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療育手帳の7個のメリットと、デメリットについて解説します!
《この記事は約10分で読めます》
Ahneは、おうちでできる療育のご提案や、講義型の学習サービス、発達・療育についての個別相談などを行っています。
皆さんこんにちは、Ahne代表のかいとです!
今回は、療育手帳のメリット・デメリットについて解説していきます!
「療育手帳を持っていると何ができるの?」
「療育手帳のデメリットはないの?」
といった疑問を解決できるよう、基本からわかりやすく解説しています。
また、Ahneではほかにも、療育手帳の基礎知識と取得の方法について解説した記事も投稿しています。
療育手帳についての知識やメリットを紹介した記事をまとめたマガジンはこコチラ!👇
それでは、ぜひ最後までご覧ください!
療育手帳ってなに?
そもそも療育手帳とは、どんなものでしょうか?
療育手帳とは、知的障害があると診断された人が申請できる手帳です!
療育手帳が取得できるかどうかは、「IQが70以下(自治体によっては75以下などの場合も)」「生活に支障が出ているか」といった基準で判断されます。
これ以外に、自治体によっては、発達障害などほかの障害を持っている人でも、療育手帳を取得することができる場合があります。
また、地域によっては「愛の手帳(東京都)」など、療育手帳という名前ではないこともあります。
療育手帳の等級
療育手帳は、障害の程度によって等級が設定されています。等級により、受けられる支援や助成が異なっています。
多くの場合、A判定・B判定の2区分に分類されています。
A判定:重度の知的障害がある場合。おおむね、IQ 35以下が基準になっています。
B判定:中軽度の知的障害がある場合。おおむね、IQ 70以下が基準になっています。
なお、自治体によっては、3区分や4区分など、より細かい分類を行っている場合もあります。
療育手帳のメリット
療育手帳を取得すると、各種の支援や助成が受けられるなどのさまざまなメリットがあります!
ひとつずつ見てみましょう!
①福祉サービスの利用
訪問介護、デイサービス(※1)、ショートステイ(※2)などの福祉サービスが利用しやすくなります!
※1:通いで受けられる介護サービスのこと
※2:短期間施設に宿泊できるサービスのこと
②医療費の助成
医療費の一部または全額が助成される場合があります!
どれくらいの範囲で助成が受けられるかは、自治体によって異なりますので、公式ホームページなどを確認してみましょう。
③教育支援
特別支援学校や特別支援学級への入学がスムーズになります。
特別支援学校に入学する際には、療育手帳の写しを提出する場合があります。
この際、医師の診断書などの、障害の程度を証明できるものを提出することでも入学はできます。ですが、療育手帳があると、手続きがスムーズに進みやすいですよ!
④就労支援
就職や転職の際には、就労支援を受けられます。
就労移行支援事業所(※3)や、就労継続支援事業所(※4)の利用が可能になるほか、一般企業の障害者雇用などにも応募しやすくなります。
働き方の選択肢が大きく広がりますね!
※3:障害や難病を抱える方の就職や復職を支援するサービスです。
※4:一般企業などで働くことが難しい方が、働く準備をしたり、働くための能力を向上させたりすることができるサービスです。
⑤交通費の割引
JRなどの鉄道や、バス、飛行機などの公共交通機関の運賃が割引されることがあります。
同じ鉄道でも、JRと私鉄各社局では、割引の可否や割引率などが異なる場合があります。バスでも同様に、各社で制度が異なる場合があります。
よく利用する路線を運営している会社に、制度について問い合わせて確認すると安心です!
⑥生活支援
療育手帳を持っていると、公共料金の割引が受けられます。
一部の自治体で水道料金の割引が受けられるほか、NHK受信料などの公共性の高い料金も、割引を受けられます。
ほかに、生活福祉資金の貸付制度(※5)などが利用できます。
※5:障害者や低所得者、高齢者などを経済的に支援することを目的とした制度
⑦税金の障害者控除
所得税や住民税の控除を受けることができます。先述した療育手帳の等級によって、受けられる控除に違いがあります。
また、障害のある方本人が車を運転する場合や、障害のある方の通院・通勤・通学のために家族などが車を運転する場合は、自動車税などの減免を受けられます。
療育手帳にデメリットはありません!
ここまで、療育手帳のメリット7点をご紹介してきました!
そこで気になるのが「療育手帳にデメリットは無いの?」という点かと思います。
結論から言うと、療育手帳を取得することによるデメリットはほとんどありません!
以下、よく聞かれる疑問について、解説していきます!
Q. 療育手帳を取ると就職や進学で不利にならないの?
A. なりません!
療育手帳には、進学や就職などの決まった機会に見せなければならないという決まりはありません!
自分から持っていることを言わない限り、療育手帳を持っていることが明らかになることはありません。
もちろん、進学や就職で、手帳を見せると受けられるサービスなどがある場合は活用できますので、有利になることはあっても不利になることはありませんよ!
Q. 療育手帳を持っているとできなくなることは無いの?
A. ありません!
療育手帳を持っていればできることはたくさんありますが、逆にできなくなることはありません。
先述したとおり、療育手帳は必ず見せなければいけないものではありません。
そのため、療育手帳があるから何かに参加できない、といった事態は起こりませんよ!
Q. 療育手帳のデメリットを挙げるとすれば何?
A. 療育手帳を取得する人の気持ちの面です。
療育手帳にデメリットは無いと言っても良いのですが、しいてデメリットを挙げるなら、療育手帳を取得する本人やご家族などの気持ちの面かと思います。
手帳を取得することで、ご自分やご家族に障害があることを受け入れなければならなくなる、といった点で悩まれる方は多いです。
ですが、先述のように療育手帳は、自分が望んだ時以外は、他人に見せる必要がありません。それでいて、得られるメリットはとても大きいです。
また、不要になったり、手帳を持ちたくなくなったときには、いつでも返納することができます。
そのため、療育手帳を取得できる場合は、ぜひ取得することをおすすめしたいものとなっています。
さいごに
今回は、療育手帳のメリットとデメリットについて解説してきました!
療育手帳は、メリットはあれど、「手帳があるとできなくなること」は基本的にありません!
人に言う必要もないし、何らかの理由で不要になったり、嫌になれば返納することも自由というものですので、ぜひ取得を検討していただきたい手帳となっています。
この記事が、お子さまの発達に不安を抱えておられる方や、これから療育手帳の交付を受けることを考えておられる方の参考になっていれば幸いです。
Ahneでは、専門知識のある療育作業療法士による個別相談や、発達障害や療育についての講義型学習、今日からできるおうち療育のご提案なども行っております。
もちろん、今日お話ししたような、療育手帳についてのお悩みにもお答えしています!
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最後までご覧いただきありがとうございました!
【この記事を監修した人】
かいと
Ahne代表。療育作業療法士。
こころの問題についての知識も豊富で、「心理×作業療法」の組み合わせで心身の両面を支援できることが強み。様々な療育現場での支援経験アリ。
【この記事を編集した人】
リル
Ahneライター。元書籍編集者。
note記事のほか、Ahneオリジナルの教科書を鋭意制作中。