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冷房揉|26℃の緊張ライン
暑いですね!サラリーマン七十二候で言いますと今は「冷房揉」、すなわち猛暑で外を出歩く人が少なくなる一方、涼しい屋内ではエアコンの設定温度でモメがちなこの頃でございます。
世の中には二種類の人間がおります。それは、暑がりな人と寒がりな人です。おれはもう見たまんま暑がりホットドッグなんですけれどもね。冷房の温度なんてもう低けりゃ低いほどいいと思ってますんで、ふだんは巨大な冷凍庫で暮らしておりますけれども。6畳1Kの冷凍庫ね!夜はもうコールドスリープですから。次に目覚めるのは地球が氷河期に突入してからと決めておりますがね。じゃあいまこれを書いているのはいったい誰なんだよって話ですが。
一人暮らしだもんで、自宅ではもう好きなだけ部屋を冷やせばいいんですがオフィスではそうはいきません。一人の社会人として世の中と折り合いをつけなくてはならない場面が多々ある中、この時期最も注意が必要なのはオフィスの冷房の温度管理ですよね。
おれの働いているオフィスでは、冷房の温度を社員が自由に調整できるようになっているんですが、かと言って好き勝手に冷やすわけにはいかない。世の中には暑がりな人もいれば寒がりな人もいますんで、多様性の世の中ですんで、寒がりなあなたへ編みかけたセーターをほどくような気持ちで勤務しなくてはならないわけですよ。(どういうこと?)
環境省の推奨冷房設定温度は28℃ということですが、弊社では26℃が徹底的に守られています。これは暑がりな人、寒がりな人どちらもギリギリ妥協ができるラインということで、この温度がお互い最もストレスなく働ける空間であるということですね。
暑がりな人は、繰り返しになりますが冷房の温度なんて低けりゃ低いほどいいと思っているので、本当は可能な限り温度を下げたい。しかし25℃以下で平気な顔して生きていると世間体が気になってくる。一方で寒がりな人は本当は27℃、いや28℃くらいがいいと思っているはずなんですが、さすがにそれでは冷房を点けていないのと同じなので、一旦落としどころとして26℃を設定している、という構図です。
人々はこの26℃の緊張ラインを守る必要があるわけなのですが、外回りから帰ってきた営業マンなんかが勝手に冷房の温度を下げますと、「なんか寒くないですか…?」などと寒がりな人たちが騒ぎ始めます。こうなるともう戦争ですよね。冷房の様子を見に行ったお局さんなんかが、22℃とかになってるコンパネを発見しますよね。そうすると、自分の最も快適な温度、すなわち27℃とか28℃とかに設定しなおし、それから犯人探しに相成ります。一体誰だこんなに寒くしちゃった人はってことですよね。
それからしばらくのち、暑がり陣営が28℃に耐えかねてふたたび冷房の温度を下げに走る、こうなるともう争いは止められないわけです。こうした面倒事を避けるために、我々の会社では、26℃という軍事境界線、緊張ラインを保って鎬を削っているということなんですけれども。
それから、冷房といえば電車の冷房の温度についても古くから議論がなされていますよね。普通車の冷房が寒すぎるだの暑すぎるだの、何万人と乗る公共の空間ですから、当然そういった議論が起こるわけですが、寒がりな人に配慮して弱冷房車という車両があります。普通車よりも2℃ほど高くなっているのが通例のようですが、JR山手線とかだと普通車が26℃なのに対して弱冷房車が28℃になっているということですよね。この温度設定は各事業者によってまちまちということです。
時々、つまらない人たちが「弱冷房車があるなら強冷房車も作るべき」なんて言いますよね。おれ個人的な意見としては大いに強冷房車を作っていただきたいとは思うのですが、恐らくそんな意見は地球環境の文脈でかき消されてしまうでしょう。
おれは、当noteアカウントをフォローいただいている皆様には人よりも一歩先を行くアーバンライフをお過ごしいただきたいと常々思っておりますから、強冷房車を熱望するフォロワ~の方もいないではないかもしれませんが、非現実的な強冷房車の登場を待つのではなく、今ある環境で少しでも快適に過ごせる知識でもってこの猛暑を乗り切っていただきたい!!そういう風に考えております。拍手!
先ほども申し上げましたが、夏場の電車の冷房の温度は各事業者によってまちまち。山手線が26℃ということは既に発表されている通りでございますが、ということは路線によって設定温度が異なるということですよね。実は各社の冷房の設定温度がインターネットでは公表がされておりまして、当然26℃を下回る路線というものが存在するのです。
山手線を基準に考えますと、普通車が26℃、弱冷房車が28℃。そして仮に山手線に強冷房車があるとするならば、その際温度設定は24℃になるのが望ましいと言うことになると思うんですが、最初から24℃以下に設定されている路線に乗れれば、それは強冷房車に乗っていることになるのではないか!?私はそういう風に思うわけですね。そんなことはないでしょうか。
ということでネットで調べてみたところ、24℃設定になっている路線は東京都内に2つあることが分かりました。それは、京浜東北線と京葉線です。強冷房車を作るべき!等と口角に泡を貯めながら喚く人は、これらの路線に押し込んでおけばいいということですね!
さらに調査を進めますと、驚くべきことに24℃を下回る温度設定にしている路線が見つかりました。その温度、なんと22℃!暑がり屋さんなおれとしてはもうユートピアみたいな設定なんですが、何線だと思いますか?少し考えてみていただきたいんですけれども。
ところで、なぜ事業者ごとに冷房の設定温度が異なるのか、というところなんですけれども、理由としては大きく2つあるそうです。一つは車両の大きさ。小さい車両だと、たくさん人が乗った時に温度が下がりにくいという理由。そしてもう一つは構造上、空気の流れが路線によって異なるからという理由らしいです。つまり、地下深くにある路線は、空気の滞留が起こりやすいので少し温度を下げておく必要があるということですね。他にも理由はあるようなのですが、これがヒントになりそうです。
車両が小さく、地下深くにある路線…もうお分かりかもしれませんが、大江戸線です。
大江戸線は普通車で22℃、弱冷房車でも24℃に設定がされているということです。つまり、山手線における仮強冷房車の温度が、大江戸線においては弱冷房車で実現がされているということなのです!つまり、少しでも冷房が効いた快適なアーバンライフを実現させるための手段として、大江戸線をさかんに利用するというものがありそうです。
しかし、話はそう甘くありません。先ほども述べた通り、22℃に設定されているのにはそれなりの理由があるわけですから、体感的には22℃の感じを目いっぱい味わうことは難しい、ということですね。
ところで、冷房の体感温度は己のポジショニング、位置取りによって大きく異なります。エアコンの風が直接当たるところは、そうでないところよりも当然体感温度が低く感じられます。ということは、大江戸線の中でも冷房の風が直接当たる場所、このポイントこそがまさに少しでも涼しい気持ちで電車に乗りたい人におすすめしたい場所なのでございます!!これはおれが昨日深夜2時くらいまで調べて辿り着いた結論です!ぜひ参考になすってください。
少し話が脱線してしまいましたでしょうか。いずれにしても、暑がりな人も寒がりな人も、快適に過ごせる環境をつくること、それが難しい場合でも、少しでも快適な環境に身を置けるようにできたら、悲しいエアコン戦争など起こらないのではないでしょうか。「置かれた場所で咲きなさい、エアコンの温度にはドンタッチ」という偉人たちも名言を残しております。良き空調ライフを送ってくださいね。そんな感じです。
⦿鉄道各社の冷房設定温度
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