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夏から冬に 寒さ対策に新旧アイテム

この前まで半袖だったのに、あっという間に冬。元来の寒がりなので、肌着はヒートテックの「極暖」。上着はダウンのベストとジャケットの重ね着。「合服」の出番はほとんどなかった。秋はどこへ行ったのやら。


そら豆育苗 「3度目の正直」を信じて

「秋」の短さは、そら豆の育苗にも影響した。1回目は暑すぎて発芽不良。2回目は過湿。そして、「3度目の正直」を信じて11月24日、そら豆の種を蒔いた。ちょうど、冬型の気圧配置が強まり始めたころだった。

そら豆の発芽適温は15℃~25℃。秋がその頃合いだ。35℃以上と5℃以下になると、発芽率が著しく低下するという。


課題は低温対策

3度目の播種をする前、最高気温は20℃前後だった。それが、播種直後から冬型が強まってしまった。最高気温が15℃を切る日も。最低気温は5℃以下に。もう冬。通常なら、こんな時期に播種することはしないのに…。


3度目の播種直後から気温が低下


課題は低温対策。育苗ハウスに陽光が差し込むと、外気温に比べ室内温度は5℃以上高くなる。好天時の15℃以上は確保できそう。問題は夜間。ハウス内といっても、夜間は外気温と変わらない。対策には、“新アイテム”の「ハウスヒーター暖太郎DTR-2」と「AJメッシュシート」を活用した。


「暖太郎」&「メッシュシート」

10坪までのハウスで、2℃程度上げる効果があるという暖太郎。加温というより、簡易保温器との位置づけ。箱から出してみると、タンクと点火する芯、煙突というシンプルな作りだった。

育苗ハウスに投入した新アイテム「ハウスヒーター暖太郎DTR-2」


日没後に点火し、朝には消火。ただし、日中気温が上がらない日は、昼間も稼働させた。満タン4リットル入れて、夜だけ点火した場合、3~4日はもつ。灯油価格が高騰しているだけに、この燃費の良さはありがたい。

メッシュシートは、柔らかな素材でべた掛けでも作物を傷つけないという代物。夜だけ「ふとん」替わりにかけてやる。

帰宅すると、もうすっかり日が暮れている。スマホのライトを懐中電灯代わりにハウスに入る。ライターで点火。通行人が見れば、小さな灯が透明ビニールの向こうにぼんやりと浮かぶ光景は、ちょっと怪しげな雰囲気だ。これを毎日、繰り返した。


何とか育苗成功 遅れを取り戻そう!

播種から約1か月。170粒植えて、何とか100本を12月21日に定植することができた。50本ほどは、もう少し大きくして年内に定植する予定。何とかここまでこぎつけた。あとは、寒さ対策をしながら、徐々に遅れを取り戻していく。

3度目の正直で、発芽が揃ったそら豆の苗


寒さ対策に大活躍の「稲わら」

寒さ対策と言えば、今春、植えた「レモン」も気がかりだった。レモンは寒さに弱く、マイナス4℃を下回ると枯れてしまう恐れがある。そこで活躍するのが伝統アイテムの「稲わら」。

通常、稲刈り時にコンバインで細かく裁断する。一部を裁断せずに残してもらうよう、田んぼを作ってもらっている農家に頼み、稲わらを集めて、田んぼの隅に「藁ぐろ」を作っていた。無料かつ環境に優しく、効果も高い。昔から、作物の防寒に使われてきた。

定植1年目のレモン。周囲を藁で囲ってやる。ダウンジャケットを着せるような感じ。これで、厳しい冬を越せるだろう。掘り残している里芋の上にも稲わらの束を重ねておいた。春に掘り出せば、瑞々しいまま里芋を食することができる。


レモンにダウンジャケットを着せるように稲わらで防寒対策


年の瀬はしめ飾りづくり

年末も押し迫ってきた。正月用のしめ飾りも稲わらで作る。はかまやクズを取り除き、きれいな藁に仕上げる。霧吹きで湿らせながら、細工しやすいように木槌でたたく。ここまでの準備はできた。あとは、しめ縄を作り、ウラジロと葉付ミカンを付けたらできあがり。

2025年、良い年になるよう、願いを込めて作ります。

(あぐりげんき)


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あぐりげんき | 農業& writer
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