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【応援ブランディングvol.11】ブランディングの定義

お客様から識別されるだけでなく、ブランドプラスの状態にするためにはどうすればいいのでしょうか?

※ブランドの状態についてはこちらの記事をご覧ください。


その答えこそがブランディングです。


ということで、ここからは拙著【“愛され続ける会社から学ぶ応援ブランディング”】におけるブランディングの定義についてお話させていただきます。



まずはこちらの図の右側をご覧ください。


ブランディングに必要なのは、企業が伝えたい独自性のある価値を言葉にしたブランド・アイデンティティです。

なぜ、独自性のある価値でないといけないのかというと、競合と同じ価値であれば比較されるのは価格だけになってしまうからです。

そのため、競合にはない自社独自の価値は何なのかを掘り下げ、それを言葉にしていきます。

このブランド・アイデンティティを簡単に言うと、私たちのブランドはお客様に「こう思われたい」という意図を言葉にしたものです。



一方で、お客様(下の図の左側)もそのブランドに対して何らかの心象を抱いています。これをブランドイメージと言います。


ブランドイメージは簡単に言うと、私はあのブランドのことを「こう思う」です。



拙著【“愛され続ける会社から学ぶ応援ブランディング”】におけるブランディングの定義は、「ブランド側の『こう思われたい』とお客様側の『こう思う』を、イコールにするための活動」です。


では、ブランディングが成功すると、どのような状態になるのでしょうか?

いくつかの質問を通して、実際に体感していただきたいと思います。


たとえば、パーソナルトレーニングジム。
たったこれだけの情報だと、意図したブランド名を思い浮かべてもらうことはできません。
では、そこにこのような価値が備わるといかがでしょうか?
① 「結果にコミットする」パーソナルトレーニングジムと言えば?

次は食べ物です。牛丼にこのような価値が備わると、あなたはどのブランドを思い浮かべますか?
② 「うまい、やすい、はやい」牛丼と言えば?

最後はカフェです。次のような価値が備わったカフェというと、どのブランドを思い浮かべますか?
③「サードプレイス」のようなカフェと言えば?


ちなみにサードプレイスとは、「自宅(ファーストプレイス)」でもなく、「職場(セカンドプレイス)」でもなく、自分らしさを取り戻せる第三の居場所のことを表わす言葉です。


正解は、①ライザップ、②吉野家、③スターバックスコーヒーとなります。


すぐにピンときたブランドもあれば、「へ〜、そんな意味があったんだ」と初めて知ったブランドもあったのではないでしょうか?


それでいいのです。
ここでお伝えしておきたいのは、ブランドが伝えたい価値は全員に響かなくてもいいということ。

伝えたい価値をつくるのはブランド側ですが、価値はお客様が感じるもの。自分たちのブランドが提供する価値を、価値として感じていただける人にだけ響けばいいのです。


たとえば、次のような有機栽培の野菜を販売するとします。



「農薬や化学肥料を使わずに栽培しているので一部虫食いがありますが、小さなお子様にも安心して食べていただけます。ただ、手間暇がかかっているので、普通に売られている野菜の倍の価格です」


いかがでしょうか?

もし、あなたが有機栽培の野菜を欲しているのであれば、倍の価格を支払ってもいい価値に感じたかもしれませんが、それ以外の人にとっては「虫食いがある高い野菜」です。

仮に後者のような人に、価値が伝わらず販売した時には何が起こりそうでしょうか?

言うまでもなくクレームです。


そうならないためには、自社ブランドの価値をしっかりと言語化した上で伝え続け、それを価値と感じる人に響かせ、価値に感じない人には離れてもらわないといけないのです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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※マガジン内の記事は、拙著【愛され続ける会社から学ぶ 応援ブランディング】から引用しています。豊富な事例も掲載しているので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

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