療育手帳のメリットを紹介します! 公共施設編【博物館・動物園など】
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皆さんこんにちは、Ahne代表・療育作業療法士のかいとです!
今回は、療育手帳のメリット・公共施設編と題して、博物館や動物園、映画館などの公共施設を利用する際のメリットを詳しく解説していきます!
「療育手帳ってどんなメリットがあるの?」
「受けられるサービスが複雑でわからない!」
といった疑問やお悩みを解決する記事となっております!
Ahneではほかにも、療育手帳についての記事を投稿しています。
療育手帳についての知識やメリットを紹介した記事をまとめたマガジンはこコチラ!👇
それでは、ぜひ最後までご覧ください!
【おさらい】療育手帳ってなに?
療育手帳とは、知的障害があると診断された人が申請することができる手帳です。
療育手帳が取得できるかどうかは、「IQが70以下(自治体によっては75以下などの場合も)」「生活に支障が出ているか」といった基準で判断されます。
これ以外に、自治体によっては、発達障害などほかの障害を持っている人でも、療育手帳を取得することができる場合があります。
また、地域によっては「愛の手帳(東京都)」など、療育手帳という名前ではないこともあります。
療育手帳の等級
療育手帳は、障害の程度によって等級が設定されています。多くの場合、A判定・B判定の2区分に分類されています。
A判定:重度の知的障害がある場合。おおむね、IQ 35以下が基準になっています。
B判定:中軽度の知的障害がある場合。おおむね、IQ 70以下が基準になっています。
なお、自治体によっては、3区分や4区分など、より細かい分類を行っている場合もあります。
公共施設の割引
療育手帳を持っていると、博物館や動物園、映画館、テーマパークなどの施設で、入場料や料金の割引を受けることができます!
割引の有無や、割引率などは、施設によって異なっています。詳しく見ていきましょう!
①博物館や美術館
博物館や美術館では、主に入場料が割引~無料となることが多いです!
たとえば、東京国立博物館では、療育手帳を提示することで、障害者の方本人と、介護者1人の入館料が無料になります。
また、大阪市立美術館でも、障害者の方本人と、介護者1人の入館料が無料となっています。
なお、通常の入館料が無料・割引でも、特別展などの展示では別途料金が定められている場合もありますので、注意が必要です。
多くの博物館・美術館で同様の割引がありますが、施設によって内容が異なりますので、事前に公式ホームページなどを確認してみましょう!
②動物園や水族館
動物園や水族館でも、同様に割引などが行われていることが多いです!
たとえば、東京の上野動物園では、障害者の方本人と、介護者1人の入館料が無料になります。
大阪の水族館である海遊館では、障害者の方本人と、介護者1人の料金が半額になります。
施設によって、割引の有無や割引率は異なっていますので、注意が必要です!
③宿泊施設
一部の宿泊施設でも、割引を受けることができます!
有名なのは、休暇村や国民宿舎といった施設です。
休暇村は、全国に35か所ある宿泊施設で、バリアフリーとなっているほか、サービス介助士有資格者が配置されています。
療育手帳を持っている方と、介護者の方(第一種障害者の方、もしくは12歳未満の第二種障害者の方と同数まで)が割引を受けられます。
国民宿舎は、全国に49か所あり、自然公園などの環境の優れた場所に存在します。
国民宿舎は、施設により割引のある所と無い所がありますが、割引のあるところでは料金が1割引きとなります。
ほかにも、ホテルによっては障害者割引の料金が用意されている所があります。また、自治体によっては宿泊の際に助成が受けられることも。宿泊の際は、事前に制度を調べてみましょう!
④テーマパーク
テーマパークでも、施設によっては障害者料金が設定されています!
たとえば、東京ディズニーリゾートなら、1デーパスポートが1~2割引ほどの価格で購入できます。この割引は、障害者の方本人以外に、介護者1人も購入することができます。
また、ユニバーサルスタジオジャパンでは、スタジオ・パスを半額で購入することができます。こちらも、障害者の方本人以外に、介護者1人も購入することができます。
施設によって割引の有無や割引率が異なりますので、事前に確認してみましょう!
⑤映画館
多くの映画館でも、障害者割引の料金が設定されています!
ほとんどの映画館で、通常1800~2000円ほどの料金が、1000円に割引されるようになっています。
また、施設によって制度が異なりますが、介護者の方も同様の割引料金で映画を見られることが多いです。
⑥カラオケ
一部のカラオケ店でも、割引を受けることができます!
大手チェーンですと、ジャンカラやビッグ・エコーには障害者割引が存在しています。
ジャンカラの場合、障害者の方本人と、介助者2人までが、シニア料金で利用できます。
ビッグ・エコーの場合、料金の総額から30%が割引になります。こちらは、グループ全員に適用されます。
カラオケの場合、大手チェーン店でも割引を実施していない場合もありますので、注意が必要です!
さいごに
今回は、療育手帳のメリットについて、博物館や動物園などの公共施設に的を絞ってお話してきました。
意外な場所で使えるんだという驚きもあったのではないでしょうか!
この記事が、療育手帳の取得を考えておられる方や、療育手帳のメリットについてお悩みの方の力になっていれば幸いです。
Ahneでは、専門知識のある療育作業療法士による個別相談や、発達障害や療育についての講義型学習、今日からできるおうち療育のご提案なども行っております。
もちろん、今日お話ししたような、療育手帳についてのご相談・お悩みにもお答えしています!
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最後までご覧いただきありがとうございました!
【この記事を監修した人】
かいと
Ahne代表。療育作業療法士。
こころの問題についての知識も豊富で、「心理×作業療法」の組み合わせで心身の両面を支援できることが強み。様々な療育現場での支援経験アリ。
【この記事を編集した人】
リル
Ahneライター。元書籍編集者。
note記事のほか、Ahneオリジナルの教科書を鋭意制作中。