三鷹歌農書 2281-2300 三鷹歌農書 2024年10月12日 20:01 蟷螂の豇豆(ささげ)の株に棲みつきてささげとともに枯れゆくこころ三鷹歌農書(二二八一)赤富士は今年もあかく実らざりこころはとほくモンセラートへ三鷹歌農書(二二八二)守口の長さ桜島の重さ見せてみよ畝を並べて播種す三鷹歌農書(二二八三)ヘビウリは紐にもなりて自転車の篭のゴボウと鉢(ポット)を抑ふ三鷹歌農書(二二八四)掘つて揚げわが口に入るアピオスとビールの光合成を味はふ三鷹歌農書(二二八五)地にゴボウ空にヘビウリ長々と長月長きもの切りて食ふ三鷹歌農書(二二八六)千両茄子はオレが成らすと花も実も辺りかまはずトルバム・ビガー三鷹歌農書(二二八七)白雲はゆけりササゲは莢垂れて空の深みを増す神無月三鷹歌農書(二二八八)黒ボク土を滝野川ゴボウ突き抜けて関東ローム層をもものともせずに三鷹歌農書(二二八九)関東ローム層を説けば金曜ロードショーに聞こゆる人のゐてゴボウ掘り三鷹歌農書(二二九○)雨の日のタイタンビカス雨粒を背負ひ俯く大きさゆゑに三鷹歌農書(二二九一)草臥(くたび)るといふこと土に溶けてゆくタイタンビカスの花蝶の翅三鷹歌農書(二二九二)堆肥場に馬ふんを移すヘビウリと削蹄師の話を交換しつつ三鷹歌農書(二二九三)雪崩れから逃れ雪崩れからのがれ馬ふん堆肥をまた掻き下ろす三鷹歌農書(二二九四)パン生地を作る感じで米ぬかと馬ふんと水を混ぜて堆肥に三鷹歌農書(二二九五)馬ふん下ろし終へて荷台にお土産のトロンボンチーノがシャベルと並ぶ三鷹歌農書(二二九六)いつからか銀杏の脇に榎(えのき)立ち種を運びし鳥を思ひぬ三鷹歌農書(二二九七)伸びて来てしまへば榎(えのき)仕方なし腕に巻きつけ引き抜く作業三鷹歌農書(二二九八)挵蝶(スキッパー)一文字葉に着艦し前翅二枚の垂直尾翼三鷹歌農書(二二九九)吊りさがる青大将級のヘビウリを外して土を這はせてやりぬ三鷹歌農書(二三○○) ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #短歌 #農業 #家庭菜園 #tanka #三鷹歌農書