それでは伝わらない

昨日の文章講座で、どうして「タメ語」みたいにしか話せない（発信できない）人たちがいるのか、ちょっとわかったような気がして、自分の中でモヤっとしていたものが少し晴れたような気分になった。

話は少し違うかもしれないが、２０代の頃に７０代の経営者の方から言われた言葉がずっと頭に残っている。

「あなたが年上の人に話を聞いてもらいたいなら、肩を並べようと友達っぽく接する言葉を使うのはあまりよろしくありませんね。もっと丁寧にお話できるようになりなさい。そして、年齢を重ねていって私くらいの歳になっても、丁寧にお話しなさい。そうしたら言いたいことをズバッと言えるような人になれると思いますよ。言葉遣いが雑なのは、ダメね。言いたいことが正しくても聞いてもらえない。お話なりませんね。それに雑な言葉を使うと、本当に言って（刺して）やりたいことがある時に、相手にグサッと効かないのよ」こういうお話をサラリとされる方だった。

その方は、「お仕事は、ちゃんとしゃべれてなんぼですよ」というようなこともおっしゃってた。「よっぽどの文才がない限り、メールなどで相手の心を動かすのは難しいでしょう。ちゃんと使い分けなさい。」
とてもスマートで、細やかに気を配ってくださる方だった。ジェントルマンという言葉がこれほど似合う人を知らない。そして凄みがあった。そんな大人に私もなりたい。