成功体験はドラクエから学びなさい

「成長実感が沸く仕事をしなさい」

先日、社内のエンゲージメント調査を実施してから上司が「成長実感」について語りはじめるようになったのです…

そもそも、調査の結果からも社員の「やりがい」に最も影響を与えるのは「成長実感」と出ているからだ。

だからと言って、この成長実感を高めるのは容易なことではない。なぜならは、キャリアの目標を持って、そこに向かって日々学び続け、小さな成功体験を積み上げる。それらの蓄積がやがて仕事や組織に影響を与えて始めて、本人への評価や称賛に繋がり、その結果自信となる…長い。スースー(寝息)…

要は小さな「成功体験を積み上げて、自己肯定感を高めよう」ってことなんです。

簡単、簡単…

…って、そもそも毎日エクセルばかりやっていて「やったー」「嬉しい」とかの喜怒哀楽なんてあるわけ無いし。だいたい何年も同じ入力を繰り返しているだけで自分の成長よりも、エクセルの機能がバージョンアップしているだけ。

みんな成功体験なんて見たことも、聞いたこともないのです。

先週、後輩に誘われて飲みに行ったら「実は会社辞めようか迷っているんです」とのこと。

どうやら最近、転職活動を始めて好条件でコンサル会社の内定を貰って、今週中に返事をしなければならないらしい。

確かにこういう時って悩むんですよね…

「いいじゃん、良かったねぇ。やりたいことやるのがいいよ」

とりあえず本音で返してみた。すると彼の口から今の仕事に対する愚痴が、込み上げるように溢れてくる。

「今の仕事って全然成長に繋がらないし、おいしい仕事は全部上司が囲ってしまって…」

「将来のこと考えると、今からガンガン経験積んで置きたいんだけど、なんか毎日上司に言われるがままの、こんな作業ばっかり繰り返していて本当にいいのかな…」

どうやら自己肯定感がダダ下がり中のようで、何やってもつまらなく感じてしまうようだ。転職活動も結局は、自分の逃げ道を探していたようである。

「ドラクエをやりなさい。ドラクエウォークでもいいから」

「？？」

僕が言い放つと、彼はしばらく固まった。そりゃそうか…

普段は何も言えないでモヤモヤしている彼だが、ゲームの中で「勇敢な戦士」になりきってチームとともに、1つずつダンジョンをクリアして行くことが大事だったりするかも。

そして、この勇気ある行動から得られた「成功体験」の一部を現実世界に持ち出してでも、仕事の難局を乗り切れればいいんだ…と、めちゃくちゃな僕の話に聞き入りながら夜が更けていった…

成功体験はドラクエから学びなさい

今はちょっとだけ我慢の時期。結局彼は内定を蹴って今の仕事を続けてみるそうです。

頑張るんだ、ロトの勇者よ。