みんなと私の『動機づけ面接』ーークライエントとの同行二人指南(7) 『煙探知機』
(つづき)
精神科外来に来た菲須武具さんと精神科医師の、悪い空気の面接を再掲する。菲須さんは、この会話の直前で、薬を飲むと幻聴がなくなるが、仕事をするのに薬をやめた、とチェンジトークと維持トークの両方を述べていたものとする。
(薬とは医者の出す薬、治療薬である)
1
一方、これとは別の流れになった面接がこちらだ。
2
【DISCUSSION】
自身やグループで、2つの面接についてどう思うか、考えてはいかがだろう。
1は菲須さんに「幻聴がなくなるから薬を飲んだほうがいい」と、一応本人がそれまでに言っているので、それについて聞き返し、それを話してくれたことを是認している。2は同じ聞き返しでも、幻聴のことだけに触れている。
是認のあるなしは、さほど問題ではなさそうだ。どちらも菲須さんの話を踏まえている。ていねいに聞き返している。
だがわずかに2のほうが空気がいいような気がする。違いはなんだろう?
次の表を眺めてもらいたい。
これをヒントに面接を考えてみてもらいたい。
前回のはこちら
2021/3/27 Ver.1.0
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