も減少を続けるわけではなく、 60代から70代で、 さらに大きな二度目のピークがあります。 罹患率は高いのですが、死亡率自体はそれほど高くない。 進行もゆっくりの場合が多い特徴もありま

          見つけにくい、膵がん。

          増えている、膵がん。膵がんは、膵臓にできるがんです。 罹患数、死亡数ともに増加傾向にあり、 2021年のデータによると、 死亡数はすべてのがんの中で4位になります。 膵臓は、胃の後ろに隠れています。 お腹からも背中からも遠い体の深いところにあるので、 がんが発生しても早期は症状が出にくくなっています。 また、胃の後ろに隠れているため、 お腹の超音波検査では 異常が見つからないことが珍しくありません。 症状がわかりづらく、見つけづらいということは、 進行に気付くことができ

          死亡率ワースト1、肺がん。

          肺がん=煙草ではない。日本人のかかるがんの中で、 最も死亡率が高いのが、「肺がん」です。 肺がんの危険因子は煙草ですが、 肺がん=煙草というわけでもありません。 煙草を吸っている方、吸っていた方はもちろんのこと、 最近では喫煙経験のない若い方も、 肺がんになるケースが増えている。 つまり喫煙がリスクではあるものの、 喫煙に無縁でも、肺がんになることがあるということです。 もうひとつ、避けられないリスクがあります。 それは加齢です。 50歳を越えると肺がんの罹患率はグッ