『男らしさの終焉』レビュー 2022年3月27日~28日
【3月27日】
グレイソン・ペリー『男らしさの終焉』を読んだ。「従来の『男らしさ』はもういらない」「時代に合った男性像を築いていこう」といった内容。概ね同意だ。
気になった点を挙げる。「男らしくあれ」という要請は、社会全体からの圧力だ。それに従わなければ同性からも異性からも否定される。いわば男性は社会から責められて「男らしさ」を演じてきたのだ。
著者はその「男らしさ」を茶化したり、皮肉を言ったりする。芸術的表現として、男性器を強調した人間や、それををかたどったビルを描く。