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私の海外出産ものがたり。 Part 44 子どもたちのこと家族のこと

我が家の場合、
娘はこの海外出産について大賛成だった。
そもそもハワイ島で出産してみようと
考えるきっかけをくれたのは娘だった。

ハワイ島での出産は娘にとっても、
大きな体験だっただろう。

人間が生まれる瞬間に、異国の地で立ち会い、
実際、新しい小さな命を目の前にして
困惑することもたくさんあっただろう。

きっとどの家でも、
新しく兄弟がうちに来るとき、
今までの親子の関係性も大きく変わりはじめる。

子どもたちがこの世で初めて向き合う、
最初の大きな試練のようにも感じた。

6歳まで私たち夫婦と娘の3人で過ごした。

3人の関係はなかなか強いものだった。

娘が来た時もそう。
私たち夫婦は8年のお付き合いを経て、
9年目で結婚した。
2人の生活スタイルはしっかりと出来ており、
そこに新しい仲間が増えるということは、
また一から新しくお互いの関係性を作り、
新たな生活のペースが出来ていくということ。

家族との向き合い、自分との向き合い。
この異国の地での出産の旅の中でも、
そのたびに起こる問題と向き合う
自分自身との向き合いは日々濃厚なものとなった。

家族....

私はこんなに切磋琢磨出来る相手である
家族に本当に感謝している。

家族ほど自分自身の内側の本当の声をリアルに聞くきっかけをくれる存在はないからだ。

内側の声は現代の常識を重んじて生きていると
気づけなくなりやすい。

優しい人になりなさい。
他人に優しくしなさい。
人様に恥ずかしくないように生きなさい。
我慢しなさい。
周りに気遣いを出来るようになりなさい。
etc....(山程)

私自身、自分の気持ちは後回しに...と教えられてきた。

ルールが多すぎるのかもしれない。
他人の望むように生きることを
大切にしすぎているのかもしれない。

でも、それは、本当の優しさではないと思う。

私は子どもたちに自分の本当の気持ちに
大切に向き合うことを
決してやめないでほしいと伝えている。

大切にするというのはやりたい放題やるのではなく、
わがまま放題にするというのでもなく、

自分の本当の気持ちはどうなのかということを
自分で気付けるということ。

気付くことさえ出来たら、自分自身で
寄り添うことが出来る。
寄り添うことが出来たら、
心はほっとすることが出来るだろう。

人は、心から安心したとき
初めて周りにも優しく出来るのかもしれない。
この場合、多くの場合は無意識だろうけど....。

人間には100%自分自身に責任をもつことが出来る
権利があるということ。

本当の自分を生きる権利。

自分で自分をケアしながら、
生きていけるということこそ、
何が起きても強く生きていけるということだと
私は思っている。

お互いが、まず自分と向き合うことを選ぶ。

そんな中で過ごす日常生活は、
実に....有機的な家族の関係を創り出す。



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