応援ブランディング@エイドデザイン渡部直樹

応援ブランディングの専門家。 全国ブランディング事例コンテスト2022「ブランディング…

応援ブランディング@エイドデザイン渡部直樹

応援ブランディングの専門家。 全国ブランディング事例コンテスト2022「ブランディング準大賞」「SDGs審査員特別賞」W受賞。 著書【愛され続ける会社から学ぶ 応援ブランディング】(同文舘出版・2024/2/17・商業出版) HP:https://aiddesign.jp

マガジン

  • 愛され続ける会社から学ぶ “応援ブランディング”

    “応援ブランディング”とは、 応援者を意図的に生み出す仕組みづくりのこと。 小さな会社は周りから応援されることで、一過性ではなく、持続可能なブランドに生まれ変わります。 このマガジンは 「まわりから愛され、応援されるようなブランドをつくりたい」 「小さくても自分が思い描いている理想のブランドをつくりたい」 「自分たちの価値を認めてくれるお客様と向き合っていきたい」 そんな中小企業や小規模事業の経営者に向けたものです。 「愛され続ける会社から学ぶ “応援ブランディング”(同文舘出版・2024/2/17)」の内容を、著者が分かりやすくコンパクトにお届けします。

最近の記事

応援されるブランドインタビュー【第3弾】ウィー東城店

広島と岡山の県境にある人口わずか7000人の小さな町に佇むウィー東城店。 代官山蔦屋書店よりも早く書店の複合化に成功され、その動向は全国の出版業界のみならず他業種からも注目されているお店です。 一見よくある郊外型の書店に見えるウィー東城店には、美容室やエステコーナー、パン屋さんやコインランドリーが併設され、店内では唐辛子やかつお節、海苔やお酢といった食料品も並べられています。 2022年末、社長の佐藤友則氏が執筆された“本屋で待つ(夏葉社)”が出版され、改めて全国から注

    • 応援されるブランドインタビュー【第2弾】りんご塾

      滋賀県彦根市という地方都市にありながら、算数オリンピックで毎年メダリストを輩出するりんご塾。 「難しいことを易しく、易しいことを深く、深いことを面白く」を教育信条に、オリジナル教材にこだわり、算数オリンピックに特化したりんご塾ブランドはいまや全国に知れ渡り、フランチャイズ塾として東京、大阪などを中心に全国50教室以上の広がりを見せています。 また、塾長の田邉氏は2022年4月、りんご塾のオリジナル教材をベースにした著書「天才!!ヒマつぶしドリル」を学研から出版。 年間1

      • 応援されるブランドインタビュー【第1弾】尾﨑産業株式会社

        尾﨑産業の歴史は1908年(明治41年)、初代・尾﨑義雄氏が和歌山県海南市野上中において尾﨑義雄商店を創立した年まで遡ります。 その後、二代目となる尾﨑卓也氏が1949年(昭和24年)に株式会社として法人に改組。現会長の尾﨑卓司氏が三代目としてバトンを引き継ぎ、四代目社長の尾﨑昌司氏へと続きます。 事業内容はプロ用雨合羽やブラシ材の製造販売、日用雑貨の加工販売、タワシ・ほうき等の輸入業です。 プロ用雨合羽に関しては、自社ブランド・自社縫製・自社販売を貫き、徹底した品質管

        • それってCS(顧客満足度)ですか?ES(従業員満足度)ですか?それともTS…?

          ▼あなたの会社では、CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)、どちらを重視されていますか? いずれも重要な指標ですが、『ESなくしてCSなし』という言葉どおり、社内で働く従業員の満足度が高くないとお客様の満足度は上がらないと思います。 これはブランディングにおいても同じで、ロゴやHP、店舗の外観、内観などお客様への見せ方にだけこだわっても、自社ブランドの価値を伝える従業員がそれを正しく認識していなければお客様に伝わることはありません。 ただ、『ESなくしてCSなし』と頭

        応援されるブランドインタビュー【第3弾】ウィー東城店

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        • 愛され続ける会社から学ぶ “応援ブランディング”
          18本

        記事

          ブランド化の最終形態の一つはアート?

