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おついたち

関西の商家では、
      月の初めと 15日 に赤飯が出る。
まだ
 そんな事をしている家が有るかは不明だが、
すこし懐(なつ)かしくて書いてみました。


💡赤福餅


いまだに伊勢の赤福本店では、
 毎月、一日(ついたち)だけに購入できる
       朔日餅(ついたちもち)がある。

ひと月に1度の特別な日。

💡赤飯を食べる理由


赤飯には、厄除けの意味がある。

古来【 あか 】と言う色は
         邪鬼を祓うと信じられた。

赤の語源は『明けき』
  明らかで隠し事のないさまを言います。
その赤色(朱色)の原料は、
          なんと水銀なのです。

水銀は古来より毒薬として知られ、
その 力 によって
  病魔をも祓うと信じられたのでしょう。

古墳の内壁や
 石棺の彩色や壁画に使用されたのをはじめ
神社の鳥居など特別なものに
            使用されています。

古来、神仏が、すべて明るみに出し
     邪を寄せ付けないと言う信仰心と
【 赤 】という色とが、その後も強く結びつき
  民間に広がっていったのが想像できます。

と言うわけで、無病息災を願い
          御朔日(おついたち)に、
赤飯が食べられるように成ったのかも
               知れません。
ちなみに『 お善哉 』を食べる場合も
              割と有ります。

💡『ついたち』『じゅうごにち』『みそか』


日本人は掃除好き。
 たぶん世界中の どの民族よりも掃除好き。

神社に参拝する時や、神棚を拝む時に唱える
「 祓(はら)え給(たま)い 清め給(たま)え 」は
「自らの穢(けが)れを祓い清める」という
                意味で、
なんでもカンでも、身綺麗にしちゃう。

『 ついたち 』の「 たつ 」には、
    何かを始めるという意味があります。

そのため月の始まる第一日目を
      「月立ち(つきだち)」といい
それが変化して「ついたち」になったと
              いうことです。
また「 朔日(ついたち)」とは新月のことで、
月を基準とした太陰暦では、
 1日は常に新月で、15日は満月になります。

なので、1日同様に15日も
『 厄払い 』と『 健康祈願 』を願い
    アズキを食べたのかも知れません。

月の最終日を三十日と書いて、
          「みそか」と読みます。
また、月の出ない闇夜を表す「晦」の字も
         「 みそか 」と読みます。
一年の最終日を
     大晦日(おおみそか)と言いますが、

毎月の末日も『 みそか 』なのです。

そして『 みそか 』には、
掃除をする事で、
 知らないあいだに溜まった穢(けがれ)を
       清めるという意味が有ります。

大晦日は、その集大成の御浄めの日なのです。

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