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Int 3:プランニングポーカー活用術: チームで合意を形成するファシリテーション技術

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この記事で学ぶこと

チームで見積もりを行う、際に役立つ「プランニングポーカー」について、詳しく学びます。プランニングポーカーは、ただのゲームではありません。

チームメンバー全員が、見積もりに参加し、納得解を導き出すための、強力なファシリテーションツールです。この章を読めば、プランニングポーカーの具体的な手順、効果的な活用方法、そして、チームの合意形成を促進する、ファシリテーション技術まで、習得することができます!

この記事って要はこういう話

プランニングポーカーは、チーム全員で、ストーリーポイントの見積もりを行い、合意を形成するための、ゲーム形式のツールです。この章を読めば、プランニングポーカーを効果的に活用し、あなたのチームの見積もり精度と、納得度を、飛躍的に向上させることができるでしょう。

「プランニングポーカー」とは?

Int 2では、ストーリーポイントを使った見積もり方法について学びましたね。ストーリーポイントは、チームで見積もることで、精度が向上し、属人性を排除できる、というメリットがありました。

しかし、チームで見積もりを行う際に、以下のような問題に直面したことはありませんか?

  • 一部のメンバー、特に、経験豊富なメンバーや、声の大きなメンバーの意見に、引っ張られてしまい、他のメンバーが、自由に意見を言えなくなってしまう。

  • 見積もりの根拠が曖昧で、議論が、なかなか収束しない。

  • 見積もりの結果に、納得感が得られず、チーム内に、不満が残ってしまう。

これらの問題を解決し、チーム全員が、見積もりに参加し、納得解を導き出すための、効果的なツールが、プランニングポーカーです。

プランニングポーカーとは、その名の通り、ポーカーのようなカードを使って、ゲーム感覚で、見積もりを行う、ファシリテーションツールです。

なぜ「ポーカー」なのか?

では、なぜ、見積もりに、ポーカーのような、ゲーム形式を用いるのでしょうか?

それは、ゲーム形式にすることで、以下のような効果が期待できるからです。

  • 参加意識の向上: チームメンバー全員が、カードを出すという、具体的なアクションを通して、見積もりに参加することで、当事者意識が高まります。

  • 心理的障壁の低下: ゲーム形式にすることで、心理的な障壁が下がり、経験の浅いメンバーや、内向的なメンバーでも、意見を言いやすくなります。

  • 議論の活性化: カードの数値を見せ合うことで、メンバー間の認識のズレが明確になり、議論が活性化します。

「プランニングポーカー」の具体的な手順

では、プランニングポーカーは、具体的にどのように進めていけば良いのでしょうか?

一般的には、以下のような手順で、進めていきます。

  1. 準備: プロダクトオーナー、またはスクラムマスターは、見積もりの対象となる、ユーザーストーリーを、チームメンバーに説明します。

  2. カード配布: 各メンバーに、ストーリーポイントが書かれたカード(例:1, 2, 3, 5, 8, 13, 20, ?など)を配ります。

  3. 個別見積もり: 各メンバーは、ユーザーストーリーの規模を、個別に見積もり、対応するカードを、裏向きに伏せて、手元に置きます。

  4. カードオープン: 全員が、見積もりを終えたら、一斉に、カードをオープンします。

  5. 議論: 見積もりが大きく異なる場合には、なぜそのような見積もりになったのか、その根拠を、全員で議論します。

  6. 再見積もり: 議論を踏まえ、再度、個別に見積もりを行い、カードを伏せて、手元に置きます。

  7. 合意形成: カードの数値が、ある程度、収束するまで、手順4~6を繰り返します。

  8. 記録: 最終的に、合意したストーリーポイントを、プロダクトバックログなどに、記録します。

ここがポイント!

  • カードの数値は、あくまでも、議論のきっかけです。数値そのものに、固執しすぎないようにしましょう。

  • 見積もりが大きく異なる場合には、その理由を、丁寧に確認し、お互いの認識のズレを、解消していくことが重要です。

  • 最終的には、チーム全員が、納得できる見積もりを、導き出すことを、目指しましょう。

「プランニングポーカー」を、効果的に活用するための、ファシリテーション技術

プランニングポーカーは、単に、ゲーム形式で見積もりを行う、というだけではありません。その真価は、チームメンバー全員が、見積もりに参加し、納得解を導き出すための、ファシリテーション技術にあります。

ここでは、プランニングポーカーを、効果的に活用するための、ファシリテーション技術について、いくつか紹介します。

  • 全員参加を促す: 一人ひとりが、自分の意見を、自由に発言できるような、安心安全な場を作りましょう。

  • 意見の違いを尊重する: 見積もりが異なることは、悪いことではありません。それぞれの意見を尊重し、その根拠を、丁寧に確認しましょう。

  • 共通認識を形成する: 議論を通して、チームメンバー間の、認識のズレを解消し、共通認識を形成していきましょう。

  • 合意形成を支援する: 最終的には、チーム全員が、納得できる見積もりを、導き出せるよう、議論をファシリテートしましょう。

まとめ:「プランニングポーカー」で、チームの結束力を高めよう!

プランニングポーカーについて、詳しく見てきました。プランニングポーカーは、単なるゲームではなく、チーム全員で、見積もりを行い、合意を形成するための、強力なファシリテーションツールです。

プランニングポーカーを、効果的に活用することで、あなたのチームの見積もり精度は、飛躍的に向上し、チームの結束力も、より強固なものになるでしょう。

さあ、次のステップでは、チームの「同期」を促す、デイリースクラムについて、詳しく見ていきましょう!

理解度チェック

Q1. 「プランニングポーカー」とは、何でしょうか?

  1. トランプを使った、ゲームの一種

  2. チーム全員で、ストーリーポイントの見積もりを行い、合意を形成するための、ゲーム形式のツール

  3. プロダクトオーナーが、一人で、ストーリーポイントの見積もりを行うための、ツール

Q2. 「プランニングポーカー」を、行う目的として、最も適切なものは次のうちどれでしょう?

  1. チームメンバーの、ポーカーの腕前を競う

  2. チームメンバー全員が、見積もりに参加し、納得解を導き出す

  3. 最も経験豊富なメンバーの、意見を、そのまま採用する

Q3. 「プランニングポーカー」を、効果的に活用するための、ファシリテーション技術として、最も適切なものは次のうちどれでしょう?

  1. 一部のメンバーの意見だけを、尊重する

  2. 議論が長引かないように、早めに結論を出す

  3. 全員参加を促し、意見の違いを尊重し、共通認識を形成し、合意形成を支援する

解答
A1. 2. チーム全員で、ストーリーポイントの見積もりを行い、合意を形成するための、ゲーム形式のツール

A2. 2. チームメンバー全員が、見積もりに参加し、納得解を導き出す

A3. 3. 全員参加を促し、意見の違いを尊重し、共通認識を形成し、合意形成を支援する

全問正解できましたか?間違えてしまった方は、もう一度記事を読み返してみてくださいね!

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