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《感想》不適切にもほどがある!

【不適切にもほどがある!】

▶連続ドラマ



宮藤官九郎脚本、そしておなじみのキャストたち。
【恋する母たち】が好きだったので始まる前から注目していた作品。


この時代には刺激的すぎる内容が盛りだくさん。
とくにテレビ業界で昭和から平成にかけて華やかだった方たちが色んな問題となっている今ということも含めて、事実として存在していた刺激的なことがたくさんの昭和とコンプライアンスに厳しい今の対比が面白い。
ユーモアたっぷりの軽くて面白いベースに突然のミュージカル、笑わせにきているようだし入り口はとてつもなく広いのにこの時代に一石を投じるような内容なのがさすがクドカン。


私は平成途中の生まれで親でさえ1986年はまだそんなに記憶のない世代なので昭和側のことは正直分からず完全に令和側の視点で見ている。
だから昭和の発言、行動ぜんぶがヒヤヒヤするものだけどなんかよくよく考えたら令和生きづらーって思えてきたり。
もちろん昭和それからそれ以前にもっともっと生きづらい色んな問題があったからこそ今の多様性の考え方や制限がある世の中になってそれに守られているのも事実なのだが。
でも、昔の人(語弊のある言い方だけれど、昭和〜平成初期に青春したり働き盛りで生きてきた人)には今の世の中は苦しいだろうなあって思っちゃった。
自分は今この世の中の考え方や文明に着いていけないことはないし当たり前と思う世代だけど果たして38年後、世の中の考え方や文明に着いていけるだろうかとも考えさせられた。
そんな大人なりたくないけど、きっと知らず知らずのうちに言わずとも「昔はこうだった」とか「今の若者は…」とか思ってしまうのかなあ。絶対若者に対しては言わないようにしていたいけど。
そんなことを考えた。

何より大切なのは「寛容」になること。
これがこの作品を通して伝えたかったことだったんだなとハッキリした最後。

この作品自体にも色んな評価があるみたいだけど、少なくともこの作品を寛容な心で受け止められない人すなわち作品の批評という意味でない批判をする人とはこの先交わることはないなと思った。

正解がないのが人生だし
正解を知らないのが人生だし
それと同じように正解がないのが社会だからその時々の良いほうを生きている人達で探して作り上げるしかないんだ。
この世の全ての人が100%で満足することは集団社会にはありえないことだから、その足りない部分はそれぞれの寛容さで補えたらいいよね。

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