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愛知厚顔
2021年3月3日 22:51
青春前期、あの頃の山好きな若者は誰もが一度は信州の高原に憧れた。 串田孫一や尾崎喜八が謳い上げる信濃の高原旅情。「山のパンセ」や「たてしなの歌」は表紙がボロボロになるまで読まれたものだ。 ある年の6月、念願かなって美ヶ原から霧ヶ峰へ3泊4日の山旅に出かけた。来る年も来る年も三重県内の山ばかり登っていたので、いわば初めての遠征登山である。当時は交通事情ふところ具合も悪く、戦後復興の時代をやっと