          ▼先日、友人たち夫婦とともに地元で有名なレストラン、ヴィラ・アイーダ(Villa AiDA)さんを訪れました。 シェフの小林 寛司さんは4年前に情熱大陸で取り上げられたり、ミシュランで二つ星を獲得しているので、もしかするとご存じの方もいらっしゃるかもしれません。 お客様の中には、わざわざ東京からヘリに乗って食べにくる方もいるそうです(驚)。 アイーダさんの料理体験に触れ、様々な気付きをいただきましたが、それらをひと言に凝縮すると『どんな業種でも突き詰めていくと、アートに

          ブランド化の最終形態の一つはアート?

          劣悪な労働環境なのに、応募が殺到した超超超ブラックな人材募集広告

          「採用ブランディング」という言葉があるように、採用とブランディングは非常に親和性が高い領域です。 訴求する対象は違えど、企業の魅力を高め、適切な人材を引き寄せるという点ではまったく同じ。 ということで、今回は採用ブランディングについて少し深めていきます。 1. そもそもブランディングができている会社は、採用にお金をかけない 拙著【愛され続ける会社から学ぶ 応援ブランディング】を出版する際、日本中の応援されるブランド(会社)の経営者さんをインタビュー取材しました。 ※内

          劣悪な労働環境なのに、応募が殺到した超超超ブラックな人材募集広告

          【応援ブランディングvol.18】ブランディングでつまずく3つのパターン③

          ③思い付きで発信してしまい、一貫性のある活動を継続できていない 3つ目は、「思い付きで発信し、一貫性のある活動を継続できていないパターン」です。 ブランディングには、「意図的」「一貫性」「継続性」という要となる3つのキーワードがあります。 【意図的】…はっきりとした目的意識を持つ 【一貫性】…すべてにおいて矛盾がない 【継続性】…足を止めずに続けていく つまり、「思い付きで発信し、一貫性のある活動を継続できていない」という状態は、ブランディングの要をすべてを守れてい

          【応援ブランディングvol.18】ブランディングでつまずく3つのパターン③

          【応援ブランディングvol.17】ブランディングでつまずく3つのパターン②

          ②外に向けたブランディングを優先させている 2つ目は、「外に向けたブランディングを優先させているパターン」です。 外とは社外に向けたブランディングのこと。 応援ブランディングではあらゆるステークホルダーのことを大切に考えた上で、内部へのブランディング活動であるインターナルブランディングを重視する必要があります。 話をわかりやすくするため、まずブランディングの種類から説明させてください。 実はブランディングには2つの種類があります。 ひとつは社外に向けたブランディング。

          【応援ブランディングvol.17】ブランディングでつまずく3つのパターン②

          【応援ブランディングvol.16】ブランディングでつまずく3つのパターン①

          ①自社ブランドの強みを絞り込めていない まず、ひとつ目は、「ブランドの強みを絞り込めていないパターン」です。 〝強み〟と言うより〝軸〟と言ったほうが適切かもしれません。 これはブランディングではなく広告、とくにチラシを見ているとよくわかります。 「あれもできます」 「これもできます」 「さらにこんなこともできるんです!」 これだと伝えたいことが多過ぎて、結局どんな会社でどんな内容だったのかまったく記憶に残りません。 あなたにもそんな経験はないでしょうか? これは自

          【応援ブランディングvol.16】ブランディングでつまずく3つのパターン①

          天空の城ラピュタから学ぶ、日常生活とビジネスを滅ぼす『言葉』

          先週末の日曜日、家族でまったりと『天空の城ラピュタ』を観ていました。 スタジオジブリの中で一番好きな映画なんですよね。 もう何度、観たことか。 作中でもっとも印象的なのは、ラピュタ城が崩壊に向かうシーン。 主人公のシータとパズーが飛行石を手に持ち、滅びの言葉を唱えることでラピュタ城が崩壊に向かうのです。 「バルス!」 子どもの頃から何度も観たシーンですが、「そんな簡単な言葉でこんな大きな城が一気に崩壊するのだなあ…」と毎回心が揺さぶられる記憶があります。 1. 滅

