読書習慣#44 武器を持て裏をかけ戦略を図れ/「ローマ人の物語 ハンニバル戦記」
戦略で翻弄させるってすごい。
今回は、世界最長の帝国をつくり現在のヨーロッパの礎となったローマ帝国の歴史を物語る。「ローマ人の物語」。ハンニバル戦記ついて。
まだ都市国家(つまり都市レベルの小国家)程度しか現れていない時代に、どんどんと隣を飲み込む勢力が現れた。ローマを中心とした都市国家。
その地中海を挟んでもう一つの武力で最高レベルの国のができていた。それがカルタゴ。(スパルタもその近くにいる。戦士達の集まりをイメージしてみるとわかりやすいかも。)
ハンニバルはカルタゴの将軍としてローマと戦い地中海世界の覇者となろうとした。。
ところがローマも当強国で勝てるかどうかわからない。。そこでハンニバルは何をしたのだろうか。。
この本は塩野七生さんの最高傑作と言われたローマ人の物語。塩野七生節で中世ローマの世界をまるで今見てきたかのように解説していきます。
ハンニバルはその後ある武器をもってローマを翻弄し始めます。その武器が現代でいう戦車、象さんです。南国の動物象を雪のあるアルプスを乗り越えさせて裏側から攻撃を仕掛けます。。当時は投石と鑓が殆ど、鐙もなく乗馬は特別な人意外不可能で、その中で暴れたら太刀打ちできない象を持ち込みました。
さて、その後どうなったのか。。
ローマの歴史は民主主義の歴史でもあり、科学以外は現代に匹敵する生活をしていたという驚きの世界。様々な駆け引きがまるで現代の話しをきいているかのように繰り広げられます。
腹心との友情や裏切り、敵との戦いとそこで生まれた誇り高き人達の出会いなど。。
ドラマや映画の世界のような事が描き出されます。
ところでハンニバルは何故あんなに強かったのか。戦術だけでなく突拍子もないことをやってのける戦略家でもあったこともわかります。
戦略家の生き方ってこういうことかなのかもしれないと思った次第です。