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「どもる自分」が許せない!自己嫌悪の闇から抜け出すために…
「あの…、」
「えっと…、」
「その…」
言葉が詰まる。
喉がカラカラに乾いて、
心臓がバクバクと高鳴る。
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頭の中は真っ白で、
何を話せばいいのかわからなくなる。
ああ、まただ。
人前で話す時、
私はいつも
この「どもり」に
悩まされてきた。
会議での発言、
プレゼン、
友人に話しかける時でさえ、
言葉がスムーズに出てこない。
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中学生の頃、発表会で
原稿を読み上げている時に
酷くどもってしまい、
クラスメイトから
クスクス笑われたことがあった。
以来、
人前で話すことが怖くなり、
自己嫌悪に陥るようになった。
「なんで自分は普通に話せないんだろう…」
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鏡の前で何度も練習する。
ゆっくり話すことを意識する。
深呼吸をする。
それでも、
いざ人前に立つと、
緊張で言葉が途切れてしまう。
就職活動の面接では、
自己紹介すらまともにできなかった。
面接官の冷たい視線を感じ、
恥ずかしさと情けなさで
いっぱいになった。
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当然、
結果は不採用。
「やっぱり自分はダメなんだ…」
自己嫌悪のスパイラルに陥り、
どん底まで落ち込んだ。
しかし、
このままではいけない。
そう思った私は、
スピーチ教室に通い始めた。
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発声練習、
呼吸法、
人前で話すための
テクニックを学んだ。
最初は緊張で
ガチガチだったが、
回数を重ねるごとに、
少しずつ落ち着いて
話せるようになってきた。
もちろん、
今でも完全に
どもりが治ったわけではない。
緊張する場面では、
言葉に詰まってしまうこともある。
でも、
以前のように
自己嫌悪に陥ることはなくなった。
「どもる自分も自分の一部。」
「完璧じゃなくていいんだ。」
そう思えるようになった。
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どもることは、
決して恥ずべきことではない。
むしろ、
個性の一つとして
受け入れることができるようになった。
この経験を通して、
私は「完璧主義」を手放し、
「ありのままの自分」
を受け入れることの大切さを学んだ。
社交不安障害や
あがり症で悩んでいる人は、
決して一人じゃない。
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「どもる自分」
を責めるのではなく、
優しく受け止めてあげてほしい。
そして、
少しずつでも前に進んでいこう。
必ず、
光が見える日が来るから。