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【お仕事紹介シリーズ#1】イラストレーター「求められているものを理解して作品に落とし込む」

このシリーズでは、各職種の方にインタビューして、具体的な仕事内容について紹介をしています。


アイディスの「イラストレーター」の仕事

ゲーム内キャラクターなどの「イラスト制作」と「ディレクション」が主業務です。
イラスト制作は、キャラクターデザインから始まり、主に総監督からキャラクターのイメージ要望を聞き、そちらを元にキャラクターをデザインします。その後、そのキャラクターに合ったシチュエーションや構図を考え、ゲーム内のイラストに描き起こします。

ディレクションは、外部に制作を依頼して、クオリティチェックを行いながら管理する仕事です。総監督やプランナーから指定されたテーマを元にイラストの詳しい内容を考え、発注資料を作成して外部に制作依頼を出します。そして上がってきた制作物を確認し、修正があれば指示を出します。それらを繰り返して完成させます。
ディレクションでも、クオリティを上げるため、イラストレーターが自ら手を入れて描くこともあります。


それでは、イラストレーターMさんのインタビューです。


1.自己紹介 

イラストレーターのMです。
『ラストクラウディア』や『Critter Crew(クリッタークルー)』のキャラクターイラストなどの制作やディレクションを担当しています。


2.この職業に就いた経緯

ゲームが好きで、ゲームのグラフィックを制作したかったことがきっかけです。まずはUIやイラストなど2Dグラフィックの中で幅広く担当したいと思い様々な仕事をこなしました。その後イラスト業務を専門にしたいと思うようになり、イラストレーターに転身しました。


3.仕事のコツ

流行ものや有名な作品などからのインプットを行い、引き出しを増やすことが大事だと思います。競合のゲームで遊んでいるときも、日頃から「ここは参考になる」とイラストレーター視点で良いところを見つけていけば、必然的に引き出しは増えて、自身の表現の幅を増やすことができると思います。

自分が関わるゲームのテイストやクオリティラインをよく把握し、それに合わせることも重要です。テイストが合っていなかったりクオリティが達していないと、ゲームの品質の低下に繋がるので修正が必要になります。また、その修正をするために多くの時間を費やしてしまうことになってしまうのでよくありません。
『Critter Crew』ではキャラクターが登場している1枚イラストのディレクションを担当していたのですが、イラストを外部に発注する前の最初の段階で、ゲームのコンセプトに合うよう「塗りや色使いのテイスト」「クオリティの基準」などを決めました。例えば全体的に明るくハッピーな雰囲気にするために、背景のビルでも明るく鮮やかな色を使うよう指定しています。現実のビルに合わせると暗くくすんだ画面になってしまいますからね。
ちなみに、『ラストクラウディア』では、比較的濃いめの色を使うことが多く、全体的に黒がはっきりと出る傾向があります。プロのイラストレーターとして、ゲームごとのテイストを意識しつつイラストを制作することにとてもやりがいを感じます。


4.一番難しかった仕事

『ラストクラウディア』の「女神リラハ」のイラスト制作です。キャラクターが白を基調としたデザインで、衣装の白と『ラストクラウディア』のコントラストが強いテイストが相性が悪く、コントラストを強めにしてしまうと暗くくすんでしまうため、テイストを保ちつつ綺麗に見せる良きバランスを模索していました。また、女神らしく余裕をもって佇んでいる神々しさを出すため、構図や背景、ポーズを静的なものにする必要があり、さらにそこにイラスト全体の色幅の少なさが加わり、シンプルでもイラストの見栄えを良くすることにも苦心しました。


5.一番やりがいがあった仕事

既存キャラクターの季節モノのデザインを制作したときです。「服装」と「属性」の指示だけで、あとは自由に描いていいという案件でした。この時は、キャラクターの魅力を引き出しつつ、このキャラクターと属性にあうイメージの設定画を考え、イメージ通りの雰囲気を出せました。


6.この職業に就くためのアドバイス

2つあります。
まず、1つ目は「作品を作ってアピールすること」です。就活であれば、会社の面接官に自分のイラストを見せましょう。
2つ目は「求められているものを理解して作品に落とし込むこと」です。就活の場合、会社ごとに求められるイラストの特徴があると思います。例えば、しっかり書き込むキャラクターデザインを特徴とする会社に、アニメ調のイラストを持ち込んでも、技術力があろうとも、ただ単にミスマッチと判断されてしまいます。入りたい会社に合わせてイラストを描いていきましょう。


7.これからの目標

描画スキルアップや効率化を図り、高クオリティのものを安定して生み出せるようにしたいと思います。
自分の思い描いたものを、リテイク少なく最短の道で描けるようになるために、これからもいろんなものを観察して、調べたり、聞いたりして、手法を知って、取り込みたい表現を自分の作品に落としこみ、精進していきたいと思います。


いかがでしたでしょうか。
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