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1月がすぎる

転勤で地元県に戻り、約半年。
地元ってこんなに雪降って寒かったっけ。
20年近く住んでたのに、知らんことばかり。


今でもぼんやりと3年すんだ縁もゆかりも無かった街を思い出しては、けっこう戻りたい気持ちにもなる。あの人元気かな。連絡しようかな。

そういう時は大体、脳内で現実逃避している。
わたしみたいな彷徨い人は、当たり前にそこにい続ける人に安心する。









新人社員だった当時の方が、(立場的にも)社外の人たちと関わる仕事ができていて、もっと自由で、怖いもの知らずだった。


いまの仕事は希望していたことでもあって、
忙しなくも、恵まれた環境で過ごせてはいる。


だからこそ、なんとなく落ち着かない気持ちもある。気持ちが満たされるほど、それが永遠に続くことではないと、わかり知る。





社会人も今年で5年目となる。
無知でがむしゃらだった時期はたぶん過ぎ去った。



この先をどこでだれとどう生きるのか、
何がしたいのか、

指針を示すべきなんだろうけど。


先のことはわからない。









半年前は、
会社にいながら、地元に戻るとは思いもしなかった。

1年前は何をしていただろう。全然思い出せない。


あのときは雪は降ってなかった。





今年の1月がすぎる。

白い氷がからだに落ちて来る。


たわいのない会話はおぼえてないけど
並んで帰った事実だけがのこった。


雪が降った日は、朝の光がちょっとだけ眩しくなる気がする。

明日はたぶん積もらないんだろう。

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