          天空の城ラピュタから学ぶ、日常生活とビジネスを滅ぼす『言葉』

          【応援ブランディングvol.15】ブランディングでよくある3つの間違い③

          ③ブランドは自分たちのものではなく、お客様のもの ブランドをつくる上で押さえておいていただきたいのが、ブランドは自分たちのものではない、ということです。 「ブランドをつくったのも育てたのも、自分たちなのになぜ?」と思われるかもしれません。 これは、ブランディングの定義を思い出していただくとわかりやすいでしょう。 ブランディングとは、企業側の「こう思われたい」と、お客様の「こう思う」をイコールにするための活動と定義しました。そのために必要なのが、企業側の「こう思われたい」

          【応援ブランディングvol.15】ブランディングでよくある3つの間違い③

          【応援ブランディングvol.14】ブランディングでよくある3つの間違い②

          ②とにかく知名度を上げればいい……は大きな間違い ブランディングを進める際、「とくかく知名度を上げたい」という方が一定数いらっしゃいます。 知名度とは文字通り、企業や商品、サービス、人などの「名前」が知られている度合いのことを表わしたもの。 もちろん、ブランドのことを知ってもらわなければ選ばれることは絶対にないので、知名度は上げなくてはいけません。 ここで知名度を獲得した一例を挙げさせていただきます。 お酢を使用せず、柚子やスダチなどの果樹だけをブレンドした「ヒロポ

          【応援ブランディングvol.14】ブランディングでよくある3つの間違い②

          【応援ブランディングvol.13】ブランディングでよくある3つの間違い①

          ①かっこいいロゴをつくることがブランディングではない ブランディングの相談でよくいただくのが、「ロゴをつくりたい」とか「ホームページを刷新したい」というご依頼です。 ブランディングのことをあまり理解されていない方からは、「○○(大企業)みたいな格好いいロゴをつくりたい」とか「△△(こちらも大企業)みたいなデザインにホームページを変えたい」というようなオーダーをいただくのですが、そのまま聞き入れてそれらをつくってしまうと、数年後、確実につくり直さないといけなくなります。

          【応援ブランディングvol.13】ブランディングでよくある3つの間違い①

          ミッションとビジョンに必要な、もう一つの「WHY」とは?

          以前、NewsPicksでメイクマネーという番組を見ました。 内容は24歳以下の若き起業家たちが自分たちのビジネスをプレゼンし、勝ち残った者が賞金を手にするというもの。 その中で、ある起業家が自社サービスの内容をリリース前ということで詳細を伝えなかったことに審査員のホリエモンが噛み付きました。(動画の4分40秒付近です) 「リリース前なので、大企業に真似をされたら自分たちのビジョンが実現できない」という若手起業家に対し、 「大企業が真似をしてくれたら、大企業がビジョン

          ミッションとビジョンに必要な、もう一つの「WHY」とは?

          【応援ブランディングvol.12】応援ブランディングとは?

          ここまでの話を整理させていただきます。 まず、ブランドとは「消費者・顧客から識別されている状態」を表わします。 次にブランディングとは、「ただ識別されるのではなく、自分たちが思ってもらいたいイメージ通りに認知してもらうための活動」のこと。 そして応援とは、「対象ブランドの商品やサービスを購入したり、口コミやまわりの人に紹介するなどブランドにとってポジティブな行動を能動的に起こす」ことです。 よって、応援ブランディングは次のように定義されます。 〝正しい認知を獲得する

          【応援ブランディングvol.12】応援ブランディングとは?

          【応援ブランディングvol.11】ブランディングの定義

          お客様から識別されるだけでなく、ブランドプラスの状態にするためにはどうすればいいのでしょうか? ※ブランドの状態についてはこちらの記事をご覧ください。 その答えこそがブランディングです。 ということで、ここからは拙著【“愛され続ける会社から学ぶ応援ブランディング”】におけるブランディングの定義についてお話させていただきます。 まずはこちらの図の右側をご覧ください。 ブランディングに必要なのは、企業が伝えたい独自性のある価値を言葉にしたブランド・アイデンティティです。

          【応援ブランディングvol.11】ブランディングの定義