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掛け軸の魅力

古代文字アートと、京都の表具師さん達とのコラボレーションで生まれた作品。
甲骨文字「丩」まじわる
二本の縄を編む形
「禍福は糾える縄の如し」
禍も福も、陰陽のように響き合っている。
墨と銀墨で書き上げた古代文字アート作品。
その結び目から、縁が結ばれて広がってゆく様を、様々な色の裂を組み合わせる高度な技で作られた、モダンな表装。

What’s up KAKEJIKU展

表装とは、書画に和紙で裏打ちして補強し、その周囲に裂(きれ)や紙を用いて装飾を施すこと。掛軸や巻物、額装のほか屏風や衝立(ついたて)・襖、手鑑(てかがみ)・画帖(がじょう)なども表具と呼ばれています。京表具は、経済産業省指定伝統的工芸品として指定されています。

昨年、京都表具師組合から、新しい掛け軸をつくりたいということで、古代文字アートにオファーを頂きました。
天遊組組員で、掛け軸用の作品を書き上げ、秋の表美展に出品されました。

伝統的な日本画や書画の表具作品の中で、古代文字アート作品達は異色を放っていたそうです。それでも、古代文字の意味を深く汲み取り、さらに作者の思いを広げるように表具された作品達は注目されたとのこと。
直に作品を見た時、写真で見た時と、色も質感もすべてが違って、その細かな技に驚きました。

他の作品も、文字が持つ意味と表具の技が響きあい、物語となっていて、その面白さを、直に作品を見てもらい伝えたいという思いから、What’s up? KAKEJIKU展が開催されました。

産業会館の蛍光灯の下での展示と、ギャラリーの間接照明、自然光の下でも作品の見え方は違っていて、会期中会場に来られた方から教えて頂いた新しい発見がたくさんありました。

最終日打ち上げ

書などの作品もネットで販売できる時代ですが、表装の美しさは、写真ではなかなか伝わらないことも感じました。
仏教の伝来と共にやってきた表具の技は、自然光、和蝋燭で見るのが一番美しいのかもしれません。

表具師の方々からも、この新しい挑戦に、作品の意図を考えて表装することがとても面白かったと言って頂きました。伝統工芸とアートの新しい物語。その魅力をこれからも伝えて行きたいです。

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