雨の「晴れの国」へ。
こんにちは。
一つ前の記事でも触れた、思いつき超弾丸岡山旅の記録です。
少し長くなりそうな予感ですが、お付き合いよろしくお願いします。
「晴れの国」岡山県
皆さまご存じかと思いますが、岡山県は「晴れの国」として知られています。
その理由としては、
・単純に晴れの日が多い
・年間を通して温暖な気候
・災害が少ない
・自然に恵まれている
などが挙げられます。
「晴れの国」とは関係ありませんが、お祭りや年中行事など特別な日のことを指す「ハレ(晴れ)の日」という言葉も好きです。
話が脱線してしまいましたが、そんな「晴れの国」に超弾丸(バスの遅れもあり、滞在時間はわずか5時間と少し)でお邪魔してきました。
お目当ての「有隣荘」特別公開
倉敷市の美観地区内にあり、日本初の私立西洋美術館としても名高い「大原美術館」のお向かいにある建物、「有隣荘」。
過去に何度か前を通りがかったことがあったのですが、そのたびに「あの開かずの扉」の向こうには何があるんだろう?と、長年不思議に思っていました。
それが「有隣荘」という建物だったわけなのですが、この秋、3年ぶりに特別公開され(コロナが蔓延する前は、春・秋と年に2度あったそう)、その特別展として〈マティス 光と色と〉展が開催されています。
和室と洋室を兼ね備える「有隣荘」ですが、その空間とマティスの描く作品が見事に調和した素晴らしい展示でした。
長くなりそうなので、展示の感想はこの辺で。
久しぶりに「大原美術館」へも
有隣荘と併せて、お向かいの「大原美術館」にも行ってきました。(おそらく3度目の)
「大原美術館」は、わたしが西洋美術に興味を持つきっかけとなった、原田マハさん著のアート小説『楽園のカンヴァス』の冒頭部分にも登場する美術館です。
この小説内に登場する絵画は、現在の大原美術館でも実際に観ることができます。
エル・グレコの〈受胎告知〉、パブロ・ピカソの〈鳥籠〉、ピエール・ピュヴィ・ジャヴァンヌ〈幻想〉など。
以前も同じこの場所「大原美術館」で対峙したことのある絵画が、原田マハさんの小説を読む前と後とでここまで見方、感じ方が変わるものなのかと、鳥肌が立った今回。
原田マハさんが度々おっしゃられる、「美術館に絵画を観に行くのは、友人に会いに行くようなものだ」との言葉。まさしくその通りだなと。
ネタバレになるので内容は控えますが、この小説、とてもオススメです。人に何かを積極的にすすめるということは普段あまりしないのですが、そんなわたしが珍しく友人に「ぜひ読んで!」と猛プッシュした本。
熱意と愛とその他もろもろが(説明が下手すぎる。笑)混ざり合って、最後の最後まで怒涛に押し寄せてきます。
ここに登場する人物も繰り広げられている話もすべて事実なのではないか…?と錯覚してしまうくらいの巧妙さがありながら、最後は爽やかな感動に包まれます。もしよろしければ、ぜひ。
以前までは、美術館に足を運んでもグッズを買わずに帰ることが大半だったのですが、ここ数年は何かと購入することが増えました。
最も印象に残った作品のグッズを購入して帰るのですが、今日はこの作品のものを。(ポストカードに落ち着くことが多い中、素敵な栞を見つけたので少し奮発して購入)
お昼ごはん
渋滞でバスの到着が遅れてしまったこともあって、お目当ての洋食屋「みやけ亭」さんのランチタイムに間に合わず、今回は泣く泣く諦めることに。次回は必ず。
すっかりお昼ごはん難民になったのですが、偶然通りがかった「KuKu(クークー)」さんというカレー屋さんにお邪魔してきました。
店主お一人で切り盛りされているお店です。
わたしが入店した時はまだ貸し切り状態だったため、店主にゆっくりオススメなどを伺いながら「レッドカレー(シーフードココナッツカレーだそう)」を注文しました。
お会計の際、「ちょっと辛かったかもしれんねぇ」と少しはにかみながら声をかけてくださった店主。癒されながら、店をあとにしました。
大原美術館 新児島館(仮称)へも
旧中国銀行(倉敷本町出張所)の建物を利用し、大原美術館の新たな施設としてオープン予定の「新児島館(仮称)」にも行ってきました。
11月末まで暫定開館として一般公開されています。こうしてタイミング良く来ることができて、うれしく思います。
この高さ4mの〈サン・シスター(リバース)〉、なんと立ち上がるのです!
教会に足を踏み入れたような、どこか神聖な雰囲気が漂う空間でした。心が洗われるかのよう。
最後に
短い滞在ではありましたが、焦がれていた展示に行くことができ、人との温かな触れ合いあり、美味しいものあり、大満足な旅となりました。一昨日思い立ってくれたわたしに、ありがとうと言いたいです。
体調不良にて倉敷に住む友人(来年、ここ倉敷美観地区にて結婚式を挙げるのです!)に会うことは叶いませんでしたが、久しぶりに連絡を取り合うことができたのも良かったです。
ここ最近立て続けに高速バスを利用して学びました。最前列の座席が意外と快適だ〜。
ご覧いただき、ありがとうございました。